中間報告
王が訪問してからは平和なものだった。
シュティル家のことは腫れ物に触るような状態で我が家では禁句であった。あの石に関しても国家機密の扱いとなりほぼなかったことになった。
新しい魔法学の先生、ニコル先生は魔法オタクだが魔力の高い低いで判断しない先生だった。楽しく魔法学を学んでいる。
セヴィも本格的に勉強を始め、私にはすぐに追い付くだろう優秀さだと聞いた。
最近の大きな出来事は
「ねーね」
「なーに、ロゼリア」
「ぎゅっ」
「だっこね?」
「うっ」
と少しだけしゃべるようになってきて可愛さがあふれでていた。
セヴィとロゼリアは顔通しが終わり、最初の頃はよくあるお母さんが取られるような嫉妬をよくしていたセヴィだったが最近ではロゼリアのま面倒もよくみて大変素晴らしいお兄さんとなった。
しかしまだ時折甘えたい時があるのかロゼリアをだっこしていると少しだけ羨ましそうな顔をする。
「ロゼリアは簡単には甘えられて羨ましい」
「あら、セヴィになら甘えられても私は嬉しいわよ」
と返すとセヴィは照れて下を向いて首を横に振る。まだ 4歳なのだから年相応に甘えてもいいのにと思っている。
麗らかな春。
私は庭にこっそりと作った秘密基地に来ていた。
魔法の練習も兼ねて作った小さな小屋がある。
私はカイやニコル先生が鑑定したように魔力が高くはない。
大体平均値より少し上程度だと聞いた。
しかし少しずつだが様々な属性の魔法が使える。
使えるのは火、水、風、土の基本の四大元素に光、闇と無属性以外網羅している。
様々な属性が使えるのはすごく珍しいらしく、今現在ではそこまでの種類を使える人はいないらしい。
過去にはもちろん存在した。皆、魔力も強く賢者と呼ばれていたらしい。
ただここまで魔力が低いと逆に器用貧乏みたいになってしまうらしく何かしらに特化した方が強いというのが現在の魔法学では当たり前のようだ。
「しかし逆にアレンジが可能なんだよね」
私はにやりと笑い、小屋にあったノコギリを取る。
そこには風を震わせる魔法を付与し木材に這わせるとスパッと切れる。イメージは電動ノコギリである。
上手くやれば生活が良くなるなーなんて思いながら日々、魔法の訓練兼秘密基地の作成に勤しむのであった。




