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109話 眠る王女いる中でのリュート達の日常

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 リビングのソファでスヤスヤ寝ている第1王女クリスティーネの寝顔を見ながら、彼女が地下から現れた理由を考える。窓の外では祭りで盛り上がっているのか、男達が楽しそうに騒いでいる声が聞こえる。


「どう考えても意味わかんないや・・地下から王女ってどういう状況だよ・・」


 1人呟くリュートの隣りに座るレナは、何かがわかったようにリュートへ伝えた。


「・・主様。もしかしたら、避難用の地下通路と家が繋がっているからでは?」


「避難用通路?・・でも、普通の家の地下を出口にしないと思うけど」


「はい、私もソレが引っ掛かっていまして・・国が管理する施設にするのが常識だと・・」


「・・・・待てよ。この家ってさ、王族からの報酬で商人ギルドが管理していたよな?」


「はい。それに、ドアの施錠も結界魔法でした!」


「何かあるな・・今からみんなで探索するか・・」


「主様、今は私と主様そして王女様で留守番中ですよ?」


「そうだっけ?」


 リュートはリビングを見渡しても誰もおらず、いつも走り回っているミヤとカナの足音も聞こえず家が静かなことで街の祭りに行かせていたことを思い出した。


「・・・・みんなが帰ってからでいっか」


「そうですね」


 寝ているクリスティーネを置いていくわけにもいかず、リュートとレナはすることがなくなりボーッとしていると、リュートはレナの顔を見つめる。


「あ、主様?」


「レナってさ・・」


「はい・・」


「俺と2人きりだと、喋り方が普通になるよね?」


「んはっ!・・・・そ、そんなことはないです」


「そう?・・まぁいいけど」


 頬を紅潮させ俯くレナの頭を撫でていると、下からミヤとカナの声が聞こえる。


「「 リュート兄様〜!! 」」


 トントントン・・


 2人が階段を駆け上がる足音を響かせながらリビングへと入ってリュートに飛びつく。


「「 ただいま!! 」」


「おかえり〜ミヤ、カナ・・口に何かついてるよ?」


 リュートは2人の口についている何かを指先で優しく拭き取る。


「「 おいしかったよ〜リュート兄様 」」


 祭りの露店で何かを食べた2人は、リュートに口を拭いてもらった後に持っていた紙袋から一口サイズの蜂蜜入りパンのハニカラをパクパク食べ始める。


「リュート様、戻りました」


「おかえり、ルカ。祭りの方はどうだった?」


「そうですね、今日は広場や通りでもエールを飲む人達ばかりで前夜祭のようでしたよ」


「前夜祭か〜明日からが本番なんだね」


 ルカから祭りの話を聞いたリュートは、膝の上で美味しそうに食べているカナのハニカラを1つもらい食べていると下の階からミウがリュートを呼ぶ声がする。


「リュートさ〜ん!・・リュートさ〜ん!ちょっと来てくださーい!!」


 リュートは膝の上にいるミヤとカナを膝から下ろし、1階へと降りるとミウが店先で大きな樽の横で座り込んでいるのを見つけた。


「ミウ、その樽どうしたんだ?」


「リュートさん・・どの店もたくさん人が居てゆっくり飲めないんで、エールを樽ごと買ってきましたぁ〜」


「・・さすがミオ様!」


「えへっ・・もう運べないんで、リュートさんお願いします」


「おうよ・・」


 リュートは、ミウが苦労して運んで来た大樽をアイテムボックスに収納し、疲れ果てて座っているミウを抱き抱え2階のリビングへと連れて行く。



「「 ぷはぁ〜!! 」」


 リュートとミウがコップに入ったエールを一気飲み干し酔っ払いへと変貌していく。それを手伝うかのようにルカは2人のためにエールに合う料理を作りテーブルに並べていく。


 酔っ払いのリュートとミウの食べるペースが落ち着いたところで、ルカとレナも嗜む程度にエールを飲みリュート達の酒席に参加し盛り上がり夜も更けていく・・・・。


「んぁ・・」


 リュート達が寝静まった頃に、風呂上がりに眠っていた第1王女クリスティーネが目を覚まし起き上がると、向かい側のソファにメイドが1人座って寝ている姿を見た。


「・・・・ルナ?・・じゃない・・誰?・・見たことあるけど・・リュートどこ?」


 クリスティーネは、ソファから降りて部屋を見渡すもメイド以外に誰もいないため、目についたキッチンへと向かうも誰もおらず、リビングのドアをゆっくり開けて廊下へと出る。


「暗い・・・・」


 薄暗い廊下の壁に右手を触れながら足音を出さないようゆっくり歩き、一番近くにある部屋のドアをゆっくり開けて覗き込みベッドを見るも誰も寝ていない。


「いない・・」


 開けたドアを閉めて次の部屋のドアを開けて覗き込み3人寝ている姿を見つめるも、リュートじゃないとわかるとドアを閉めて奥の部屋のドアを開ける。


 部屋を覗き込むクリスティーネの視線の先には、窓から差し込む月明かりで黒髪の人が寝ているとわかり、探し物がやっと見つかったという嬉しさのあまり、ドアを開けたままベッドへと近寄り寝顔を見た。


「リュート・・見つけた」


 そう呟いたクリスティーネは、リュートが眠る布団に潜り込むと寝ているリュートの腕は動き彼女を抱き込むように迎え入れて温もりを肌で感じながらクリスティーネは再び眠りについたのだった。


 その数分後に、活動休止状態に移行していたルカはクリスティーネの気配が部屋から出ていることに反応し急速的に活動状態へと移行し目を覚ましリビングから出ると、奥の部屋のドアが開いたままなことに気付き部屋へと向かう。


「・・リュート様と一緒なのですね」


 ゆっくり部屋のドアを閉めたルカは、自分の与えられた部屋へと戻り寝間着に着替えベッドへと横になり明日の行動のために活動休止状態へと移行していった。


 

 静かな夜を迎えているリュートたちは、翌朝に招かれざる訪問者が来ることを知る由もないまま・・・・。


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