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90. 生贄姫と奴隷騎士⑤
「少女が分裂したっ!?」
レミ殿は驚愕の表情を浮かべ、リサ嬢の影に隠れてリョウ様が人化をした現象をそう表現した。
どうやらレミ殿は少々世間ずれしているようだ。
あるいは単に天然なのかもしれない。
「お嬢・・・んなわけないやろ。あれは最初にリングにおった子とは全くの別人やよ」
「え?別人って、いったいどこから出てきたんですか?やはり分裂なのでは?」
「・・・いや、それは分からんけど。なんとなく小さな影から大きくなったように見えたね。もしかしたら魔物が人化してるんかもな」
「は?そんな馬鹿な。師匠は魔物が人を助けたと言うのですか?」
「いや・・・知らんけど・・・。ワイだって何でもかんでも知ってる訳とちゃうよ?」
レミとガレオが議論しているさなか、レスはそれに加わらず静かにリング上の動向を見つめていた。
・・・間に合いましたか。やはりこうでないとね。
周りの動揺をよそに、レスは一人ほくそ笑むのであった。




