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111話 銀髪赤目少女カナのバーナス退治

アクセスありがとうございます。


 横柄な態度で店番のミウに怒鳴る客の対処のためリュートは、素早く彼女を背後に隠し対応すると目の前にいた客は小汚い格好をした幼馴染のバーナスだった・・。


「・・お客様、当店の商品に何か不都合な点がありましたか?」


 スパッと気持ちを切り替えたリュートは、他人行儀に対応する。


「なっ・・お前、なんで王都に・・なんで働いてるんだ?」


「お客様、当従業員のプライベートに関することは、教えることはできません」


「はぁ?・・おまえ、何言ってんだ!」


 店の窓口越しにいるリュートのシャツの胸元を掴んだバーナスは、そのまま自分の方へ引き込みリュートの上半身を窓口から外へと強引に引っ張り出す。


「お、お客様・・当店で店主への暴力行為は、身の安全を保証でき・・」


「ふざけんな!なんで、お前が王都に!・・あのまま死ねばよかったんっんひゃ・・」


 ゴンッ!!


 まるでリュートに殴りかかる勢いで掴み掛かっていたバーナスは、突然白目を剥きながら崩れ落ち木製の硬いカウンターに顎を強打し受け身を取ることなく背中を地面に叩きつけ倒れ動かなくなる。


「・・・・カナちゃん、ドレインやっちゃったの?」


 リュートから死角となるカウンターの下から、ヒョコッと顔を出し無垢な笑顔で見上げる銀髪紅目のカナにリュートは聞いた。


「リュート兄様、悪者をカナが退治したよ!えらい?」


「・・うん。カナはえらいよ・・でもね、そこで倒れている人のお腹の上に立つのダメかな?・・ほら、ミヤは真似して乗らないの」


「リュート兄様、カナちゃんだけじゃなくて・・ミヤにもナデナデしてほしいの・・」


 リュートに頭を撫でられて喜んでいるカナを見ていたミヤは、バーナスを踏み台にしてリュートを見上げつつトドメを刺すかのように爪先立ちで腹をグリグリしている。


「ミヤ・・なでなでしてあげるから、無抵抗の人に乗ってグリグリしないの」


「はぁ〜い」


 リュートに頭を撫でられたカナとミヤは満足すると踏み台にしていたバーナスから降りて、キャッキャしながら店のドアを開けて中に入り2階へと戻って行く。


 ミヤとカナに腹部を踏まれ吐瀉物を撒き散らしているバーナスを見下ろしながらリュートは呟く。


「はぁ・・さすがに、このまま放置しておくのはダメだよな・・」


 気が乗らないリュートは、対面販売用の窓口カウンターに両手を置いてピクリとも動かないバーナスを眺め考えていると遠くからバーナスの名前を呼ぶ男の声を耳にした。


「バーナス!・・どうしたんだ!?」


 男の声がする方に視線を向けるリュートの視線の先には、大盾を背負う男の姿を見て再びため息をつく。


「はぁ・・まぁそうだよな・・普通は、パーティーで行動するから」


 倒れたままのバーナスに近づく男は、窓口にいるリュートに視線を向けることなく倒れているバーナスの上半身を起こしながら声をかける。


「おい!バーナス起きろ!・・何があった?」


「・・・・空腹で倒れたんじゃねーか?」


 自分の存在に気がつかないため声をかけると、大盾の男は振り向いてリュートと視線が重なり目を見開く。


「おま・・お前・・リュートなのか?」


「あぁ、そこで寝ているバーナスの幼馴染の商人リュートだよ。久しぶりだね、リックス」


「あぁ・・久しぶりだな・・どうして王都に?」


「ん?知らないのか?・・俺にもいろいろあってね。今はここで暮らしているよ」


「そう・・か」


 抑揚の無いリュートの言葉にリックスは戸惑い、王都にいる理由を聞くのを躊躇った。


「なぁ、リックス。お前らパーティーで来たんだろ?アンナ達は?」


「・・・・・・」


「どうした?そんな冴えない顔して」


「アンナとメリナは、突然パーティーを抜けた・・あいつらから理由も聞いてないし、リーダーのバーナスも理由を教えてくれないんだ」


「おぅ・・マジか。アンナとメリナが脱退かよ・・めっちゃ戦力ダウンだな。この街に来たのは何かの依頼か?」


「あぁ、バーナスが貴族様の護衛依頼を勝手に受けていてな・・仕方なく・・な?」


「そりゃ大変だ・・リーダーの暴走は古参メンバーの責任だぞ?」


「うるさい・・まぁ事実だから耳が痛いな・・」


 リックスは苦笑いをしながら、まだ目覚めないバーナスを背負い立ち去ろうとしたところでリュートは呼び止めた。


「なぁ、リックス。ソレの理由を聞かないのか?」


「・・・・理由ね。リーダーがリュートにやったことは、周囲から耳にしている。部外者の俺は何も言えないし言う気もない。でも、個人的には、メンバーで一緒に居た俺がバーナスの悪事を止めることができなくて申し訳ないと思ってる・・」


 リックスは、リュートに背中を向けたまま胸中を打ち明けた。


「そうか・・知ってたんだな、お前も」


「あぁ、耳にした時には、全てが終わった後だったけどな・・」


「「 ・・・・・・ 」」


 2人は長い沈黙の時間を共有し、何かを告げようとした2人の言葉が口から出る前にリックスの名前を呼ぶ少女の声が聞こえたのだった・・・・。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 馬鹿茄子、ボケ茄子になるの回。(≧▽≦) [気になる点] ボケ茄子、オタンコ茄子として袋叩きにあうのは 何時頃ですかと。( ̄∇ ̄*) [一言] 袋叩きの後はどうせ煮ても焼いても喰えないの…
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