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『厨二病が痛すぎて異世界出向。 〜 おっさんの Monologue《独白》 × Causerie《囁やき》 〜 』  作者: 放浪の狼


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龍の伝承と、三人の懐かしい春の思い出


今回は、旅の途中で立ち寄った村で、ちょっと気になる出来事に出会います。


村の雰囲気はどことなくおかしく、聞いてみれば、どうやら龍が現れたらしく……。

そんな龍にまつわる話を聞きながら、今回は少しだけ、三人の昔の思い出にも触れていきます。


ご案内の語り部は、あなた専用の特等席をご用意しお待ちしておりました。

今回の、 Causerie (物語)は あなたにとってどんな誘いになるのか

お楽しみいただければ幸いです。



「ん〜なんか雰囲気暗いわねぇ〜? 何かあったのかしら?

 おばぁちゃんから聞いてた話では、素朴な村だって聞いてたんだけど?

 わためぇ〜? やっぱり雰囲気おかしいよねぇ〜?」


「だねぇ〜。なんか、これがってはっきりとは言えないけど、みんな落ち込んで

 暗い感じがするわねぇ〜。何があったのかしら?」


「こういう時は、おっさんの俺の出番だろ〜。いきなり若い子が行っても

 警戒されるだろうから、おれがちょっと聞いてくるから、そこで待ってなっ」


「じゃ〜、お願いねぇ〜。そんな無理に聞かなくてもいいからね。

 もし分かればでいいから」


「だいじょぶ。そこはおっさんだぜぇ〜(笑)。うまくやるさぁ〜。

 さじ加減も問題ないって(笑)」


「あぁ〜、すいませぇ〜ん。どうかされたんでしょうかぁ〜? 知人から聞いて、

 久しぶりに寄ってみたんです〜 お話しお伺いできますかぁ〜?」


「いやぁ〜、どうしたもこうしたもありゃしないよぉ〜。ちょっと前から

 龍が現れてねぇ〜。今までは勝手に光るものを集めていくだけだったんだけど、

 今回は透明な中に橙色で、その中に星が浮かんでる玉を探して差し出せって、

 そんな無茶を言ってきて困ってるんだよ」


(ん〜、どこかで聞いた気がするなぁ〜? 橙で、中に星が浮かんでる?

 まさかなぁ〜Σ(´∀`;))


「んっ、どうしたんだいっ? そんな変な顔をして。今の話になにかおかしな

 ところあったかい?」


「いやぁ〜、そうじゃないんですが、たしかにそんな無茶をいきなり言われたら

 大変だよなぁ〜と思って、考えてました」


「にぃちゃんも、そう思うだろぉ〜。なんで今回に限って、

 そんなめんどくさいことを言い出したのか、

 見当もつかないから参ってるんだよぉ〜」


「ちなみに、その龍はどんな姿をしてるんですか?

 だれか姿を見たりとかしてないんでしょうか?」


「それが、誰も見ていないんだよねぇ〜。声だけが響いてきたって。

 ただ、伝承で今回の龍にあたるのか分かんないけどね。身体は緑色で、

 細長くて、頭に角と髭があって、そういう姿をしてたって

 伝承は残ってるんだよ」


「ちなみに、もう一点だけお伺いしたいですが、いいですか?」


「なんだい? わかることなら答えてやるけどもぉ〜」


「その龍が言っていた、玉の中の星の色って、龍はなにか

 言ってませんでしたかぁ〜?」


「いやぁ〜、よく覚えてないねぇ〜。ごめんよぉ〜。自分も人から人へ、

 また聞きで聞いた話だったもんでな〜。たしかぁ〜、赤色って言ってたかなぁ〜?

 うろ覚えですまんのぉ〜」


「そうですかぁ〜。無理に引き止めてすいませんでしたぁ〜。また何かあれば、

 お世話になりますっ。お忙しいところ、ありがとうございましたぁ〜」


「お〜いっ、ころねぇ〜、わためぇ〜。ちょっとだけわかったぞぉ〜。

 まずは、あっちのお茶を出してる店に行こうか。

 道の真ん中だと邪魔になるしなっ」


「あぁ〜、ほんとに聞けたんだぁ〜。みんなピリピリしてるの伝わってきたから、

 実はちょっとだけ恐かったんだよぉ〜」


「今、聞いてきたらな。ちょっと前から龍が出てきて、前までは自分で好き勝手、

 宝物とか集めて持って帰ってたんだって。それが今回は、龍の欲しいものを

 探してこいって言ってきたんだってさっ」


「そうなのねぇ〜。

 それにしても、いきなり探して持ってこいって言われても、

 困っちゃうわよねぇ〜。むかしから村に伝わるものを差し出せって言われたら、

 まだなんとか対応できると思うけど、何も思い当たらないものを言われて

 持ってくるって感じよねぇ〜」


「それで、他にはなにか聞いてこなかったの? 具体的には?」


「ん〜、あんまり引き止めても悪いかなぁ〜と思ってさ。

 急いでたみたいだったし。ただ、その集めろって言われてる玉って

 言ってたかなぁ〜? おれも、おっさんでよく覚えてねぇやぁ〜(笑)。

 なんかな、龍が言うには、たしか……間違ってたらごめんな。

 あとでそこいらの人にでも聞いてくれって。

 七個集めろと言われたらしいんだよ」


「なんでその数なんだろうねぇ〜? そこは聞いたぁ〜?」


「いやぁ〜、聞けずじまいだなぁ〜。

 それに、さっき言ったろ〜? 忙しそうにしてたって。

 だから、その数も別れ際に聞いただけだから、確かじゃないんだよなぁ〜。

 ちゃんと聞いときゃよかったなぁ〜」


「にしても、この雰囲気じゃ泊めてもらえそうにないわねぇ〜。

 こんな慌ただしいところじゃ、泊めてくださいなんて言い出しにくいわねぇ〜」


「それに、まだまだ食べ物はマジックバッグの中に残ってるし。

 お風呂はないけど天気はいいし、もう少し進んだところで、

 今日は野営にしましょうかぁ〜」


「さんせい〜。わためにしては、いい案思いつくじゃなぁ〜い(笑)。

 でも、なつかしいわねぇ〜。わためとおばぁちゃんと、

 小さい時によくキャンプにいったものよねぇ〜。わため、おぼえてる〜?

 春先の山とかに山菜採りにいったりした時のこと〜?」


「もちろんおぼえてるわよぉ〜。ころねのせいで川でころんで、

 ずぶ濡れになったんだからぁ〜。あの時のうらみは、まだちゃんと

 おぼえてるわよぉ〜(笑)」


「へぇ〜、そんな思い出があるのかぁ〜。なかなか仲良さそうな

 思い出じゃないかぁ〜(笑)」


「なんか、そういう思い出はジプシ〜はないのぉ〜?

 地元はうちと似たようなとこだったって、最初に会った時に

 話してくれたじゃなぁ〜い」


「いやぁ〜、似たようなもんだぞぉ〜。

 やっぱり春先になれば、いっぺんにじゃないが、雪解けを待って

 小さい花が咲くんだよ。黄色い色の小さな花なんだけどな、

 雪ノ下からがんばって咲こうとしてるんだよ」


「へぇ〜、そういう花があるのねぇ〜? こっちでは見たことないかもぉ〜。

 わため、見たことあるかな〜?」


「たぶんないよぉ〜。もしかしたら、おばぁちゃんに聞いたら、

 名前とかまで分かるかもしれないけどね」


「あとは、それからどんな感じなのぉ〜?」


「そうだなぁ〜? 徐々にだが……なんて言ったかなぁ〜。

 あの山菜、名前はちゃんとあったんだよな。ちょっとど忘れしてるわ(笑)。

 地面から生えて、似たような形をしてるのが、確か3種類くらいあったかな?

 あとは、トゲの付いた木に生えて、高いところにすぐ伸びちゃうから、

 取るのが大変でなぁ〜。ただ、あれはいろいろ食べ方があって、

 それぞれ好みの食べ方で、みんな食べてたなぁ〜」


「へぇ〜、ほんとに似たような感じなのねぇ〜。

 こっちも春になると、いろいろな動物が出てくるんだけど、ジプシ〜の方も、

 やっぱり動物は出てくるの?」


「動物かぁ〜。そうだなぁ〜?動物っていえば、うちの実家のすぐ前に

 大きな木があってな。その木に、お菓子にも使える実がなるんだけど、

 その実を冬の間に溜め込んだのか、その木に巣穴を作っててな。

 春先だろ。まだ寝ぼけてるんだろなぁ〜。木から落ちるとこ、

 何回か見たなぁ〜(笑)」


「うっわぁ〜、それいいなぁ〜。うちの周りには、

 そこまで大きな木がなかったから、ある意味それはうらやましい体験ねぇ〜。

 そんな動物見たら、夢中で追いかけてんだろなぁ〜。わためがねっ(笑)」


「ひっどぉ〜い。わたしはそんな事しませぇ〜ん(笑)。

 それより、そういう動物がいるなら、手のひらにエサとか乗せて、あげてみたかったなぁ〜」


           ───立秋/十六夜/仏滅/一白水星/未の刻/晴光───


次回 魔女の魔法と、不思議なバッグ へ続く



今回は、龍の話から始まって、最後は少し昔の思い出話になりました。

旅をしていると、目的地へ向かう途中で、思いがけない話を聞いたり、

昔のことを思い出したりすることがあります。

今回の三人も、そんな寄り道を少し楽しんでもらえたかなぁ〜と思います。

そして、村で聞いた龍の話については……

まぁ、いろいろ気になるところもありますよねぇ〜(笑)。

そのあたりも含めて、いろいろと皆さまのおご想像におまかせ致します。


ご案内の語り部は、次回 またあなたを特等席へ。

どんな誘いになるのか、次の Causerie (物語)をお待ちいただければ幸いです。


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