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『え?……』
優子が辺りを見廻すと塀の上に腰掛け、
リンゴみたいな果物を頬張っている盗賊風の男・
ジョージがいた。
優子は塀に腰掛け、果物を食べているジョージのことを
警戒しながら
「な、何ですか?…… 何か、用ですか?」
ジョージに言うと果物を食べ終わったジョージは
残った芯の部分を遠くに投げ、塀から飛び降りると
「俺の名はジョージ。 お前、初心者だろう!」
優子に話しかけた。
さっきの怪しげな黒い兵士らのこともあり、
優子はジョージのことを疑いの目で見ながら
「そうですが…… なにか?」
と言うとジョージはそんな事は全く気にせず、
まるで優子のことをナンパしているかのように軽い口調で
「ねぇ? そのサル、キミの?……」
優子に傍にいるサルのことを聞いてきた。
傍にいるサルはさっき、出逢ったばかりだったが
「ええぇ…… 私のパートナーよ!」
優子はジョージに嘘を言った。
「それは残念! 僕のペットにしようと思ったのに……」
ジョージは少し残念そうに落ち込んだ。
「それは残念ね! 私、先を急ぐから……」
優子はジョージから逃げるように立ち去ろうとすると
「ちょっと、待ちなぁ!……」
ジョージは突然、優子の前に舞い降りた。
「な、何ですか?……」
優子が不機嫌そうにジョージにそう言うと
「キミはこのまま、街を出るつもりか?」
「ええぇ…… そうですが…… 何か?」
「そのまま、街の外に出ると…… キミ、死ぬよ!」
ジョージは優子にそう言った。
『え?……』
優子が驚いているとジョージは優子の繁々と見ながら、
「キミは初心者だから知らないと思うけど……
キミ、まだ職業を決めていないでしょ?」
優子にそう言った。
『はぁ? 職業? なに、それ?……』
優子がジョージの言ったことがわからず、
戸惑っていると
「ごめん、ごめん…… 言うの忘れていた!」
ナビが優子の前に現れた。
「職業って、なに?」
しばらく、びっくりしていた優子だったが
ジョージが言った職業のことをナビに聞いた。
「説明はあと! まずはギルド場に行こう!」
ナビはそういうと優子をその場に残し、その場から
立ち去った。
「ま、待ってよ!……」
優子も慌てて、ナビの後を追い掛けた。
その場に一人、取り残されたジョージは遠ざかっていく
優子の後ろ姿を見詰め、薄笑みを浮かべながら、
その場から消えるように立ち去っていった。




