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転猫  作者: 相川秋実
第一章
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6. 桃色吐息

変化に気付いたのは、それから体感で一か月程度経ったころだった。


ある日俺が目を覚ますと、トカゲ兄弟の体が大きくなっていた。

大きくなったといっても、元々鉛筆くらいだった大きさがマ〇キー(油性ペン・・だっけ?)くらいの大きさになった、という程度のものではあるが。

解せないのは、たった一晩・・・というか一回眠った間に一気にそこまで大きくなったということである。

まわりに皮らしきものが落ちていたので、恐らく脱皮をしたのだろう。

しかしそれにしたって、一気に大きくなりすぎな気がする。脱皮ってこういうものだったっけ?


ちょっと気になったので、トカゲ兄弟を再度アナライズしてみた。


魔蜥蜴族 魔蜥蜴亜種

ノーマルスキル:かみつき(貫通小)、しっぽ再生(小) 、火の息

魔法:


おおっ!なんか新しいスキルを覚えている。

てか、さり気に見える情報が増えているな。

以前は族名までしか見えなかったのだが、種名とやらまで見えるようになっている。

つまり、こいつらは魔蜥蜴族の魔蜥蜴亜種なのか。

くどいな。

トカゲ兄弟は脱皮によって魔蜥蜴から魔蜥蜴亜種になった、ということだろうか。

あるいは種が変わったから脱皮したのか。

謎だ。まあどっちでもいいか。うん。

ついでに自身もアナライズしてみたが、魔描族の魔描だった。

こっちは亜種とかじゃないのか。

残念。


トカゲ兄弟に新たなスキルが生えたおかげで、若干狩りが楽になった。

いつものごとく、俺が前足で抑えたネズミにトドメを刺そうとしたところ、タローとジローがネズミに向かって火を吐いたのだ。

あ、ちなみにタローとジローというのはトカゲ兄弟の名前である。

いつまでもトカゲ兄弟と呼ぶのもなんなので、とりあえず仮で名前を付けてみた。

タロジロが吐く火は、せいぜいがチャッカマン程度の火力だった。

しかし、まるでダメージになってなかったかみつき攻撃よりは、だいぶ役にたつ攻撃と言えるだろう。

何より火を使った調理ができるようになったのは地味に大きい。


その日、俺は久しぶりに焼いた肉~ただしネズミ~を食べることができた。


・・・感動だ。


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