面会
ーさて…どうしたものか…
お父様からカイの父である魔法師団長とこの国の王様がわざわざ私とセヴィに会いに来る。
正直、面倒くさいことこの上ない。
「何とか会わないと言う選択肢はありませんか?お父様」
「会わないと言う選択は…難しいだろう。陛下は忙しい中、時間を作っての訪問だし、アランは謝罪相手がいないなんてとおそらく騒ぐ」
なんて面倒な人たちなんだ。
私もお父様と共に頭を抱える。
「いついらっしゃる予定ですか?」
「アランはこの後来る予定だ。陛下は明日」
私は顔を上げ驚き目を見開いてお父様とお母様を見た。
「早くありませんか?」
これにはお母様も疑問があるようで首を傾げお父様を見る。
「私もそう告げたのだがなかなかに引かなくて…何か考えているのか私にはさっぱりわからない。申し訳ないが謝罪を受けたらすぐにリアナもセヴィも下がっていい」
そうお父様が言ったのと同時にサロンのドアを叩く音が聞こえ、ハロルドが「アラン様がいらっしゃいました。応接室でお待ちです」との声が聞こえた。
私たちは家族揃ってサロンを後にした。
「すまなかったね。待たせたよ、アラン」
応接室にはカイとアランと呼ばれた髭を生やしたミドルダンディーな男性がいた。
私はお母様が淑女の礼をとり
「妻のマリアです。こちらは娘のリアナと息子のセヴィです」
と挨拶と私たちを紹介した。
私は淑女の礼をとった。
セヴィはお辞儀をした後私の後ろに隠れた。
私たちが挨拶が終わると
アランとカイが立ち上がり、
「私はシュティル伯爵家当主アラン・ヴァイナス・シュティルと申します。この度は愚息がリアナ様に手を上げたことを謝罪に参りました」
アランが謝罪するとカイが渋々といった様子で謝罪の礼をとる。
「アラン…君の息子は謝罪が渋々と言った様子だが謝罪する気はあるのかい?」
お父様はカイの態度が気に入らずアランを問い詰める。
私もそんな態度なら別に謝罪はいらない。
「カイ」
「あー父上だって別に今回のことは両成敗だって思ってるんだろ?」
「はぁ?」
つい口から不満が出てしまった。
私は口を手で押さえる。
カイはジロリと私を見た。
アランは嗜めるように「何を言ってるんだ、女性に暴力を振るうのは紳士的ではない」と言う。
「あー面倒。今回のことに俺に何が非がある訳?第一、別に能力のない奴に魔法を教えるのは建設的でないから教師を降りるのは間違ってない。手を上げたのはそこの女がバカにした視線で見たから。そこの女が謝罪しないなら俺が謝罪する理由はない。今回だって謝罪を理由に来て、上手く言いくるめてそこの息子をうちの養子にしたくて来たんだよ」
「はぁ?」
私もお父様もお母様もカイの言い分に大きな不満の声が出た。
「アラン…息子の言ってることは本当か?お前は昔から魔法、魔力第一主義なところがあったが…」
お父様は相当怒りを抑えながらアランに問う。
アランはため息をつき。
「魔力が強くないものが魔法を覚えるのは意味がない…それはわかるだろう、ウォルター。娘には能力がない。わざわざうちの息子が彼女を指導する理由もない。能力がないならないとはっきり言ってやらねば逆に酷だ。それに魔力の高いものにはしかるべき指導が必要だ。君の息子は我が、シュティル家できちんとした魔力の勉強が必要だと思う。しかし息子が手を上げたのは悪いと思っている」
アランのあまりの言い分にカイ以外は開いた口が塞がらなかった。
なんて勝手な言い分だと。
可愛いセヴィをあんな家に送る?
バカじゃないだろうか?
こんなのが魔法師団長?
「シュティル伯爵様…お言葉ですが…ふざけるのも大概にしろ」
私は怒りに任せ、言葉を紡いでいく。
毎日更新と言いつつ遅れました。頑張ります。




