【幕間】独白
彼、トリエ・カテドラルは生まれながらにして優秀であり精霊に愛されていた。
5歳にして勉学、剣術、馬術、魔法まで全てにおいて優秀な成績を修めた。
彼は優秀だった。優秀だったが故に孤独だった。
実の母は早くに病でなくなり、側室である義理の母たちは異母兄弟である弟たちを王にするため、彼には興味がない。
実の父である王も息子には興味がなく正室であった母が亡くなった後は数人いる側室へと興味がうつった。
兄弟たちも馴れ合う気がなく、また彼は抜きん出て優秀なため向けられる目線は嫉妬だった。
孤独だった彼だったが、腐ることなく努力を続けていた。
そんな彼の唯一の楽しみは精霊王であるアイテルとのお茶会であった。
彼は長く生きており博識で色々な国や人の話を聞かせてくれた。
最近のお気に入りの話は隣国の公爵令嬢、リアナ・コーラル・スコルプの話だった。
「彼女は不思議なんだ。正直、魔力も多くないし、魂の色は好みじゃないんだけど、彼女をもっと知りたいと思うし彼女の話は僕ですら知らない話をすることがあるんだ。興味が尽きないよ」
そう楽しそうに話すアイテルにいつしか彼は令嬢に会ってみたいと感じていた。
そんなある日、義母と仲良くしている隣国の淑女がアイテルの話す令嬢、リアナの祖母にあたると知った。
義母とはあまり交流はないし借りは作りたくはないが、彼はリアナに会いたい一心で彼女の祖母と義母に交渉した。
リアナを自分の婚約者に出来ないかと。
義母は彼女を自身の息子の婚約者に考えていたようだが、彼女の祖母は野心家なのか第1王子である彼の交渉に応じた。
義母から不満が合ったようだが、何か考えがあるのか文句を1つ言ったあとは特に彼とは話をしなかった。
リアナと初めて会った時、彼は不思議に思った。
彼女は確かに見目は麗しいがアイテルが言う通り魔力は人並みでこれと言って精霊である彼が惹かれる理由がわからなかった。
しかし精錬された淑女としての対応の中に感じる暖かさ。
彼が気づかぬうちに孤独を感じていたのだと思う。
しかしリアナは孤独を自然と埋めるように暖かく、彼女の側は居心地が良かった。
彼は優秀さを利用し、転移魔法を習得していた。
その転移魔法を利用し、2日と開けずにリアナに会いに行った。
リアナは嫌な顔はするものの、彼を受け入れ居心地の良い空間を作ってくれた。
彼女の兄弟も彼を受け入れつつあり、気付けば彼女や彼女の家族と一緒にいたいと感じていた。
そう思った時、彼はリアナに「リアナ嬢、君に惹かれている。是非、私の婚約者となって欲しい」と告白をしていた。
この関係を壊したくはないが、リアナの隣を他の男には取られたくないと彼は感じていた。
しかし顔の赤いリアナに手応えは感じていた彼はご機嫌で帰宅したのだった。
更新滞ってすみません。
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