父の日記
人間が自力で書いている本編の「アラフォー領主ですが隠居したいので伝説の姫巫女を教育します」もよろしくお願いします。
こちらの投稿は毎日19時にしたいです。
女将大聖霊が、静かに差し出した和綴じの本。
それを見た瞬間、胸の奥が強く締めつけられた。
「それは……」
声が、うまく出ない。
震える手で受け取ると、紙の感触がやけに生々しくて――
まるで、遠い昔ではなく、つい昨日まで誰かが触れていたかのようだった。
「あなたのお父上の日記だそうです」
その一言で、視界が揺れる。
父上。
ずっと、もう会えないと思っていた人。
顔も、声も、思い出せるのに――
どうしても届かない場所へ行ってしまった人。
その人が、私に。
「……私に、ですか」
やっとのことで紡いだ言葉は、情けないほど掠れていた。
女将大聖霊は、ただ静かに頷く。
「もし、かよ様の手がかりを持つ者が現れたなら、と」
――待っていたのだ。
父上は、知っていたのだろうか。
私が、帰れなくなることを。
それでも、どこかで繋がることを信じて――
本を抱きしめる。
胸に当てると、不思議と温かかった。
「……父上……」
込み上げるものを抑えきれず、唇を噛む。
涙が、ぽたりと表紙に落ちた。
私は、何も知らなかった。
150年という時間も。
自分が、どれだけ遠くへ来てしまったのかも。
けれど、この日記だけは違う。
確かにここにある。
父が、生きていた証が。
私を想っていた証が。
ゆっくりと、最初の頁に指をかける。
怖かった。
開いてしまえば、すべてが本当になってしまう気がして。
それでも――
「……読みます」
誰にともなく呟き、頁をめくる。
かすかに漂う、墨の香り。
その瞬間、遠い記憶の中の父の姿が、確かに重なった。
私はもう、一人ではない。
この本がある限り、
父は、ここにいる。
チャッピーに任せたら、こんな感じになりました。
今回もぽんぬの小説をそのまま、かよ目線にして!で、父親の日記に感無量な感じで!
と指示しました。




