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転猫  作者: 相川秋実
第一章
30/137

30. テンセイシャの野望

アミに服を貰って着替えると、その後すぐにアミは出掛けていった。


なんでも事後処理が色々残っているとのことだったが、村民は皆家にこもって喪に服しているのでアミがやるしかないそうだ。

俺が手伝いを申し出ると、一人でできる作業だと言われて断られてしまった。

あるいはもしかしたら、たんに独りになりたかっただけなのかもしれない。


アミが出て行ってしばらく経ってから、俺は再度アンジュ家の裏庭へと出ていった。

裏庭にあるレンガで囲われた井戸で水を汲み、井戸の木桶から水をすくって顔を洗う。


そして俺は顔を上げると、大きく息を吸い込んだ。


「雌猫かいっ!!!!!!!!!!!!なんじゃこりゃ、ハーレム計画はっ!?ハーレム計画はどうなるんだ山田あああああぁぁぁぁぁ!!!」


空に向かって咆える。


もうすぐ夕方だ。

青から紅へと変化しつつある空が、俺の視界に広がった。


・・・。


アンジュから人化の術の存在を聞いた俺は「もしかしたらこれ、ハーレム計画いけるんじゃね?」と密かに野望を抱いていたのだが、その秘めたる野望は思いもかけない形で露へと消えてしまった。


転生ならぬ転性ってか。

もうね、意味が分からんね。


ひとしきり叫んで何とか冷静さを取り戻すと、俺は残りの気になっている点を調べてみることにした。

再びアナライズを発動し、今度は種名の右の☆を確認してみる。

☆は進化可能になった証ということだったが、今回はどれだけ進化先があるのやら。


とりあえず進化先を表示してみる。

・・・・・

・・・・

・・・

・・・うん。


なんか100近くあるな。

しんかのひほうの知恵の実の効果だろうか?やたら進化先が増えている。

もはや一個一個詳細を見ていくのは面倒くさい。


ちらっと見た感じでは、前回進化先として選べたものはほとんど存在した。

というか、無いのは長靴の奴くらいだ。

おそらくあれは魔猫からしか進化できないのだろう。

なんか、やっちまった感ハンパ無いな。

・・・まあ、進化先に魔猫もあるので問題ないだろう。たぶん。

長靴のやつになりたくなったら、一度デフォルトの魔猫に進化・・・退化?すればいいのだ。


さて、アナライズが(中)になったおかげか、進化先が属性毎に分類されていた。

属性毎の表示のトップに属性名を関した魔猫亜種があり、その下にいくつか種名が記載されている。


属性は火とか水とかの元素?っぽいもの以外に、俺の属性である光や反対属性と思われる闇。

他にも無やら月やら海やら空やらといった謎な属性もあった。

そういえばジローは木属性だったな。木って何なんだろうか?園芸属性?


一通り目を通してから、進化先の候補として良さそうなのを2つまで絞った。

いつでも魔猫に戻れるという事が分かったので、多少雑に・・・というか時間を重視して選んでも良いだろう。


とりあえず人化の時間が伸びそうなもの、という観点で以下を候補としてみた。


猫又:

 長い時を生きた猫が稀になる。尾が2つあるのが特徴。

 人語を解し人に化け人を誑かす。人化に補正がかかるアビリティを持つ。

属性:闇

ノーマルスキル:すり寄る(魅力中)、ひっかく(斬撃中)、人化の術、変化の術、念話

カスタムスキル:

スペシャルスキル:

魔法:エンチャント・闇、エンチャント・魅了、ダークアロー


カーバンクル:

 額に魔石をはめ込んだ魔獣。魔力量が多い。

属性:光

ノーマルスキル:熱線

カスタムスキル:

スペシャルスキル:

魔法:エンチャント・光、ヒール、キュア、リフレ


人化の術は魔力を消費し続けるらしいので、カーバンクルになって魔力量を上げれば人化の時間が長くなる。

また猫又の方は、人化に有利なもの(アビリティ?)というものを持っているようだ。


かなり悩んだが、アビリティ?の習得ができるということで猫又に進化することにした。

俺は進化先が猫又になるように意識を強めた。


前回進化した時と同様に、激しい睡魔が俺を襲う。


(猫又に進化しました)


意識が遠のく中で、俺の頭に誰かの声が響いた気がした。


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