317、レギザスの砦:1
●【No.317】●
かつてレギザス王国があった場所、今は更地になってる。
あのヴァグドーたちが建物を破壊して、他の者たちが破壊した建物の瓦礫などを運搬・撤去する。 それを繰り返し、十日間で王国廃墟にあった建物の破壊と瓦礫の運搬・撤去をして王国跡地を更地にした。 ただ王国敷地内は跡が残ってるので、ある程度の広さはわかる。 建物の瓦礫は、ヴァグドーが指定した円形の置き場に積まれて置かれてる。
ヴァグドーが王国敷地内に線を引いていき、その線の上に木の柵を立てて陣を敷くようにした。 勿論、その敷地内には特に何もなく、ただ広い土地があるだけ。 また大きい空箱を用意して、その中に入れた瓦礫を粉々に砕いて、その上から水を入れて、かき混ぜて粉々になった物を少しずつ軟らかくする。 凄く広い長方形の敷地を木の柵で囲ってる。
「ほぉーう」
「さすがに広いな」
「ああ、さすがは王国跡地だけのことはある」
「確かに王国は広いけど、廃屋&瓦礫などがあって、それを退かすと、さらに広さを感じる。」
「確かに広いけど、これを一体どうするつもりなのか?」
「うん、確かに―――」
「「「……」」」
「ここに砦を作る」
「えっ、砦?」
「……砦?」
「ああ、そうだよ」
「はい、そうです」
「ふむ、必要じゃな」
「……」
「ここを拠点にする計画だよな?」
「ああ、そうだね」
「はい、そうですね」
「ふむ、その通りじゃ」
「……」
「木造の砦……要塞にして当面の拠点にする計画だね?」
「ふむ、そうじゃ」
「なるほど、そういうことね」
「なかなかいいんじゃない?」
「いいと思います」
「へぇ~、拠点となる砦をねぇ……面白そうだ」
「……」
元レギザス王国―――レギザス王国のあった場所にヴァグドーたち専用の拠点となる砦・要塞を作ることになった。 基本的には木造でできた砦・要塞となる。 まずは塀にあたる部分は高い木の柵を外周に設置。 意外にも結構頑丈で隙間がほとんどないほどの "木の壁" が出来上がった。
続いて…だいたい空地の中央に木でできた家を作って建てる。 三階建ての一軒家をヴァグドー指示のもと、アドーレ・オリンデルス・シャニルたちが協力して組み立てるようにして建てる。 勿論、木造で大きい家が出来上がるまでに…また数週間もかかったけど、それでもしっかりとした家ができた。 なんとか一ヶ月半で三階建ての一軒家を三軒建てた。 ここにヴァグドーたちが暮らすことになる。
食事休憩時には、イトリンが調理する。 ヴァグドーはサーロインステーキ・ガーリックライス、アドーレはチャーハン・ギョウザ、シャニルはラーメン・ライス・シュウマイ、オリンデルスはレバニラ炒め・ライスなどを頼んで食べる。 結構美味しい。 勿論、お手伝いのアルベルスとアルラトスの二人は既に食べている。 あとは休憩時間は、各々個々に自由にとっていき、消灯時間も各々それぞれバラバラに寝る。
今度は中央にある "三階建て一軒家・三軒" 以外の外枠になる木の柵の "木の壁" 内の空間に、細く長い丸太を複数束ねて立てて "木の壁" にして、それを迷宮にして、敵の侵入を防ぐ。 主にヴァグドーたち一行以外で出口へ抜ける方法はない。 外枠・外周の木の柵・木の壁、木造の三階建て一軒家・三軒、細く長い丸太の壁で迷宮を作成。 そのほとんどが木でできたモノであり、ここまでできるのに約三ヶ月程はかかった。 これが、かつてのレギザス王国だったとは、とても思えないほどの変わりようである。
食事休憩時には、イトリンとアルラトスが調理する。 またアルベルスは、そのお手伝いだ。 カグツチはチキンライス、ロンギルスはハンバーグ・ライス、エクリバはリブロースステーキ・ライス、ニーグルン姫は野菜炒め・チャーハンなどを頼んで食べる。 なかなか美味しい。 あとは休憩時間は、各々個々に自由にとっていて、消灯時間も各々それぞれバラバラに眠ってる。
あとは外周・外枠の木の柵・木の壁を整備して、出入口を北と南の二方向に設置して、中央に三階建て一軒家・三軒を建造した。 その後ろに木でできた塔を建造して、その周囲を細く長い丸太の木の壁の迷宮を作成して、その迷宮を外周・外枠まで作成・調整した。 ちなみにわざわざこの複雑な迷宮をクリアしなくとも、ちょっとした裏技を使用すれば、すぐに家に辿り着ける。 その方法を知る者は、ヴァグドーたち一行だけしかいない。 故にヴァグドーたち一行は迷宮に迷うことはない。
これが、かつてのレギザス王国―――今はレギザスの砦である。
「ふむ、いいモノができたの」
「これは……また凄いですね?」
「へぇ~、なるほどねぇ~」
「これが砦なのか? 迷路の間違いではないのか?」
「「「「……」」」」
「へぇ~、なかなかやるなぁ~」
「ふむ、一応は砦とさせてもらうつもりじゃ」
「まぁ…別にいいんじゃないですか?」
「ええ、そうよねぇ~」
「何故、レギザスの砦という名前なんだ? ヴァグドーの砦でもいいんじゃないのか?」
「ああ、確かにそうだね」
「何故でしょう?」
「それはワシが自分の名前を残したくないだけじゃ。 ここはもともとレギザス王国だったから、これもレギザスの砦で構わんじゃろ?」
「なるほど、そうですか」
「へぇ~、なるほどねぇ~」
「ほーう、そういうことか」
「まぁ…別にいいけど…」
「「「「……」」」」
「そんなことより、さっさと家に行くか?」
「ああ、そうだね」
「はい、判りました。」
「ええ、わかったわ」
「ふむ、そうじゃな。 外見だけでなく家の中もちゃんとしておるか確認しておくか?」
「「「「はい!」」」」
「それじゃあ、行きましょうか?」
「ああ、わかった」
ここでヴァグドーたち一行が、あの迷宮を通らずして、見事に三階建て一軒家・三軒の目の前に到着した。 ここまで来るのに、実に4ヶ月近くかかったことになり、その期間は旅・冒険を一切禁止していた。 この後もヴァグドーたち一行は、しばらくの間はここに留まることになる。
そして…まだこれで終わりではない…?




