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114話 貴族令嬢ミーシャの凶行2

アクセスありがとうございます。

感想投稿に感謝です。


「ミヤちゃん起きて!ねぇ?」


 裏路地へと意識の無いミヤと共に投げられたカナは、動かないミヤの肩を揺らし起こそうとするもその願いは叶わない。


「ピーピーうるさいわね・・少しは静かにできないの!?」


 ダダンッ!!


 近くに山積みにされていた小さな木箱をミーシャは蹴飛ばしミヤとカナの足元で砕け散り破片が2人の手足を傷つける。


「やめて!」


 力一杯叫んでしまったカナにミーシャは一挙に間合いを詰めて口を塞ぐ。


「んん〜」


「うるさい・・」


「んぅ〜・・」


 ・・・・・・


「そこで、何してるんですか!?」


 表通りに背を向けているミーシャに声をかける女性が1人いた。


「べつに・・なんでもないわ」


 ミーシャは背を向けたまま女性の問い掛けに答える。


「でも、こんな時間にいったい何を・・」


「関係ないでしょ?・・行きなさい!」


 しつこい女に苛立つミーシャは、ここから去ることを伝えながら振り向く。


「・・・・」


「立ち止まってないで行きなさいよ!」



「・・その声・・やっぱり、ミーシャさん?」


 突然現れた女に自分の名を告げられたことに動揺するミーシャは、このまま引き摺り込み息の根を止めようと企み左手で塞いでいたカナの口をグッと押し離しミウに正対する。


「・・あなたは?」


 背後で倒れ込むカナにミウの視線が動くのを見て、ミーシャは1歩前に近づき自分に視線を戻させることに成功する。


「・・ミ、ミウです・・えっと討伐祭で・・」


「あぁ・・」


 相槌をして小さく舌打ちをするミーシャは、リュートと共にいた女冒険者のことを思い出し笑顔でさらに近寄る。


「ミウさんは、今もリュートと一緒なの?」


「はい、リュートさんと今も一緒にいます。今はお店の手伝いをして冒険者活動は休んでいますけどね・・」


「ふふふっ・・楽しそうね。いい顔してる」


「そうですか?今日もこれからみんなで夕飯なんです」


「そう・・なら・・・・」


 ミーシャは笑顔のままスッと下がり間合いを取る。


「ダメ!」


 突然暗い裏路地から聞こえる少女の警告にミウは魔眼を発動し、喉元に迫り来る細剣の切っ先に風魔法ウインドショットを放ち軌道を上方へと逸らすことに成功し危機から逃れる事ができた。


「あぶなっ・・ミーシャさん!」


「ちっ・・このまま死ねばよかったのに・・」



 構え直すミーシャにミウは後退りながら、魔力を戦闘状態へと変えて緊張した魔力を周囲に広げていったのだった・・・・。


(リュートさんお願い・・気付いて・・)



 ミウたちがミーシャと対立していた同じ頃に、リュートはリビングのソファで起きたばかりの第1王女クリスティーネの相手をしていた。


「ねぇリュート・・」


「はい、クリスティーネ様」


「カナは、まだ帰ってこないの?」


「そういえば、遅いですね。ミヤを呼びに行っただけなのに・・もしかしたら一緒になって遊んでいるのかもですね〜」


「そう・・なら私も遊びたい」


「だ、だめですよ〜王城様が外に出ると、自分が国に処刑されてしまいます・・」


「リュートが処刑・・それはイヤ。諦めてここにいる」


「はい、ありがとうございます。クリスティーネ様」


 リュートは、口を膨らませた王女を宥めていると、キッチンからルカとレナが出来上がった夕食を運んで来る。


「リュート様、ミウさんの帰りも遅いような気がします・・」


「そういえば、ミウもいつもなら帰って来ている時間だよな・・」


「主様、3人の身に何かあったのでは?」


「まさか?3人は、それなりに強いぞ?その辺の男なら余裕で返り討ちにできる強さだからな・・」


「確かにそうですね・・」


 ピキンッ・・・・


 突如リュート達は、ミウの魔力を全身で感じ取り緊張が走り表情が険しくなる。


「俺が行く!2人は王女の護衛を!」


「「 はい!! 」」


 リュートは肌で感じたミウの魔力状態に一気に緊張が走りリビングから飛び出し気配探知スキルで位置を探しながら階段を飛び降りる。


「おかしい・・2人しか反応が無い・・ミヤはどこだ?・・って、ドアが開いたままじゃねーかよ!」


 階段を降りて、1階に足を踏み入れたリュートの視線の先には店のドアが開きっぱなしになっていることに気付き声を上げた。


 少ない街灯に照らされた夜の大通りに飛び出たリュートは、気配探知スキルで捉えたミウの居場所へと顔を向けるとゆっくりと後退りながら警戒している姿を見つける。


「間に合え!」


 アイテムボックスから片手剣を取り出しながらミウへと駆け出したのだった・・・・。


 

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