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『厨二病が痛すぎて異世界出向。 〜 おっさんの Monologue《独白》 × Causerie《囁やき》 〜 』  作者: 放浪の狼


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魔女の魔法と、不思議なバッグ


今回は、旅の途中で立ち寄った場所で、ちょっと不思議な伝承を

聞くことになります。


魔女と王様にまつわる話からとある村の木に残された昔の伝承。

そして、そんな話を聞きながらたどり着いた野営地で、今度はジプシ〜の

バッグに、ちょっとした違和感が……。


昔から残っている不思議な話と、今、目の前にある不思議なもの。


さて今回は、どんな話しが待っているのでしょうか。


ご案内の語り部は、あなた専用の特等席をご用意し、お待ちしておりました。

今回の、Causerie(物語)は、あなたにとってどんな誘いになるのか。

お楽しみいただければ幸いです。



「ところで、今日泊まるところだけど、ほんとに行くのか? あの聞いた場所に?

 なんか嫌な予感しかしないんだが」


「あっれぇ〜? いい歳したおっさんが何を考えてるのかなぁ〜?

 恐くなっちゃったのかなぁ〜?(笑)」


「そんなんじゃないって(笑)。恐くはないがな。ただなっ、

 魔女と王様が知恵比べして石にされた場所で野営というのも、

 何もなければいいなと思ってだな〜」


「何もないわよっ。それに、いつ龍が来るかわからない村じゃ、

 ちょっと気が休まらないじゃない。龍の目的もはっきりわかってないんだし、

 こういう時は様子見しながら、離れておいた方がいいのよ」


「まぁ、それはそうだな。でも、かといって野営の場所に、

 よりによって選ぶことはなかったんじゃないかぁ〜」


「そうなんだけどねぇ〜。でも、いまから移動できる場所を考えると、

 そこしかなかったのよねぇ〜。他にもどこかないのか探してはみたんだけど、

 ちょうどいい場所が思い当たらなくてねぇ〜」


「かといって、俺が『じゃ〜、ここはどうだ』って言えればいいんだが、

 俺も場所知らないからなぁ〜」


「ほんとに何をそんなに心配してるんだかっ(笑)。もしそんな呪いとか

 心配してるなら、それは別の村の話だから(笑)。

 それも、そこまでの話じゃないしね。

 おまけに、その村はとうに通り過ぎたしねっ」


「なら、その伝承について、わたしからお話しましょうか?」


「あぁ〜、お願いするよ。そこまで詳しくなくていいから、

 わかる範囲でかまわないからさっ。だって、行く先でいろんな話が残っていて、

 それが聞けるだけでも旅をしてるかいはあるってもんだろっ(笑)」


「ではっ、99本の木にまつわるお話ですっ。とある小さな村に、

 それまた小さい教会があり、そこに木が生えていたそうです。

 その木がだんだんと増えていき、ある程度の数になった頃、そこに魔女が来て、

 100本まで増えない呪いをかけていったっていうのが伝承のすべてね」


「そしたら、詳しいことはわからんが、人に対して何かしらの呪いを

 かけていったわけじゃないんだな。ちなみに、その後はどうなったんだ?

 何か続きはあるのか?」


「続きというか、わたし達もそこに行って数えたわけじゃないから

 わかんないんだけど、人によってね、数えるたびに本数が違ってくるとも

 いわれているわねぇ〜」


「あとは、どれぐらい前だったかしら。これもだいぶむかしの事って

 聞いてるんだけど、その呪いをね、打ち破ろうとして、100本目の木を

 植えたことがあったんだって。それでね〜、どうなったと思う?」


「ほぉ〜、そういう事もやってたんだ。どうなったとは?

 う〜ん、そうだなぁ〜?また魔女が現れて、その木を抜いていったとか?」


「おしいわねぇ〜。その植えた木は、実は無事だったのよぉ〜」


「おぉ〜。という事は、その呪いの効力はもう切れてたんだなっ。

 よかったよかった」


「ところが、そうじゃないのよ。その代わりにもともとあった木が、

 1本倒れたんだって。それで結局、木の数は変わらず、

 99本のままなんだってっ(笑)」


「でも、そうすると今だに呪いが残っているかどうかもわかってないのかぁ〜。

 でも伝承とはいえ、何か伝えたいことがあるから、

 伝承として残っているんだろうなぁ〜」


「う〜ん 伝えたい事というか 例えば その木はね

 生命と死をあらわしている木なんだってさぁ〜」


「ほぉほぉ それはおもしろいねぇ〜 1つの木で2つの意味があるのかぁ〜」


「うんっ ひとつはその木は寿命がもの凄く長いんだって

 だから長生きの意味も持ってるのよ」


「となると 今の話しだと死の部分がつながらないんだが?」


「うんっ その木はね 木の根に毒を持っているんだって だから魔女の部分とか

 そこから伝承としてひろまったんじゃないのかなぁ〜?

 わたしもよくわかってないんだけどねっ」


「へぇ〜 まるっきり逆の性質ねぇ〜 どれ位前にその伝承がひろまったかわからないが

 今でもだけど やっぱり死ぬことは恐いからなぁ〜 わかる気はするわっ」


「ふぅ〜 そうこう話ししてるうちに 目的地見えてきたわよぉ〜」


「いやぁ〜 これはいい場所だなぁ〜 見渡す限りの草原って感じがして

 気持ちよさそうじゃないか でっ あっちに離れて見えるのが 多分王様かな?

 でっ こっち側にまとまって 固まっているのが多分

 王様に着いてきた兵かな?」


「せいかぁ〜い よくわかったわねぇ〜 もしかして前に来たことあるとかぁ〜?

 でも地元でたのは 今回はじめてっていってたわよねぇ〜?」


「まぁ〜 勘だなっ 長く生きてると だんだんいろいろ見えてくるように

 なるんだよっ(笑)もっといろんな物が見えないときの方が

 楽しかったけどな(笑)見えなくていいものまで見えてくると

 疲れがもの凄いぞぉ〜(笑)」


「見えちゃいけないものねぇ〜? あぁ〜だからかぁ〜

 ここに来たくなかったんだぁ〜 そうよね見なくていいものが見えちゃったら

 そりゃ嫌だもんねぇ〜(笑)」


「う〜ん そういう事じゃないんだけどなぁ〜(笑)

 まぁ〜今はそういうことにしとくかぁ〜(笑)」


「じゃ〜 時間も時間だし ご飯の準備しましょうかぁ〜 ここに来るまでに

 ちょっとずつ郷土の料理を買ってきたから みんなでわけましょう〜」


「でもっ これだけの出来立てが 熱々で作りたてみたいな状態で食べられるって

 ジプシ〜のバッグに感謝よねぇ〜 わたし達のバッグは日持ちはするけど

 ちょっとしか伸びないし 出来立ての時のまま食べれないからねぇ〜」


「ころねぇ〜 今 じぶんで言ってて 何かおかしなこと言ってるって

 気付いてないのぉ〜?」


「何がぁ〜? 何もおかしな事いってないでしょぉ〜?

 何かおかしな事いったぁ〜?普通に出来立て食べれていいよねぇ〜って」


「はいっ そこぉ〜!! わたし達のバッグは 買ったもの入れたら

 どうなるんですかっ?さっきころねじぶんでも言ってたわよっ(笑)」


「えぇ〜 買ったものぉ〜? 普通に日持ちするでしょ

 あとはちょっと多めに持てたり でもさぁ〜 それは誰でも

 持ってるものじゃなぁ〜い わたし達だけが変わった物

 もってる訳じゃないでしょ?」


「うんっ わたし達はね でもっ ジプシ〜はどう?

 なんで 何時間も前に買ったお料理が出来立ての熱々のままで

 目の前に並んでるのかしらねぇ〜?」


「はっ?! 言われたら そういえばっ そうよねぇ〜

 なんで気づかなかったのかしら?昨日のお昼食べたときだってっ

 お菓子に気を取られて 気づかなかったけど あのお茶だって

 あのお菓子達もまた食べたいなぁ〜 (´~`)モグモグ」


「ころねぇ〜 帰ってきてぇ〜 そうじゃないでしょっ たしかに

 あのちょうどいい感じで出されるお菓子とかお茶も 美味しかったわよねぇ〜

 なんか貴族じゃないのに貴族になったみたいで 執事が出してくれる

 優雅なひとときって感じでよかったわよねぇ〜 って ちがぁ〜う

 そこじゃなくて〜」


「わためも忙しいわねぇ〜 じぶんで言ったことに じぶんで突っ込んだりして

 ジプシ〜のバッグがおかしいのは わかったから 少し落ちつきなさいっ」


           ───立秋/十六夜/仏滅/一白水星/申の刻/晴光───


次回 眼の前で逃げていった大好きなおかずと希望の港町 へ続く



今回は、旅の途中で聞いた、ちょっと不思議な伝承のお話しでした。


とある村の木にまつわる昔の話しから始まって、最後にはジプシ〜のバッグまで……。

昔から伝わっている不思議と、今そこにある不思議。


どちらも、理由がわからないからこそ、いろいろと想像してしまうものですよねぇ〜(笑)。


まぁ〜、ジプシ〜のバッグについては、本人が気づいていなかったくらいですから、

まだまだ何かありそうですけどねぇ〜(笑)。


そのあたりも含めて、今回のお話しも、皆さまのおご想像におまかせ致します。


ご案内の語り部は、次回 またあなたを特等席へ。

どんな誘いになるのか、次の Causerie(物語)をお待ちいただければ幸いです。


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