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転猫  作者: 相川秋実
第一章
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5. トカゲと娯楽

トカゲ兄弟との邂逅の後、彼らは俺の後をついてくるようになった。

弟トカゲの命を助けたから俺に懐いているのだろうけど、そもそも弟トカゲが命の危険にさらされた原因は俺だったりする。

とんだマッチポンプというやつだが、トカゲの脳ではその辺の事は分からないらしい。

今日も今日とて、俺の後ろを兄弟そろってニコニコしながらついてくる。

せっかく子分?ができたので、こいつらがどの程度の強さなのかアナライズしてみた。


魔蜥蜴族

ノーマルスキル:かみつき(貫通小)、しっぽ再生(小)

魔法:


兄弟とも同じステータスだった。

ネズミも持っていた、かみつき(貫通小)を持っている。

どうもこの辺りの小動物?は、かみつき攻撃がデフォルトのようだ。

まあ俺も人の事言えないのだが。

得物にトドメを刺すときは、嚙みついて終わらせる事が多いしね。


あと特筆するスキルと言えば、しっぽ再生(小)くらいだろうか。

どうやら"トカゲのしっぽ切り"をした後の、しっぽの再生が早くなるようだ。

うん。特筆するようなスキルじゃなかったな・・・。


しかし、ネズミよりも持っているスキルは多いものの、だからといってネズミより強いというわけではなさそうだ。

こいつらの発する気配からは、ネズミの半分以下程の強さしか感じられない。

まあ体の大きさも結構違うし、こいつらにとってネズミは戦う相手というより捕食者的な立ち位置なのだろう。


しかし彼らは弱いからといって、全く役に立たないわけではない。

例えば、狩りの時なんかは彼らなりに手伝ってくれている。

もっとも、獲物にカプリとかみつくだけなので、ほとんどダメージは入っていないのだが。

それでも俺は、一応彼らの気概を評価して、倒した獲物の肉を小さく千切って分けてやっている。


トカゲ兄弟は、基本的にはそれを仲良く分け合って食べていた。

そして弟トカゲが、たまに兄トカゲの隙をつき余分に肉をかっさらっていた。

中々ちゃっかりした性格である。

兄トカゲは後になって肉を取られたことに気付くのだが、やれやれといった風にちょっと弟を怒るだけで、大して咎めるようなことはしない

仲の良い兄弟だ。

その兄弟愛はなんとも妙に癒されるもので、最近俺の数少ない娯楽の一つになっていた。


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