果樹園の余韻が漂う帰り道
「今回は 果樹園の一場面から始まるようです。
今回もまた、皆様のそばに寄り添いながら──
なお、この物語には語り部が時折お邪魔いたします。
読者の皆様のそばで、時に案内役として、
時に空気を整える役として Causerie(物語)を見守らせていただきます。」
こよりが手を振りながら声をかけてくる。
「ジプシ〜く〜ん。
どう? もうそろそろ集まった?
集まったんなら、マリンも待ってるし、お家に帰ろうか」
かなたが収穫物を見て、少し驚いたように笑う。
「確かに“ちょっと集めて”とは言ったけど……すごい量になったね。
よく頑張ったよ。男の人がいるとやっぱり違うね。
いつもなら何往復かしないと必要な量が集まらないんだけど」
ジプシーが手に持った籠を見ながら答える。
「そうですね。こっちは多分、十分足りると思います。
でも……野菜とかはもう持って帰らないんですか?」
こよりが軽く首を振る。
「ううん。出荷する量が量だからさ。
集めるだけ集めて、ここに置いといたら、
市場に行く前にそのまま乗せていけるでしょ」
かなたが収穫物を指さす。
「この量、一旦お家まで運ぶのは無理だね。
いけないことはないけど、3人じゃ多分きついよ」
ジプシーが少し息を整えながら続ける。
「で、この後の予定なんですけど……
さっき聞いた通り、軽く準備してすぐ別のところに向かうんですよね。
でも、いろんな土地の文化や生活を直接見られるなら、
それはそれで貴重な経験になりますよね」
かなたが少し真面目な顔になる。
「でも本当にいいの? 一緒に来るって言ってたけど……
いろいろあると思うし、ずっと穏やかな日ばかりじゃないよ。
昔みたいに盗賊が出ることは減ったけど、
天気だけはどうしても勝てないからね。
それでも一緒に行く?」
ジプシーが地図を思い出すように視線を落とす。
「地元からも“いろんな経験をして来い”って言われて、
地図ひとつ持たされてここまで来たわけですし……
皆さんと一緒に動いていれば、学校の勉強だけでは
経験できないこともあると思うんですよね。
もしお邪魔じゃなければ、自分も一緒に行きたいんですが」
こよりが柔らかく笑う。
「いや、一緒に来るのは全然構わないよ。
男の人がいた方が助かることも多いしね。
それにね、この世界は本当に広いんだよ。
私たちでも、全部回るのにあとどれくらいかかるのか分からないくらい。
いろんな楽しみが、まだまだいっぱい待ってると思うの。
遺跡もあるし、昔使われてた神殿もあるし……
歩いてるだけで飽きないくらい、いろんな場所があるんだよ。」
かなたが軽く手を叩く。
「それなら、まずは戻ってマリンにも聞かないとね。
じゃあ、お家に帰ろうか」
こよりが柔らかく笑う。
「ふう〜、戻ってきたね〜。
さてっ、肝心のマリンはどこにいるの?」
───立秋/臯月/先負/一白水星/辰の刻/晴光───
次回 果樹園の朝、動き出す村のざわめき へ続く。
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作者
(レイン、ごめん……今、何話だっけぇ〜?)
レイン
(そんなに大きな声を出さなくても聞こえてますよ……。
話数の確認ですね?
まだ始まって間もないのに、もう忘れたんですか〜?
今は10話に差し掛かったところですよ。
まだ若干プロローグ的な雰囲気も残っていますけど……
話数が2桁台ちょっとの頃には、
もう少し“徒然記”みたいな空気が出てくるんじゃないですか?)
作者
「えぇ〜……みなさん、改めまして。
数あるラノベの中からお手に取っていただき、感謝しかございません。
何を血迷ったのかこのおっさん、
この年でいきなりラノベに手を出しました(笑)
読む方ならまだしも、書く方に手を出しました。
これから皆さまを異世界の巡り合いへと curatecurate できれば幸いです。」
レイン
(あと……いい機会なんですから、
皆さんに伝えておくこと、他にあるんじゃないですか?)
作者
(えっ、他に?
何かある?
こんな感じでいいんじゃないの?
あいさつ程度で……だめかなぁ〜?
あんまり仰々しいのも嫌われると思うんだよね?)
レイン(秘書)
「皆様、改めまして──秘書を仰せつかっておりますレインと申します。
今後も皆様のサポートや、もしかしたら物語に参加したりすることもあるかもしれませんので、
その時はよろしくお願いしますね。
でっ、おっさんが役に立たないので……自分から少しばかり補足をさせていただければと。
まずこの世界ですが、いろいろなオマージュをあちこちに潜ませております。
例えば──お話の合間に一緒に参加してくれているナレータさん。
皆様の中に思い浮かんだ“あの声”が響けばと思います。
他にも、これから増えていく仲間たち。
その仲間にもモデルにさせていただいた方々がいらっしゃいます。
その方を思い浮かべていただいた時に、解釈一致になっていれば幸いです。
なるべく解釈不一致にならぬよう努めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
おっさん(主人公)が巡る旅の中の遺跡や神殿跡にも、
おっさんが気持ちを高ぶらせた“過去の経験の一端”をオマージュとして散りばめております。
皆様のもとに少しでも届けられればと思います。」
レイン
(ほんと……作者なんですから、もっとしっかりしてくださいよ……。
これから読んでいただく方に伝わるのか、ちょっと心配ではありますが……
作者なんですから、最後の締めの挨拶はきちんとして下さいねっ)
作者
「レインからも案内があったと思いますが、
皆様の移動や休憩、夜寝る前などのわずかなスキマをお借りできれば幸いです。
このラノベを選んでいただいたことに感謝を込めて──またの機会に。
「語り部は時には本編に寄り添い・時には茶化しの構成で、
物語の外側からそっと見守る存在です。
皆様の中に思い浮かんだ“あの声”が響けば幸いです。」
ご案内の語り部は、次回 またあなたを特等席へ。
どんな誘いになるのか、次の Causerie (物語)をお待ちいただければ幸いです。




