↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転猫  作者: 相川秋実
第一章
35/137

35. 岩窟の山椒魚②


サンショウウオは着地した地点からのそり退くと、着地点を何度か見直していた。


どうやらボディプレスが外れたことに気が付いてないらしく、俺達の死骸でも探しているようだ。


あんな遅い攻撃では俺達にかすりもしないんだけどね。


「くにゃ~(灰になれ)」

サンショウウオの隙をついてジローが炎のブレスを吐いた。

火炎放射器のような勢いで大きな炎がサンショウウオに迫る。

以前狩りの時に使っていた火の息とは比べ物にならない大きな炎だ。

「ぐおっ!」

着地したばかりで虚を突かれたサンショウウオが、とっさに前両足を上げてのけぞった。


良いタイミングだ。ジローは戦闘のセンスがあるのかもしれない。

これは俺も負けていられない。


俺はサンショウウオとの間合いを詰めると前足の爪で切りかかった。

「にゃ~(扇一閃)」

のけぞった状態のサンショウウオの腹を、横一文字に切り払う。

「ぐおおっ!」

サンショウウオが苦悶の声をあげた。

しかし多少血はほとばしったものの、大した傷にはならなかったようだ。

どうやら俺の斬撃は、サンショウウオの体表のぬめっとした分泌液と弾力のある分厚い皮膚に阻まれてしまったらしい。


「へにゃ~!(くらえっ!)」

遅れてタローも炎を吐いた。

しかし、サンショウウオも今度は横に転がり炎を避けて見せた。

そして機敏に一回転して立ち上がると、今度は俺に向かって口を開いた。

「っ!」

サンショウウオが突進して来ると予測し迎え撃とうとしていた俺は、すぐさま思考を切り替え真横に跳びのいた。


直後。青紫色のまばゆい光が俺の脇を走る。


光は壁にぶつかると、耳障りなノイズとフラッシュのような閃光を残し消えていった。

雷属性のブレスというやつだろう。

転生前に山田とやったゲームでも、竜がサンダーブレスを吐いてきた気がする。

しかし本来、電気というものは俺が避けられるような速度では飛んでこないし、先ほどのように壁にぶつかった時に放電するようなものではない。

脳内に疑問符がめっちゃ浮かんだが、しかしそこはとりあえず"異世界だから"と強引に納得しておく。


見た感じ今の雷ブレスも、やはり一撃でも貰ったらやばそうだ。

それに対して、今のところこちらの攻撃は炎も斬撃も大して効いていない。


どうやら少しはできるようである。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。