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厄介事

さて…まず、情報を整理しよう。


精霊の申し子は人間には理解できない領域であること。

転生は偶然だったこと。

4年後の呪いには気を付ける。


ー4年後…。


4年後とは本来のシナリオで私、リアナの婚約が決まる年である。

それはロゼリア悪役令嬢化と何か関係があるのだろうか?

そこまで考えた後背筋が一瞬だけぞくりと震えた。

改めて天使たちの幸せが脅かされる可能性を感じ、より一層2人には注視していくことを心に誓った。


ドアを叩く音が聞こえ、そこで思考を止める。

カロンだと思い「どうぞ」と声をかけるが一向にドアを開ける気配がない。

私はベッドから降り、ドアを開ける。

そこには下を向きモジモジと気まずそうに立つセヴィがいた。

「あら…おはよう、セヴィ。朝早くからどうしたの?」

「おはよう…。あの…お姉ちゃん…体…大丈夫?」


ーかっ、可愛い…セヴィったら心配して朝早くから訪ねてきたのね


私は感激しつつ「大丈夫よ、心配してくれてありがとう。優しいセヴィ」と声をかけしゃがんでセヴィと目線を合わせる。

セヴィは嬉しそうに微笑みしゃがんだ私を抱きしめる。

「お姉ちゃんが元気だと僕も嬉しいんだ。今日は一緒にいれる?」

「えぇ。もちろん」

セヴィは私から離れ「また後でね」と言って手を振り走っていった。

私もセヴィへと手を振り返す。



ーおいおい…天使再来だわ…可愛すぎて辛い…



セヴィが見えなくなった頃、カロンが部屋前で悶え蹲っている私を見て慌てたのは言うまでもない。





「おはようございます。お父様、お母様、セヴィ」

食堂ですでに集合していた家族に挨拶をする。

3人ともにこやかに私に挨拶を返してくれる。

「もう顔色は良さそうね、安心したわ」と言うお母様に胸がじんと暖かくなる。

「皆さま、ご心配おかけしてしまい大変申し訳ありませんでした。けど心配していただいて家族からの愛を感じ、私は嬉しく思います。ありがとうございます」

私は感謝の気持ちを込め最大限の礼をする。

「それは当たり前のことだよ、リアナ。さあ朝食を食べよう」

お父様がそう私に声をかけた。

私は「はい」と答え、ハロルドが引いてくれた椅子に着席する。


食事が終わり、サロンに家族が集まり紅茶が入れられた後、侍女など家族以外は部屋を出るようにお父様が指示していた。

家族だけになったときお父様「昨日の経緯など話そうと思う」と切り出した。

「私が倒れた後のことですね?」

「ああ。まずあの光はセヴィの魔力の光だったようだ。元々、セヴィは精霊の申し子で精霊から魔法の使い方を学んだことがあるようだが、実際に使ったことはなく、あの時に覚醒したようだ」

「そうなの?セヴィ」

私は横に座るセヴィに尋ねる。

セヴィはこくんと頷く。

「その光は風を揺るがし、シュティル家のご子息を壁に飛ばしてしまったらしい」

「だってあいつ、お姉ちゃんを叩いたんだ!お姉ちゃんは何もしてないのに!」

セヴィは怒ったように言う。

お父様は苦笑いしながら「実はこのことで厄介事が2つできた」と話を続ける。

お母様もため息をつく。

「まず1つ、シュティル家の現当主で魔法師団長であるアランが今回のことでリアナとセヴィに会いに来る。今回のことはこちらには非がないが…ただアイツはちょっとな…」

お父様は頭を抱える。

お母様は苦笑いしながら「お父様は彼と学園の同級生で彼が苦手なのよ」と私たちに補足する。

「そして2つ目は王もリアナとセヴィに会いに来ることになった」

お父様は頭を抱えながらそう私たちに告げる。

厄介なことはまだまだ終わらないようだ。

少しずつですがなるべく毎日更新出来るように頑張ります。

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