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ゲーム装備引き継いでSF世界でTS無双……できるのかな?  作者: 蒼井茜


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準備

 いつまでも悩んではいられない。

 そう考えた俺とメリナは即座に行動を開始した。

 既にあのアトランティクス並みのサイズになってきたルディにありったけの荷物を積み込むことにする。


「200億人分のナノマシン、それと50億人分の上級ナノマシン……これだけでもかなりの金額だよな」


「でも現地の人に使うとなるとそのくらい猶予見ておいた方がいいですよね。解析用も必要ですし」


「そうだな。それから各種宇宙船の設計図と一部完成品。兵器類は抜きにしても拳銃くらいは問題なしか……制圧用スタングレネードとナノマシン制御ユニットもだな」


「その辺は鉄板ですね。他に何か交渉の材料になる物はありますか? 心当たりだけでいいですよ」


「日本って国に行こうと思っているんだが、あそこの連中は食い物で釣れる。珍しい食材でもあれば喜ばれるだろうが……生物系は控えた方が得策だ。指定外来種とかに選ばれたら星がどうなるかわからんし、バイオ兵器になっても問題だ。だからフードカートリッジとその生成法、あと調理マシンをいくつか用意しておけばいいだろう」


「ふむふむ、食べ物ですか……ぶっちゃけ、期待してもいいですか?」


「あぁ、そこらの高級店で食う飯が粘土の塊に思えるような飯を出してくるぞ。ゲテモノも多いが」


 生卵とか、こんにゃくとか、フグの卵巣とか。

 まぁ毒物の類でもテトロドトキシン暗いならナノマシンが勝手に分解してくれるんだけど、それでも腹痛で苦しむことになるからな。

 蒟蒻芋も生で食わなければ大丈夫とはいえ、あのよくわからない塊を前にメリナがどんな反応をするかが楽しみだ。


「そうだ、食い物以外に娯楽系も強い。VRマシンと医療ポッドも持って行こう」


「あぁ、それはいいですね」


「介護用補助器具や育児用の補助具もあるといいな。あと防音材」


「防音? なにかあるんですか?」


「いや、俺とか配信者もやってたから防音の重要性を知ってるからな。下手に騒ぐと隣人とけんかになる」


「はぁ……それはまた、けど母数的にどうなんですか?」


「リモートワークとかあるから防音設備を簡単に得られるってのはみんな望んでると思うぞ。それに災害の多い国で、工事も頻繁に行う。静かな部屋を用意できるっていうのは大きいと思うぞ」


「なるほど、となると工事用の機械や災害用の装備、それと最新の耐震の設計図とかも持って行きますか」


「いいね、あとあれ、化粧品とか美容品は絶対に喜ばれる。空気や水から作れるような代物は特に」


 なんかよくわからないけど、水や大気から薬品を作り出す錬金術みたいな技術もあるんだよ。

 それを利用して化粧水とか作っている会社があるが、その作り方がわかれば手土産としてはそこそこだろう。


「あー、まぁ権力使えばそのくらいは何とかなると思います。でも兵器類は本当に大丈夫なんでしょうか……設計図だけとはいえ」


「設計図だけでも十分だろ」


「え?」


「日本は技術大国でもある。機械以上の精度を手作業で作ってたからな」


「……それは職人芸では?」


「町工場の仕事だったぞ」


「……すごい執念ですね」


「そうだな、実際に長年の経験と勘でできるようになった凄腕職人たちの集い場みたいなもんだ。逆に大手だと大量生産と検査でNG品弾くだけになってたはずだ」


「あぁ、制度の誤差は数で誤魔化すと」


「そういう事だ。それでもNG品は1%未満に抑えてたみたいだけど」


「それも大概頭がおかしいのでは?」


「小さな国だからな、こだわりが強いんだよ」


 食事にせよ、そういう仕事にせよ、他にも細部に魂が宿ると言わんばかりの仕事は多かったな。

 漫画もアニメも、割とどうでもいい所で力入れたりしてたし。

 ゲームでも細部には気を配っていた。


「で、手土産はこんなもんとしてもマザーたちと話さなきゃだよな……ルディ、繋げられるか?」


「あいさー、モニターにマザーとアルマを出すよ」


 俺の問いかけにスピーカーからルディの声が聞こえてきて、モニターにMotherと書かれたスクリーンとアルマの姿が映った。


「よう、先日ぶり。早速で悪いが撃破したアトランティクス空の情報は行ってるな」


「来てますねぇ。それで、あの惑星に行くという話も聞いてますよ。それに際してマザーの力を借りたいという話も。僕はいいと思いますけど、期限は決めておいた方がいいですよね」


「そうだな……期限となると難しいから月に2度、定期報告を受けにマザーか子機が地球側に来るってのはどうだ」


「多いですね」


「だが時間はかからんぞ。合流して、情報を送受信して、何もなければそのまま戻ってもらえばいい。俺達が戻りたかったり、逆に戻ってきてほしい理由ができた時は呼びつけてくれて構わないからな」


「なるほど、それなら妥当ですが……定期的に月2回、それ以外は不定期でどうでしょう」


「よし、対価は現地で得られた情報と娯楽の類だ。それでいいかマザー」


「えぇ、えぇ、旧式の兵器というのも気になりますが私達にとっては娯楽の方がいいです」


 まぁ、アロアニマはそういう連中だからな。

 悠久の時を過ごす事ができる分娯楽に飢えていると言ってもいい。

 そういう意味じゃ日本は最適だろう。


「じゃあこっからは正式な交渉だが……アロアニマを10機ほど、直営として連れて行きたい」


「いいですよ。連絡要員としても使える個体を選出して同行させます。代わりに……」


「現地で得た情報は包み隠さず渡す、面白そうな物を見つけたと聞けばこちらも動く、戦闘には参加させない、これでいいか?」


「あと現地の住民から畏怖の感情を抱かれないようにしてください」


「たぶん無用の心配だぞそれ、俺が行く予定の国、歴史上の偉人や伝説上の人物、果ては無機物や戦艦にテロリストまで美少女イラストにした経歴あるから」


「まぁ、それは楽しみですね!」


 マザーは機嫌がよくなったが、アルマとメリナが信じられない物を見るような視線を向けてきた。

 いや、マジなんだってこれ。

 ……説明が面倒だから現地のデータで強制的に理解してもらうしかないだろうけど。

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― 新着の感想 ―
神とかその他色々いる、宇宙の中心みたいな場所行きたくね〜。
 こりゃ地球へ行ったら、最低でも暴食夫婦のどっちかは出てくるな(安心しきった目)
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