113話 貴族令嬢ミーシャの凶行
アクセスありがとうございます。
少し胸糞回かもです。
すいません。
夕暮れに商店リューノスの前に姿を現した貴族令嬢ミーシャは、1人店先で遊んでいる銀髪黒目少女のミヤに視線を落とす。
「・・おねーちゃん、お買い物に来たの?でもね、もうお店は終わっちゃったよ?」
「そう・・終わったのね」
初めて見る少女が、リュートと関係があるか確かめるためミーシャは優しいお姉さんを演じる。
「ねぇねぇ、お名前は?」
「ミヤは、ミヤだよ?おねーちゃん」
「ミヤちゃんね・・ここのリュートさんと知ってるかな?」
笑顔で聞くミーシャに、ミヤは来客だと想い警戒することなく遊ぶ手を止めることなく答える。
「うん。リュート兄様はリュート兄様だよ」
「兄様?・・ミヤちゃんは、兄妹なの?」
「ううん・・大好きな人」
兄様と呼ぶのにミヤは兄妹ではないと否定するため、ミーシャは理解できず屈んで改めて聞いた。
「ミヤちゃんは、リュートさんのことが大好きなのね?」
「うん!そうだよ!!」
屈んで遊んでいたミヤは急に立ち上がり、泥の付いた小さな手を払いながら腰に当てて胸を張る。そのミヤが手を払った仕草で周囲に泥が飛んでしまい、ミーシャの頬とお気に入りの服に泥がついて汚してしまった・・。
「わぁ・・泥がわたしに・・」
「あっ・・おねーちゃん、ごめんなさいです」
ミヤは慌てて長い銀髪の毛先を地面に触れさせるほどに頭を下げて謝るも、ミーシャは平民の子供に泥をつけられ汚されたことに腹が立ち貴族令嬢として育てられ成長したため、見下していた銀髪少女ミヤの頭を反射的な動作で掴み上げ背後の壁に頭を強く打ち付けた後に地面に顔を押し当てた。
ゴンッ!・・ガツ・・
「うぅ・・・・痛いよ・・痛いよおねーちゃん」
ミーシャに綺麗な顔を地面に強く押し付けられたミヤは、額から血を滲ませながら痛みを訴える。
「黙りなさい平民。貴族令嬢の私に無礼をしたのよ?コレで済むだけで感謝しなさい」
「ぶ・・ぶれい?」
ガッ!
素直に返事をしないミヤに苛立つミーシャは、ミヤの顔をもう一度地面に叩きつけた後に告げた。
「返事は?バカなの?」
掴んでいた銀髪をあげて、強制的にミヤの頭を上げさせ自分に顔を向かせる
「・・は・・はいです」
「ふん・・」
ゴンッ!
そのまま掴んでいた銀髪を手放すと、ミヤは力なく頭を地面に落とし側頭部を強打してしまった。ステータス的には圧倒的にミヤが強者であるもののリュートが近くにおらず、ミーシャは、リュートと顔見知りだと判断したため反撃することなく普通の少女を演じ続けている。
「はっ・・私の優しさに感謝して、貴族を敬うことを生涯誓いなさい」
「・・・・」
ミヤは地面に倒れたまま黒い瞳を向けるだけで何も言わないでいると、ミーシャはリュートと同じ黒い瞳を持つミヤの頭を両手で再び強く掴み上げると家屋の石壁にミヤの後頭部を強打させる。
ゴツッ!
鈍い音が響きミヤの黒い瞳から涙が溢れるのを見たミーシャの心は高揚感に包まれる。
「あぅ・・ひっく・・いたい」
「ねぇ?誓わないの?」
ゴツッ!
「いたい・・」
ゴツッ!!
「いたいよ・・」
ゴツッ!!
「ねぇ?」
ゴツッ!・・ゴツッ!!
「・・・・」
繰り返し何度も幼いミヤの後頭部を執拗に石壁に叩き付け、凶行へと走るミーシャは溜まっていた鬱憤を無抵抗のミヤに晴らしている。
ミヤの綺麗な銀髪は、後頭部からの出血で赤く染まり始め土壁に血糊がベッタリと付着するほど傷付けられていくミヤは痛がる声を途中から発することなく人形のようにミーシャから暴行を受ける。
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・あら、もう死んだのかしら?」
いつの間にか辺りは暗くなり目の前でグッタリして動かなくなっている少女に気が付いたミーシャは、掴んでいた頭を捨てるように離し手に付着した血を持っていたハンカチで拭いながら足元でピクリとも動かないミヤを見下ろす。
・・ガチャ
突然店のドアが開く音に気づいたミーシャの胸の鼓動は一気に高まり緊張状態へと移行し、ドアから出てくる存在に警戒する・・。
「ミヤちゃん?」
ドアが止まりヒョコッと顔を出し、足元で死んだ少女の名前を呼ぶ少女は、銀髪で同じ顔だったことにミーシャは恐怖を覚え全力でドアのノブを左手で掴み右手で顔を覗かせる銀髪少女の首を掴み引きずり出し裏路地へと隠す。
「だ・・誰なのです・・ミヤちゃん?寝てないで起きて・・リュート兄様が夕飯できたって・・ミヤちゃん?」
ミーシャによって不意急襲的に暗い裏路地へと連れ込まれたカナは、目の前の脅威よりも隣りでピクリとも動かないミヤの姿に動揺し冷静さを失っていて自分の身に迫る脅威に幼いカナは気付く事ができなかったのだった・・・・。
貴族令嬢ミーシャの闇の部分が表に出ています。
彼女の凶行は幼馴染のガイアスを目の前で殺されたことへのリュートへの復讐ですね。
貴族が平民に行う行為や暴力沙汰は、基本的に王都の平民は見て見ぬふりをします。
自分が巻き込まれたくないですからね。
それと、まるちどぉーるの彼女達は、基本的にリュートの危機に関しては力を発揮しますが、自分自身に対しては優先度が低いため護身が疎かになります。




