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「あの~……」
ガムルを呼び止めた優子はガムルに自分が連れている
不思議なサルのことや自分のことを色々と話した。
話をすべて、聞いたガムルは
「そ、そうですか…… それは大変ですね……」
部下に命じて、優子が連れているサルのことや
優子のことを調べさせた。
だが、誰一人として、優子の連れているサルのことや
優子のことを知る者はいなかった。
がっかりと肩を落とし、落ち込む優子にガムルは
「実は私らは……」
優子に旅している訳を話した。
ガムルが部下の者と共に旅をしているのは
王の命により、先の大戦で失われた聖剣を手に
入れることだった。
前から仲が悪く、戦争状態のグラブ王国だったが
1年前の停戦により、敵国内でも自由に旅が出来るように
なったガムルは聖剣の手掛かりを得ようと部下の者らと
共に旅をしていたがいまだに何の手掛かりは
得られていなかった。
がっかりと落ち込む優子を見ながら、
ガムルの部下の一人は
「隊長! そろそろ、行きましょう!」
ガムルに声を掛けた。
ガムルも優子のことを見ながら
「ああぁ…… そうだなぁ……」
と言ったものの、ガムルはその場から離れることが
出来なかった。
「ねぇ。良かったら、俺らと一緒に来ないか?」
ガムルは思わず、優子をそう声を掛けると
ガムルの一言に驚いたガムルの部下の一人は
「た、隊長……」
ガムルにそう言った。
「良いんだ! もう決めたことだ!……」
ガムルは部下の者にそう言い放ったが優子のことを
一目惚れをしていたのだった。
「た、隊長!……」
聖剣の情報を街に聞きに言っていた部下の一人が
慌てて、ガムルのもとに舞い戻ってきたが
ガムルらの間に流れる思い空気を察知し、
駆け寄ってきたガムルの部下は慌てて、その動きを止めた。
突然、立ち止まって、おどおどしている
自分の部下に
「ど、どうしたのだ?……」
ガムルは怒鳴った。
「じ、実は……」
駆け寄ってきたガムルの部下はおどおどしながら、
言いづらそうに口を開いた。
ガムルの部下が口にしたのは……
今いるグラブ王国の街・サデルから北に向かった
森の中にガムルが捜している聖剣の手掛かりがあると
いうものだった。
そのことを聞いたガムルと共に行動を供にしていた
もう一人の部下が
「隊長。申し訳ないのですが…… 我らはもう隊長に
付いていけません! グ~の王国に帰らせてもらいます!」
ガムルにそう言った。
ガムルは今、言った部下のことを怖い顔で
睨み付けながら
「しょうがないなぁ…… 勝手にしろ!」
部下らに背をむけ、歩き出した。
部下らもガムルに背を向けるとガムルとは別の方へと
歩き出した。
『どうしよう?……』
その様子をおどおどして見ていた優子は慌てて、
ガムルの後を追い掛けた。
優子はガムルの後ろをちょこちょこと付いて
歩きながら
「良いのですか? 本当にこのままで?……」
前に歩く、ガムルに声を掛けた。
ガムルは少し淋しげな背中をしながら
「良いのだ! あいつらにはあいつらの仕事が
あるから……」
優子の方を振り返ることなく、そう言った。
優子にはガムルがただ強がっているにしか、
見えなかった。




