↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転猫  作者: 相川秋実
第一章
7/137

7. じろこぷたー

しかし、気になるのはタロジロの変化である。


脱皮して大きくなるのは分かるが、スキルが増えたのはなんなのだろうか?

異世界だから、と言ってしまえばそれまでだが、なんだかとってもすごく気になる。

うんうんと悩んでいると、ふと生前の山田との会話が脳裏に浮かんだ。


「知っているかい?異世界の魔物は、進化するのだよ」

脈絡なく、したり顔で語り出した山田。

俺はそれに対して

「異世界じゃなくても魔物は大体進化するだろう?あのピ〇チューですら、残念ながらライ○ューになってしまうしな・・・」

と返したら、山田はハッとした顔をしていた。

「確かに。これは一本取られたね」

くつくつと笑う山田。

背後にあるディスプレイの光が逆光となり、山田の表情が影となって怪しい雰囲気を醸し出していた。

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・


うむ。

つまりタロジロは、魔蜥蜴から魔蜥蜴亜種に進化したのだろう。

進化条件がなんだったのかまでは分からないが、進化したからスキルが生えたと。

強引なうえ仮説に仮説を重ねるようで気持ち悪いが、今はそう納得するしかないだろう。


と、そこで俺はある事実に気付く。

俺、進化してなくね?

タロジロが進化したことを考えると、進化を繰り返して強くなったモンスターが、この洞窟内に結構な数いる可能性がある。

そして俺は、そんな進化をした強力なモンスターと、いつ出会ってもおかしくない状況に置かれているのではなかろうか?

進化もしてないただのコイ王 vs 進化して凶悪になったギャ〇ドス、では勝負にならない事は世界の真理だ。

ちょっとこれはかなりだいぶ相当まずいかもしれない。早急に進化する方法を見つけなければ・・・。


俺が深刻な顔で思い悩んでいると、暇を持て余したジローがおもむろにタローのしっぽにかみついた。

そしてジローは期待を込めた瞳でタローをじーっと見る。

タローはジローの意図を察したのか、やれやれと言った風に首を振ると、さながらヘリコプターのごとくしっぽをジローごとブンブンと振り回し始めた。


しっぽとともに中空を楽しそうに回り続けるジロー。


・・・楽しそうやね。


タロジロのやり取りを見ていたら、なんか真剣に悩んでいる自分が馬鹿馬鹿しくなってきた。

強敵に出会ったらとりあえず逃げればいいか。何とかなるでしょ・・・。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。