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『厨二病が痛すぎて異世界出向。 〜 おっさんの Monologue《独白》 × Causerie《囁やき》 〜 』  作者: 放浪の狼


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屋台はすぐそこっ!!でも着けないっ(泣)


名物料理を求めて歩き出したはずなのに、

気づけば双子の思い出話や子供の頃の食べ癖の話で盛り上がって、

屋台はすぐそこなのに、今日もまた着けない。


でも、その寄り道こそが旅の楽しさと贅沢な時間かもしれないっ



「じゃ〜、買い物に関しては自分から提案あるんだけどいいかな?」


「「なになにぃ〜? 提案って、ジプシ〜から珍しいわぇ〜」」


「そこまでの事じゃないんだけど……俺もなんやかんや二人のお陰でマジックバッグ持てたわけじゃない?

だから、ここの名物というか有名な料理を“熱々のまま”買って持っていきたいなと。

行った先で食の楽しみって広がるじゃない?」


「あぁ〜たしかに、それはいいかもねぇ〜。

ただマジックバッグって前にも話したけど“完全じゃない”のよ。

どこかで冷めちゃうし、普通より日持ちしますよってだけだから……いつまでも熱々じゃないのよ」


「ジプシ〜のいう通り、熱々が食べられたらそれはどんなにいい事か……

ちょっとした時にあったかい物が出てきたら、それだけで気持ちは変わるしね」


「やっぱりそうなんだねぇ〜。

それでも物は試しで、まずは買ってみて行かないかい?」


「それはいいんだけど……それだけ言ってくるって事は、何か食べたいものがあるのね?」


「何かあれば、みんなで同じもの食べた方が美味しくなるし。

いいわよ、付き合ってあげる。何がいいの?」


「それじゃ〜お言葉に甘えましてぇ〜……自分が食べたいものはぁ〜」


「「食べたいものはぁ〜?」」


「特にないんです。

というか……ここで何が名物か知らなくて (ノω・)テヘ」


「「 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡c⌒っ゜Д゜)っ ズサーッ!! 」」


「「おぉ〜いっ! 知らないで言ったんかぁ〜いっっ!」」


「ほんとすみません……。

ちらっと思い浮かんだものはあるんですが、それがここで食べられるか分からないので……

お二人にお願いしていいかなぁ〜?」


「それなら、お店に行く前にその思いついた物を聞いてもいい?

もしそれがわたし達の知ってる物なら、そのまま買いに行けばいいし」


「えぇ〜とですねぇ〜……材料は魚とじゃがいもで、魚の方は衣をつけて揚げてあって、

その衣もただ水で伸ばしたんじゃなくて、お酒でのばした生地に魚をくぐらせて揚げてある料理なんですけど〜……

こんな説明でわかります〜?」


わため・ころね

「「間違いないっ、あの料理ねっ」」


「なら、お昼はキャロルちゃんにお願いしてこなかったから、なにか食べて帰ろうか。

下見もかねてね」


「わため、それいいねぇ〜。ひさびさにいろいろ食べられるぞぉ〜(笑)」


「もぉ〜ころねったらぁ〜。食べすぎたらまたお腹こわすよぉ〜(笑)」


「ころねってそんなに食べるの? わためぇ〜?」


「そこまでじゃないと思うんだけどね。

すきな物とか目の前にならぶと、気づいたらなくなってておかわりしてる時が多いかなぁ〜」


「そうなんだぁ〜。そういうわためはどうなの? あんまり食べないの?」


「食べない事はないんだけど……ころねのお皿にいつの間にか移ってて、気づいたら足りなくなってたりとか、

そんなことが小さい時はよくあったねぇ〜(笑)

でねっ、聞いて聞いて──それでころね、人のお皿から持ってくじゃない?

それで自分の分も食べちゃって、わたしがおばぁちゃんに“食べられた”って言うと、

ころねのお皿にもわたしのお皿にも何もないから信じてもらえなくて、よく喧嘩してたわねぇ〜(笑)」


「だってぇ〜、あれはわためが悪いんじゃぁ〜ん。

すきな物だからっていつまでも取っておくから、お腹いっぱいなのかなって思って食べてあげただけじゃん」


「ころねは先にすきな物から食べて、それで足りないからわたしのとこから持ってくんでしょ。

わたしがあとで食べようと思って楽しみにしてたのに〜(笑)」


「それで、今、自分が伝えた食べ物はわかったのかな?」


「うん。子供の頃から食べなれてるし、おばぁちゃんの得意料理でもあるんだから、わすれないよぉ〜」


「あぁ〜そういやころねぇ〜、おばぁちゃんお料理作りながら、なんかいも同じ話してたねぇ〜」


「あの話でしょ。

“おじいちゃんをお料理で射止めた”ってやつ。

この料理作るたびに言ってたから、2人の出会いから何から覚えちゃったわよねぇ〜(笑)」


「そんな歴史が、あのおばぁちゃんにあったんだねぇ〜。

俺がお世話になった時は、おじぃちゃんからおばぁちゃんに打ち明けたのかと思ったけど」


「どうやら逆みたいよぉ〜。

おばぁちゃんの料理から、おじぃちゃん逃げれなくなってたみたいなの」


「やっぱりそうなるよねぇ〜。男ってさ、胃袋なり他もだけど、

 何かしらつかまえられると、もうそこから動けなくなるもんねぇ〜(笑)」


「やっぱりジプシ〜も、そういう経験あるの?」


「わため、だめよ。それ以上は。

 経験あったら1人で旅に出てないでしょ。

 それが1人旅ってことは……あとは分かるでしょ。」


「ごめんなさいっ……そうですよね。

 無神経に変なこと聞いちゃって……。」


「あのぉ〜……逆にあやまられた方がダメージって

 大きくなる事もあるって知ってますぅ〜? (´;ω;`)ブワッ」


「もういい年したおっさんなのに、打たれ弱いって……

 この先だいじょぶぅ〜?」


「ところでころねぇ〜 キャロルちゃんに聞いてたお店は

この近くなのぉ〜?」


「そのはずなんだけどねぇ〜 お店っていっても何かお店

かまえてる訳じゃなくて 屋台みたいなんだよねぇ〜」


「あぁ~ そういう事 普通のお店かと思って ちゃんと

したお店をさがしちゃってたわぁ〜(笑)」


「でもこういうの食べる時は ちゃんとしたお店で椅子に

座って食べるより 屋台とかで食べた方が美味しいときが

あるのなんでなんだろうねぇ〜」


「あぁ〜あるあるだねぇ〜 でも屋台だとどのお店ってわかんないし お昼ご飯がてらいろいろ見ながら

食べてたら聞いたお店に行き着くでしょ〜(笑)」


「ならどの屋台から行く〜? 近くにある屋台からでいいんじゃな〜い? みんなマジックバッグあるし

キャロルちゃんに 内緒でお土産持って帰っておどろかすにしても どの屋台のが好みかわかんないし〜」


「だねぇ〜まず買って好みのお店じゃなかったら わたし達が旅の途中途中で食べればいいからそこまで

気にしなくていいんじゃないかなぁ〜?」


「あとはぁ~ 何が必要かなぁ〜?」


「はいっ はいっ はいっ」


「はいっ そこのいつも元気がいいころねさん 他に何が

必要だと思いますか?」


「はいっ いろいろなとこに行く中で やっぱり気持ちが

疲れることが出てくると思うんですよ そういう時のため

気持ちの栄養のみなもとは 欠かせないと思うんですよね」


「気持ちのみなもとですかぁ〜 ちなみにそれはどの様な

ものなんですかぁ〜?」


「ジプシ〜君 まじめに聞かかなくていいよっ ころねの

言いたいことはわかってるから」


「さすが双子っそれに比べたら俺なんてまだまだだねぇ〜」


「それはまだいっしょにいる時間が少ないからだよ まだ

出会って間もないんだから 見てればすぐわかる様になる」


「わため そしたらこういう時のころねの答えは?」


「うんっ ずばりっ甘いものだねっ 何かにつけてうまく

買わせようとするんだか ジプシ〜君も気を付けなさい」


「あぁ~ 何で言っちゃうのよぉ〜 お菓子食べ放題に

なるとこだったのにぃ〜(泣)」


           ───立秋/幾望/先負/一白水星/申の刻/晴光───


次回 風呂にもたどり着けず、妄想も邪魔されたおっさん ──宿の夕餉とお楽しみの罰ゲーム へ続く



今日こそは着くと思ったのに、また着けなかった。

でも、双子の昔話やおばぁちゃんの思い出が

名物料理よりも心を温めてくれた。


距離は進まなくても、きずなが深まったそんな旅の一日。


ご案内の語り部は、次回 またあなたを特等席へ。

どんな誘いになるのか、次の Causerie (物語)をお待ちいただければ幸いです。

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