表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/13

寄り道

騎士共のことはシルフに任せておいて、獣人達と話したいところだが、相当警戒されてるんだよな………。そりゃ頭弾けさせるのに一切の抵抗ないやつとか信用できないだろうけどさ、だとしても一応は助けたんだよ?酷くない?


いや、さっきまで人間に襲われてたんだから当たり前か。もしかしたら、アメリカ人が中国人と韓国人と日本人の見分けがつかないように、獣人達も人間の見分けがつかないのかもしれないし。


だとしたら獣人目線だと、自分達を襲ってた奴が急に仲間割れしだしたように見えてもおかしくないし、そんな奴に大丈夫だとか言われても大丈夫なわけないよな。早くここから離れよう。


「そんじゃ、改めてさようなら」

「待ってくれ!」青

「何?文句なら受け付けてねぇぞ」

「違う!何故俺達を助けたんだ?」青


そりゃ気になるよな、獣人達からしたら助ける理由なんてないもんな。


ただ、自分でもなんで助けたのかよくわからない。あの娘を妹と重ねたからなのか、それともただの気まぐれなのか、気づいた時には体が動いていた。


どう説明したのかな、異世界人であることは伏せた方がいいだろうし、やっぱり気まぐれってことにするのが波風立たない気がする。


「別に、ただの気まぐれだよ。話はそれだけ?俺はもう行くから。バイバイ」

「お待ちください!せめて何かお礼を!」青


お礼か、してほしいこととかないし、別にほしいものなんて………あったわ。食料買うの忘れてたわ。5日間水以外摂らなくても餓死しなかったから忘れてたけど、人間って食事取らなきゃしぬわ。


「なら、食料をくれ」

「食料………申し訳ないのですが、我々も食料に困っておりまして」青

「じゃあいらん」


そういえばここって別に村とかじゃなくて、ただの森の中のひらけた場所だったわ。多分、村が襲われてここまで逃げてきたんだろうな。


「ご主人!騎士共捕まえたよ!」青


いいタイミングできたな。このまま獣人達の前で洗いざらい吐かせるか。


いや、子供の教育に悪いし、トラウマとかなったら可哀想だから、やっぱり見えないところで拷問でもするか。


シルフが騎士共を連れてきた。全員が蔓でぐるぐる巻にされてる。妖精って植物とか操れるんだ。


ナツキ達も合流した。そういえばいたわこいつら。完全に存在を忘れてた。


「お前らがここに来た理由とお前らの所属する組織、誰の命令できたのか全部吐け」

「断る」赤

「じゃあ死ね」


交渉のためなのか、嘘をついてきた男を殺した。


さっき大勢殺したからなのか、相手を個人的に悪だと認識しているからなのか、不思議と何も感じなかった。


「嘘をついたり、話をそらしたら殺す。見ての通り嘘じゃねぇ。わかったら質問に答えろ」

「こ、殺さないでくれ!」青

「質問の答えになってねぇぞ」


最初に一人見せしめで殺したのは間違いだった。すっかり怯えきって、まともに会話もできない。


「お前も死ぬか?」

「ハル、やめろ」青


トウヤに止められた。


「なんで?これが一番手っ取り早いじゃん」

「だとしてもお前がやる必要ないだろ。やるなら俺がやる」青


何を言ってるんだ?やるって殺すってことだぞ?


ナツキもシュウもトウヤも人を殺したことなんてないんだから。だからこのまま、俺みたいに血に染まることなく綺麗なまま生きてほしい。親友に人を殺して欲しくない。


「ダメだ。お前らに人殺しになってほしくない」

「俺らだって同じ気持ちだ。お前にこれ以上人を殺してほしくない。俺らのために自分を犠牲にしてほしくないんだよ」青

「俺らってそんなに頼りないのか?ハルにとっては対等な友達じゃなくてただの庇護対象なのか?」青


俺は彼らのために死ねる。小鬼の時のような状況になったら、迷わず同じ選択をするだろう。でも、それは俺のエゴだった。


彼らの望み。それは、俺と対等になること。小鬼の時のような状況になった時に、俺を囮にして逃げるのではなく、共に戦うことだった。気づけたはずなのに、気づこうとしなかった。


俺は、親友の声もまともに聞こうとしていなかったんだ。


死んでも守ると死んで守るじゃ全くの別物だ。ずっと死んでも守ろうと思っていた。だが実際はどうだ?いつも自分が死ぬ選択をとっていた。


そうか、俺は親友のために犠牲になれる自分に酔っていたんだ。


「ごめん。お前らの気持ちに気づこうとしなくて」

「いや、ハルは悪くないよ。俺達が弱いのが悪いんだ」青


俺以外は魔法が使えない。王宮で使えなかったので使えないと思っている。俺が魔法を教えてやれたらいいが、俺も魔法の使い方を知らない。今使える魔法だって、どうやって使っているのかよくわかっていない。


誰か魔法に詳しい人でもいてくれたらいいが………。獣人は?未だに警戒されてるから教えてくれないかも。捕まえた騎士は?わざわざ敵に教えるバカはいないか。シルフは?妖精なら魔法にも詳しいんじゃないか?


「シルフ、魔法の使い方って教えられるか?」

「アタシは妖精なんだから当たり前でしょ!」青


やはり妖精なら魔法に詳しいみたいだ。


「なら俺達に魔法の使い方を教えてくれ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ