マティアスさんのお見送り
『ジャーン!
ヒロちゃん、こんなんなりました!!』
マティアスさんのお母さんに着替えさせてもらい、居間に行く。
お母さんに促され足を踏み入れると、驚いた顔のマティアスさんとお父さんがいた。
『うふふ、とっても可愛いでしょう!
私がお父さんと知り合ってお出掛けした時のお洋服なのよ~。
あの頃の私はとっても純情で、お父さんもハンサムでモテモテだったのよ。
お友だちの紹介で知り合ったんだけど、ライバルがたっくさんいてね~。』
『ストップ!
その話長くなるよな?
俺、もう仕事に行かなきゃならん。
あ~と、ヒロの事、頼めるか?
こんなに育っちまったらギルドには連れていけないからな。』
えっ、私、マティアスさんともう、一緒にいられないの?
一緒にいる事ができないなら、又小さい子供になってしまいたい。
どうしよう、どうすれば小さくなれるの?
一緒にいたいのに、、、。
『私、一緒にいたら、ダメ、なの?』
私、マティアスさんに捨てられるの?
『ヒロ、君を独りにはしたくないんだ。
術が解けてからギルドに行った方が良いと思う。
だから少し様子を見させてくれ。
しばらくはこの家で暮らそう?
俺もこの家から仕事に通うから、俺のおやじやおふくろと一緒に待ってて欲しい。
わかったか?』
『うん、待ってる。』
そうだよね。
成長してしまった私はここにいた方が良いんだよね。
でも、寂しいなぁ。
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この家で待っててくれと言えば、
『うん、待ってる。』
と答えた健気なヒロ。
おふくろの昔の一張羅の服を着て、背は俺のアゴ程まで伸びている。
華奢な手足は相変わらずだが、昨日まで無かった胸の膨らみについ、目が釘付けになりそうだった。
これは何歳位なんだろうか?
瑞々しい若さに見つめると目が潰れそうに思えてくる程だ。
もう、抱っこは出来ないな、と残念に思っていると、ヒロが言った。
『マティアスさん、寂しくならないように、口にキスをして?』
おおい!!
おふくろが言わせたのか、これ?!
辺りを見回せば、いつの間にか両親が消えていた。
はぁ。
タメ息の後、唇を合わせた。




