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クビになった元社畜、実家の裏山(S級ダンジョン)を草刈り機で掃除したら世界最強の配信者としてバズる  作者: 蜜柑 あめ


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第20話:実家の柿の木(※ただの渋柿)を少し剪定したら、世界樹の果実へと進化して、それを奪いに来た魔王軍の幹部が柿の渋みで悶絶して降伏したんだが

南アルプスと中央アルプスに抱かれたこの伊那谷いなだにの盆地には、秋が深まると共に、どこか甘く、そして郷愁を誘う独特の冷たい風が吹き下ろしてくる。




朝夕の寒暖差が激しさを増し、山々が燃えるような紅葉に染まり始めるこの季節。飯田の農家にとって、一年で最も忙しく、そして最も誇り高き『神聖な儀式』の時期がやってくる。




「いやあ、すっかり秋めいてきたね。朝の空気がピリッとしてて気持ちいいや」




俺は縁側に立ち、自家製の熱いほうじ茶(※一口で全状態異常を回復し、魂の格を一段階引き上げる霊茶)の入った湯呑みを両手で包み込みながら、深く息を吐き出した。




庭のドッグランでは、愛犬のポチ(※S級神獣フェンリル)と、先日うちの用水路に居着いた水神ブルー(※手のひらサイズの蒼水龍)が、落ち葉を巻き上げながら元気いっぱいにじゃれ合っている。




「マスター・ユウト、本日の信州は、暗殺任務には不向きなほどに澄み切った快晴でございます。このゼロ、いつでも裏山の索敵に出る準備はできておりますが……本日の任務はいかがいたしましょうか?」




青ジャージ姿の元・伝説の暗殺者ゼロさんが、音もなく俺の背後に降り立ち、片膝をついて恭うやうやしく尋ねてきた。その後ろでは、エルフの女王と近衛騎士団長が、お揃いの割烹着姿でワクワクとした表情を浮かべている。




「索敵なんて物騒なことはしなくていいよ、ゼロさん。今日はね、この飯田町に引っ越してきたら絶対にやろうと決めていた、秋の風物詩を作るんだ」




「秋の風物詩……でございますか?」




エルフの女王が、長い耳をピクッと動かした。




「そう。飯田町が全国、いや世界に誇る最高級のドライフルーツ……『市田柿いちだがき』だよ。小ぶりで上品な甘さ、もっちりとした食感、そして表面を覆う真っ白な粉。あれはお茶請けとして最強なんだ。幸い、実家の裏庭に親父が植えた古い柿の木があるから、今日はその手入れをして、収穫の準備をしようと思ってね」




俺が裏庭を指さすと、そこには樹齢数十年は優に超えているであろう、巨大な柿の木が一本、鬱蒼と葉を茂らせて立っていた。長年放置されていたためか、枝は四方八方に無秩序に伸び放題となり、葉の隙間から見える果実は、栄養が分散してしまっているせいか青く小さく、どこか元気がない。




「うーん、やっぱり数年放置されてたから、枝が混み合いすぎてるな。これじゃあ日光も風も通らないから、良い柿は育たない。よし、まずは余分な枝を切り落とす『剪定せんてい』から始めよう!」




俺は物置へと向かい、古びた道具箱の中から一本の剪定バサミを取り出した。持ち手の赤いビニールは所々剥がれ、刃には黒ずんだ樹液と赤錆がこびりついている、ホームセンターで千円台で売られているごく普通の園芸用ハサミである。




しかし、俺がそのハサミのグリップを右手に握りしめ、チャキッ……と軽く刃を鳴らした瞬間──




「ッ!?!?」




エルフの女王、近衛騎士団長、そしてゼロさんの三人は、全身の血の気が引くほどのすさまじい悪寒に襲われ、一斉に数歩後ずさった。




(な、何という恐ろしい……! 創造神様が、あの赤錆びた鉄のハサミを握られた瞬間、刃の周囲の空間そのものが、恐怖で悲鳴を上げて歪んでおります……!)




(女王陛下、あれはもはやただの道具ではありません。創造神様の神気が注ぎ込まれたことにより、世界を織り成す運命の糸すらも容易く断ち切る、神話級の概念武装『運命の裁定鋏ラケシス・シザー』へと強制進化を遂げています……!)




(……ゴクリ。あのハサミで虚空を一度切れば、この三次元宇宙の空間そのものが『不要な枝』として切り落とされ、我々ごと別次元の彼方へと廃棄されるやもしれん。全員、魂の防壁を最大出力で展開せよ……!)




三人は額から滝のような冷や汗を流し、互いに肩を寄せ合いながら、これから始まるであろう「世界崩壊の危機(※ただの枝切り)」を前に、必死に祈りを捧げ始めた。




俺はそんな彼らの悲壮な覚悟には全く気付かず、脚立を担いで柿の木の根元へとやってきた。見上げれば見上げるほど、無駄な枝が多すぎる。




「よし、やるぞ。美味しい市田柿を作るためには、木全体に太陽の光を満遍なく当てる必要がある。無駄な枝葉は容赦なくカットだ!」




脳裏にフラッシュバックするのは、かつて勤めていた元ブラック企業での、血も涙もない「地獄のコストカット会議」の記憶である。『おいユウト! 今期の部署の予算、全く足りてないぞ! 利益を生まない無駄なプロジェクトは全部今日中に切り捨てろ! できないならお前の給料から天引きだ!』と、鬼の形相をした役員から理不尽なノルマを課せられ、徹夜で膨大な資料から「無駄」を徹底的に削ぎ落とし続けた、あの精神崩壊ギリギリの労働の記憶。




【スキル発動:究極の無慈悲なるコストカット(※限界突破オーラ)】




俺は無意識のうちに、あの時の『どんなに複雑に絡み合った案件(枝)であっても、利益(栄養)を生まない部分は一瞬で見抜き、感情を交えずに物理的に切除する』という異常な執念をオーラとしてハサミに纏まとわせた。




「そこっ! これも! あとこの枝も邪魔だな、チョキッとな!」




チャキッ、パチンッ、パチンッ!!




俺が脚立の上で、軽快なリズムで剪定バサミを動かすたびに、世界は未知の物理現象に見舞われた。ハサミの刃が交差する瞬間、大気中に極小の「空間断裂」が発生。切り落とされた枝は地面に落ちる前に、光の粒子となって分子レベルで分解され、そのまま木の根元へと黄金の栄養素として還元されていく。




それだけではない。俺が「不要な枝コスト」を切り落とすたびに、残された「必要な枝コア事業」へと、信じられないほど高圧縮された神気(神聖マナ)が爆発的な勢いで流れ込み始めたのだ。




「おっ、いい感じにスッキリしてきたぞ。ん? なんか木の色が変わってきたような……まあ、風通しが良くなって元気になった証拠だな!」




ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……ッ!!




俺が鼻歌交じりに最後の枝を切り落とした瞬間、これまでただの古い柿の木だったソレは、まばゆいばかりの七色の光を放ち始めた。幹は一瞬にして純白の大理石のような光沢を帯び、葉は一枚一枚がエメラルドの宝石のように輝き始める。木の頂は雲を突き抜けるほどに成長し、その根は地球の核マントル深くまで到達して、星の全生命力を吸い上げ、循環させるシステムを構築した。




それはもはや柿の木などではない。神話において、世界の中心にそびえ立ち、九つの世界を支えるとされる伝説の巨木『ユグドラシル』そのものへの、概念を超越した強制進化であった。




そして、その世界樹の枝に、ぽつり、ぽつりと実っていた青い柿の実は、俺の神気と星の生命力を限界まで吸い上げ、まるで黄金の太陽をそのまま果実の形に圧縮したかのような、まばゆい光を放つ『神創の果実ジェネシス・フルーツ』へと姿を変えていた。




「よし! 見た目はちょっと派手になったけど、これで美味しい市田柿が作れそうだ! さっそく収穫しよう!」




俺が満足げに額の汗を拭い、黄金に輝く柿を一つ手に取ったまさにその時だった。




バリィィィィィィィィィィンッ!!!!




突然、澄み切った秋の空に、ガラスが割れるような耳障りな轟音が響き渡った。




見上げると、上空数メートルの空間に、真っ黒な亀裂が走っている。亀裂はみるみるうちに広がり、そこから瘴気と絶望を煮詰めたような、ドス黒い魔力の奔流が滝のように溢れ出してきた。




「ククク……ハハハハハハハハッ!!」




空間の裂け目から、地獄の底から響くような、禍々しい笑い声が轟く。




やがてそこから姿を現したのは、全身を漆黒の鎧で包み、背中には六枚の巨大なコウモリの翼を生やし、禍々しい紫色のオーラを放つ、身の丈三メートルはあろうかという巨大な悪魔であった。




「な、何奴ッ!?」




近衛騎士団長が、瞬時に腰の聖剣(※大根の葉を切り落とす用)を引き抜き、エルフの女王を庇うように前に出る。ゼロさんもまた、青ジャージのポケットから大量のクナイ(※庭の草むしり用)を取り出し、臨戦態勢をとった。




「我は魔王軍最高幹部にして、四天王筆頭、空間魔導卿・絶望のゼクサル! 数万年の時を超え、次元の狭間より今ここに降臨せり!!」




絶望のゼクサル──




それは、かつて異世界において、神々すらも恐怖に陥れ、単機で三つの大陸を灰燼かいじんに帰したとされる、伝説の超位悪魔である。




ゼクサルは空中に浮かんだまま、傲慢極まりない態度で眼下の俺たちを見下ろした。




「フハハハ! 我が魔力レーダーが、この次元における『極大の神聖エネルギーの誕生』を感知して来てみれば……なんという僥倖ぎょうこう! 我が長年探し求めていた、食せば万物の神に至る力を持つとされる伝説の【神創の果実】が、こんな辺境の星に実っているとはな!」




ゼクサルは、世界樹(※進化した柿の木)に実る黄金の柿を見て、欲望に満ちた目をギラギラと輝かせた。




「おい、其方ら! その果実の管理を任されている下等生物どもとお見受けするが……命が惜しくば、その実を全てこのゼクサル様に献上せよ! さもなくば、この地を次元の彼方へ消し飛ばし──」




「あ、こんにちはー。どうしたの、こんな秋晴れの日に凄い格好して。コスプレのイベントでもあった?」




俺は、堂々たる魔王軍の口上を遮ぎり、空中に浮かぶゴツい黒鎧の男ゼクサルに向かって愛想よく手を振った。最近の若い子は凄いなぁ。ワイヤーアクションか何かで空中に浮いてるのかな?それにしても、あんな重そうな鎧を着て、わざわざうちの畑まで来るなんて、よっぽど道に迷ったに違いない。




「お兄さん、遠くから来たんでしょ? なんだかお腹も空いてるみたいだし、ちょうど今、うちの畑で採れたばっかりの柿があるから、よかったら一つ食べていきなよ」




俺はそう言って、先ほど収穫したばかりの黄金に輝く柿を一つ手に取り、ポーンと軽く放り投げた。




「なっ……!?」




ゼクサルは、放り投げられた柿を空中で受け取り、その果実から放たれる信じられないほどの神聖エネルギーの波動に息を呑んだ。




(バ、バカな!? この小僧、自らの命と引き換えにしても守り抜くべきこの『神創の果実』を、見ず知らずの我にこうも容易く投げ渡したというのか!?……いや、待て、この果実から溢れ出るエネルギーは本物だ。ということは、この麦わら帽子の小僧……我の圧倒的な絶望のオーラに完全に恐れをなし、完全に戦意を喪失して、媚を売るために最高級の供物を差し出してきたのだな! ククク、見事な判断だ! このゼクサル様が、この実を食し完全なる神へと至れば、こんな小僧など指先ひとつで──)




「あ、ちょっと待って! それ、まだ——」




俺が注意しようと口を開きかけたその時、ゼクサルは勝利を確信した凶悪な笑みを浮かべ、俺の言葉を遮るように、黄金の柿を皮ごと豪快にガブリッ!と丸かじりした。




「フハハハハ! いただこう! この絶対的な神の力を、我が血肉と……」




ゼクサルが高らかに笑い声を上げようとした、その次の瞬間——




ピシッ!




ゼクサルの顔面から、一切の表情が消え失せた。




「あーあ、言わんこっちゃない。それ、まだ干してない『渋柿しぶがき』なんだよ。そのまま食べたら、とんでもなく渋いのに」




俺がため息をつきながらそう呟いた瞬間、ゼクサルの体内で、全宇宙の法則を捻じ曲げるほどの絶望的な破壊現象バグが発生していた。




市田柿の原料となる柿は、完全な渋柿である。渋柿の渋みの正体は「可溶性タンニン」。これが口の中で溶け出すことで、舌のタンパク質と結合し、強烈な渋みを感じる。普通サイズの渋柿でも、生でかじれば、口の中が数時間は麻痺するほどの不快感に襲われる。




ましてや、俺が限界突破のオーラで剪定し、世界樹へと進化を遂げたことで、果実の中のタンニンは『神話級の超圧縮概念タンニン(※絶対に触れてはならない神の怒り)』へと昇華されていたのだ。




「ガ……ガガ……ッ!? ギ、ギィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!?!?」




ゼクサルの脳裏に、これまで彼が滅ぼしてきた数百万の命の絶望をすべて足し合わせても到底及ばない、純粋かつ絶対的な渋みという名の暴力が直撃した。




≪システムログ:絶望のゼクサルの状態異常(※本人の脳内)≫




警告エラー!】致死量の『概念的渋み』を検知!




【エラー!】味覚センサーが完全に焼き切れました。




【エラー!】口腔内の水分が0.0001秒で完全に蒸発。舌と粘膜がコンクリート級の硬度に硬化(タンパク質結合)しました。




【エラー!】強烈な渋み成分が魔力回路に侵入! 全魔力ラインが激しく萎縮・痙攣し、魔力供給が完全停止ショートサーキット!




【致命的エラー!】自我エゴの崩壊を開始します。精神が『渋み』という名の虚無空間に幽閉されました。




『あ、アバババババババババッ……!!! じ、じぶいぃぃぃ……ッ!!! じぶずぎるゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!』




空中に浮いていたゼクサルは、白目をひん剥き、口から盛大にカニのような泡を吹きながら、真っ逆さまに地面へと墜落した。




ズドォォォォォォォォンッ!!!




「ちょ、ちょっとお兄さん!? 大丈夫!? だから言ったのに、渋柿は生じゃ食べられないんだよ!」




俺は慌てて駆け寄り、地面でのたうち回る黒鎧の男に、ポカリスエット(※自家製)を差し出そうとした。




しかし、ゼクサルは全身をガクガクと痙攣させながら、這いつくばって俺の足首にすがりついてきた。その顔には、先ほどまでの傲慢な魔王軍幹部の威厳など微塵もなく、ただただ、未知なる絶対的な恐怖に怯える、哀れな小動物の絶望だけが張り付いていた。




「ひぃぃぃぃぃぃっ! も、申し訳ございませんんんんんッ!! このような……このような恐ろしき『精神破壊兵器しぶがき』を、あのような美しい黄金の果実に偽装して罠を張っておられるなど……! あ、貴方様は、魔王様よりも遥かに邪悪で、底知れぬ悪意を持った超越神であったのですねぇぇぇぇぇッ!!」




ゼクサルは、完全に誤解と恐怖のどん底に突き落とされていた。彼の目には、この麦わら帽子の青年が、「神の力を与えると見せかけて、最強の悪魔を一撃で廃人にする極悪非道のトラップを仕掛ける、宇宙最凶の存在」として映っていたのだ。




「こ、降伏いたします! 完全に降伏いたしますゥゥゥッ! だ、だからどうか……どうかこれ以上、私にあの恐ろしい『シブガキ』を食わせることだけはご勘弁をォォォォォッ!!」




ゼクサルは、ボロボロと大粒の涙を流しながら、俺の長靴に額を擦り付けて号泣し始めた。




「いや、偽装も罠もなにも、市田柿は渋柿で作るのが普通なんだけど……。でもまあ、いきなり食べちゃったのは可哀想だったな」




俺は苦笑いしながら、しゃくり上げるゼクサルの肩をポンポンと叩いた。




「この柿の渋みを抜いて、最高に甘いドライフルーツにするためには、ちゃんと皮をむいて、軒下に吊るして、風と太陽の光を当てて乾燥させる必要があるんだ。だから、もしお詫びのつもりがあるなら、うちの柿むきを手伝ってくれないかな?」




俺がそう言って、ポケットから一本のピーラー皮むき器を取り出して差し出すと、ゼクサルはハッとして、そのピーラーを両手で恭しく、まるで聖遺物を受け取るかのように受け取った。




「は、ははぁーーーーッ!! このゼクサル、命に代えましても、貴方様の『シブガキ浄化の儀式(皮むき)』を完遂してみせまするゥゥゥッ!!」




こうして、魔王軍の最高幹部である絶望のゼクサルは、その強大な魔力と超絶的な身体能力をすべて「柿の皮むき」へと全振りすることとなった。




シュバババババババババッ!!!




ゼクサルがピーラーを動かす速度は、もはや音速を超え、残像すら見えなかった。彼の手によって、何千個という黄金の柿(世界樹の果実)が、僅か数分のうちに美しく皮をむかれ、均等な間隔で紐に結ばれていく。




「おおー、すっごい手際がいいね! これなら今年の市田柿は、最高の仕上がりになりそうだよ。ありがとう、お兄さん!」




「ワンワーンッ!」




「クルルゥッ♪」




ポチとブルーも、物凄い勢いで柿のすだれを作り上げていくゼクサルを見て、感心したように尻尾を振っている。




その様子を縁側から眺めていたエルフの女王たちは、またしても完全に魂が抜けかけた表情で立ち尽くしていた。




≪エルフの女王と近衛騎士団長の会話(※小声)≫




「……女王陛下。今、あそこで泣きながら柿の皮を剥いている黒い鎧の魔族……。あれ、間違いなく歴史書に記されていた、魔王軍四天王のゼクサルですよね……?」




「……ええ。かつて我がエルフの森をたった一睨みで灰にした、あの悪夢の化身です。それが今……創造神様に『シブガキ』なる謎の概念兵器を食わされ、精神を完全に破壊されて、ただの高速皮むき機と化しております……」




「やはり、創造神様の御前では魔王軍の最高幹部など、農作業を手伝うミミズ以下の存在でしかないのですね……。我々も決して慢心することなく、お茶汲みの技術を磨かねばなりませんね」




「ええ、精進しましょう」




信州・飯田町の空は、美しい茜色に染まっていく。




実家の軒下には、魔王軍幹部が音速で剥き上げた、黄金に輝く柿のすだれ(※一つ一つが世界を救う神の果実)がズラリと吊るされ、秋の冷たい風に心地よく揺れていた。




最強の農家ユウトによる、平和で壮大に勘違いされたスローライフは、また一人(?)の強力な労働力を手に入れ、ますます豊かに、そしてカオスに発展していくのであった。

次回、第21話「秋の味覚キノコ狩り!~魔王軍からの刺客、柿剥きの刑に処される~」


無事に裏山の奥地(S級ダンジョン深層)を開拓し、巨大モグラ(古代地龍)を肥料に変えたユウト。

次なる作業は、秋の味覚であるキノコ狩り!しかし、ユウトが「ただの松茸」だと思って収穫したキノコは、食べると全ステータスが限界突破する『神々の仙薬キノコ』だった!?さらに、魔王軍からゼクサルを奪還すべく、新たな刺客が水車小屋に襲来する!どうぞお楽しみに!

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