告白
正直に白状します。
神様、アイテル様。
トリエ様は婚約者候補と言っても王子で隣国、会う機会は相当少ない、いやしばらくはないと思っていた。
そう思っていた時期が私にありました。
しかし
「今日もいらっしゃいましたか…」
「リアナ嬢は最近、表情を隠さないよね」
トリエ様はクスクスと楽しそうに笑う。
ここ半年、2日に1回くらいのハイペースで我が家に顔を出している隣国の第1王子はもう応接室が自分の部屋のようにくつろいでいる。
何が楽しいのか我が家に入り浸る王子は私と会話したり遊んだり、ロゼリアと遊んだり、セヴィに睨まれつつセヴィの勉強を教えてあげたりと生活に溶け込み始めていた。
「王子としての教養を学ぶ時間にあてたらいかがですか?」
「リアナ嬢も言うようになったよね?私はこう見えても優秀だからね。きちんと義務はこなしているよ」
「左様でございますか。転移魔方陣の濫用も関心いたしませんが…」
私がそう答えると目を丸くしてハッとしたような表情をしたトリエ様は「ああ、リアナ嬢には言ってないか」と独り言のように呟いた。
「何を私に仰ってないことがあるのですか?」
「うーん、リアナ嬢が私との婚約に頷いてくれたら教えようかな」
「ならいりません」
ズバッと切り捨てるように返答する。
トリエ様は心底面白そうに笑う。
彼にとってはちょっとしたお遊びかも知れない。
「今日は義弟と妹は一緒じゃないのかい?」
「今日はロゼリアはお昼寝中でセヴィは家庭教師の日ですから」
「二人きりなのは嬉しいな」
「また…心にもないことを」
一瞬ドキリとしてしまうが、再度気を引きしめトリエ様に向き合う。
「リアナ嬢は私が婚約して欲しいと言うことを信じていないね?」
「もちろんです。トリエ様には私と婚約する大きなメリットがございませんからね…。メリットがあったとしても私でなくてはならない道理はありませんので他の令嬢との婚約をおすすめします」
「最近のリアナ嬢はきっぱり言うね。ならば私も直接言おう」
「?」
トリエ様は椅子から降り、私の前にひざまづき、私の右手を取り
「リアナ嬢、君に惹かれている。是非、私の婚約者となって欲しい」
と私を見上げ澄んだ瞳で私を見つめる。
「いや…それは…」
「返事は遅くてもいいよ。ただ私は真剣だと知って欲しい。今日は混乱しているだろうなら帰るね」
気付けば私は一人顔を真っ赤にして立ちすくんでいた。
何だか間空いてしまってすみません。ブックマークや見ていただいてありがとうございます。




