ヴァネッサ(婆や)視点 本屋の婆やの覚醒
カランコロン
「失礼します。あのご主人は居ませんか?」
「ごほっ。ご主人じゃなくて悪かったね。」
変な男がやってきた。スーツに近い服装に品も良く、位が高そうに見えた。見るからに怪しさが漂っていた。
「あの、私クリムと申します。私の主であるカノン様より、コチラを預かっております。」
まずは、手紙を渡す。やや乱暴に手紙を開けると、スっと一読した。
「分かったわい。どこでも好きなとこに、その本達を置いていくといいさ。今は、誰も買いに来ないし、ソレが売れるかは知らんが勝手にし。」
彼は、本屋の主の婆やから許可を貰ったので、入口から見える所に預かった本を綺麗に並べていく。
並べ終わると、嬉しそうに帰っていった。本当に変わった奴だ。
さっき貰った手紙をもう一度確認してみる。
『カノンと申します。私が書いた小説をヴァネッサ様の書店に置いて欲しいのです。もし宜しければ、お暇な際に読んで下さると嬉しいです。また、その本が売れると確信したら、家の改装をして下さると嬉しいです。実は、その本が売れたらサイン会をしたいのです。サイン会とは、本を書いた著者が読者の本にサインをして直に読者と著者が触れ合える機会の事なのです。私は、自分の本を手に取ってくれた人にお礼が言いたいし、会ってみたいのです。あ、勿論サイン会は、本を買ったお客様だけですよ。沢山新作をお持ちしますね。宜しくお願い致します。それでは、御機嫌よう。』
執事も変わった奴だったが、主も変わっておるのぉ。
まあ、暇だったから、丁度いい読むとするか。
ある本を手に取った。題名は、『麗しの君』
暇だったから手に取ってみたが、最初は驚いてしまった。変な作品を私の本屋に置いてしまったと。
読み進めると、作品に飲み込まれる勢いで止まらなくなった。手を止めたくても止まらない。勝手にページを次々へ捲ってしまう。そして、とうとう徹夜して全て読み終えてしまったのだ。終わったら、呆気なかった。続きが読みたい。でも読めない。まだ、一巻しかないから。
私も読んだ事が無い種の本で初手からビックリしたが、所謂、男恋本だった。初めて読んだ。どんな内容だったか簡単に言うと、どこぞの王子と騎士の禁断愛みたいな。王子には、婚約者が居て、もう結婚間近。でも、騎士の事が諦めきれなくて…。これから、どうなるのか?
ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのか書かれていない。“2巻に続く“となっていた。卑怯だ。続きが気になって仕方がない。
因みに受けが王子でした。
そんなこんなで、ヴァネッサはモヤモヤを抱えつつ、次なる行動に移ったのだった。
BLの内容変えた方がいいとか、ありましたら感想にでも送ってください。
即興で考えたので、萌えとか無視しちゃいました…。
これからも、引き続きよろしくお願い致します。




