76. ドナドナ①
ゲオルグの館は、繁華街の中央にでかでかと存在した。
館の外見はピンクや金でゴテゴテと装飾されていて、見つめているとなんか目がチカチカする。
悪趣味にもほどがあると思うんだが、誰もつっこまないのだろうか?
館の主とはとてもではないが友達になれそうにないな。
クラウスとガイアに連れられて、ヘテロとタローとジローの3人はゲオルグの館に入っていった。
ちなみに俺はジローに抱かかえられた状態だ。
執事らしき男に案内されて入った応接間には、やはり金やピンクで装飾された豪華な備品がそこかしこに置かれていた。
おそらく高価何だろうと思われるそれらの装飾品も、色使いがおかしいせいでどうも安っぽく見える。
部屋の中央奥では、でっぷりとした男がソファーに腰かけており、その膝の上に猫がうずくまって寝ていた。
男は部屋や屋敷と同じようにピンクと金で彩られた服を着ている。
素材は豪華そうだが、なんとももったいない美意識を持っているようだ。
こいつが件のゲオルグという輩なのだろう。
そのゲオルグらしき男の膝に乗った猫は・・・猫?ん?猫だよな?なんか縮尺がおかしい気がする。土佐犬並みにでかいような・・・?
「ほっほっほ。お待ちしておりましたよクラウスさん。ずいぶんと遅かったですねぇ」
男がやおら喋り出した。
なんかこの口調前世で聞いたことがある気がする。
何だったかな?確か、なんか復活の何とか的な敵役で、今更復活とかやめとけwとか山田が爆笑していた奴だったと思うのだが・・・?
「面目ねぇ。残りの3人が北の大河を渡って死の都まで行ってたので、少しばかり手間取った」
「ふむう。報告には聞いていましたが、それは本当なのですか?本当にあの魔の領域に行って戻ってきたと・・・?」
「ああ。事実だ」
クラウスは頷くと、これまでの経緯をゲオルグに簡単に報告した。
と言っても内容は俺達と事前に打合せしていたものなのだが。
大河を渡った死の都で3人を発見したこと。今にも竜に襲われそうだったので、3人を連れて逃げてきたこと。
クラウスは報告を終えると、証拠の竜の鱗をテーブル上に差しだした。
「ふむ。これがその竜の鱗ですが。・・・こ、これはまさかっ」
ゲオルグは手に取った鱗を凝視し、驚愕の表情を浮かべた。




