第10話 本物の鏡
残り2日で完全に女になる晴人。これ以上手遅れになる前に鏡を割ることはできるのか!?第10話スタート!!
変化が進み、晴人の見た目はかなり女の子らしくなっている。
体育のあと。晴人は軽い貧血で保健室へ。美琴が付き添う。先生が席を外し、二人きりになる。
美琴「最近、無理して笑ってるよね」
晴人「……そう見える?」
美琴「昔からそう…辛い時ほど笑う」晴人は苦笑する。
晴人「さすが幼馴染」少し沈黙。美琴は晴人の前髪をそっと整える。
晴人「な、何?」
美琴「寝癖♡」
晴人「自分でできるって…」
美琴「ダメ♡今日は私がやる」距離が近い。晴人は思わず目を逸らす。(近い……)心臓が速くなる。
昼休み。男子たちは晴人を見てひそひそ話す。
男子A「晴人って最近めっちゃ可愛くね?」
男子B「女子にしか見えん。」その言葉に晴人は複雑な表情を浮かべる。
美琴はそんな晴人を人気のない中庭へ連れ出す。
美琴「……大丈夫?」
晴人「全然大丈夫じゃねぇよ!」
美琴「ごめん」
晴人「なんで美琴が謝るんだ」美琴は少し笑う。
美琴「私だけは、晴人が晴人だって忘れない。」
その一言に晴人は救われる。しかしその時。美琴が晴人の頬にそっと触れる。
晴人「え?」
美琴「最近……肌まで女の子みたい♡」晴人は思わず顔を赤くする。美琴も自分の行動に気付き慌てて手を引っ込める。
美琴「ご、ごめん!」
晴人「いや……」二人の間に妙な空気が流れる。
帰り道。風が吹き、晴人がふらつく。美琴がとっさに腕を掴む。勢いで晴人は美琴の胸元へ倒れ込む。二人とも固まる。
美琴「ご、ごめん!」
晴人「いや……俺の方こそ」顔を真っ赤にして離れる。
晴人身体の変化なのか。それとも…
自分でも分からない。
そして少女が現れる。
少女「その子を大切にして」
晴人「急に何だよ」
少女「二日後には……その子もあなたを”幼馴染の女の子”としてしか思い出せなくなる」
晴人「そんなわけ──」
少女「でも、今は違う」少女は美琴を見る。
「まだ間に合う」と言い少女は消えた。
家に帰りつき鏡を見ると、少女が現れた。
少女「その鼓動は、鏡のせいだけじゃない」
晴人「……は?」
少女「"好き"になる気持ちは、誰にも書き換えられない」
そう言って少女は消える。
晴人はその言葉が頭から離れない。
夜。地下の鏡の前。
神主は言う。
「鏡は最も強い”絆”を利用して存在を書き換える」
「だから幼なじみが選ばれた」
美琴が晴人の手を握る。
美琴「私は絶対忘れない」晴人も握り返す。
晴人「俺も、お前だけは忘れたくない」その瞬間、鏡にひびが一筋入る。
神主「……!」
鏡は”二人の強い想い”に反応していた。
ようやく百合らしいの書けました。晴人は鈍感なんでしょうか。それか気付かないふりをしているのか。それにも着目して読んで考察していただけると幸いです。第11話お楽しみに!!




