073⚫️はち切れる思い & 074⚫️やっぱりこうじゃないとね!
073⚫️はち切れる思い
「エレナ、ひさしぶり!元気にしてた?」
「うん、リノ!あの時はありがとう!」
ふたりの話は弾む。しかし、エレナはお喋りをしにきたわけではない。
自由でありながら秩序を保つ世界はあるのか。
どうすれば実現できるのか。
リノならば、その答えに行き着くための’何か’を知っているかもしれない。
その期待が、エレナの胸の中ではち切れそうだった。
074⚫️やっぱりこうじゃないとね!
「なるほどね。で、エレナはどう考えたの?」
「むずかしいの。自由とワガママは違うし、秩序と抑圧はちがう。でも、どこまでが自由でどこからがワガママなのか・・・。秩序と抑圧も同じ。’賢者’っていっても、何でもわかるわけじゃないのよね。」
「ロイが言ってたでしょ?’自分以外の誰をみても、その師となるものは見当たらない’って。それが賢者だもの。」
「うん、そうだね。何を読んでも誰に問いかけても答えはでなかったの。だから・・・ここへ来たの。道中でも考えた。最初は、あなたに尋ねたらなんて思ったけど、きっとたった3日で賢者になったわたしには、まだ修行が足りないんじゃないかって気がしてきたのよ。」
「いい心がけね。でもね、エレナ。あなたは完全に、’賢者’として目覚めている。そのポテンシャルは顕在化しているのよ。あとはこの霊山での修行ではなくて・・・経験ね。」
「経験?・・・賢者も経験でレベルアップするってことなのね。」
「そう。賢者はね、空の青さを知り、同時に大海の広さを知る者。それは高く、深い。無限の星空を飛ぶフェニックスみたいなものよ。行き着く先は、その賢者自身が決めるのよ。」
「・・・わかった。ありがとう・・・。わたし、その大海、星空に行ってみる。」
「そうね。あっ、でも先客の同好の士がいるのよ。ふたりもね。」
「うぇ?あっ、このごろ姿をみないと思ってたら?!」
エレナとリノの前に、ルイーザとグラノフが現れた。
やっぱり、この世界線はこうじゃないと、ね。




