167 枯れ川の渓谷での戦い2
少し書きました。
五話ほどです。
「この!」
体が皆の助けで体が回復した俺はネルガルの脚に向かって転がりながらファルカタを振る。
それを避けて、ネルガルが後ろに跳ぶ。
「立って戦え!それでも男か⁉みっともねーぞ化け物のガキ!」
「俺は昔からずっとみっともねーんだ!むしろ、かっこ良かった事なんて、俺の人生で一度もねーんだよ!」
「そんな事自慢すんな馬鹿!情けねーぞ!」
「ただの事実だ!俺なんかが、今更かっこつけてもしょうがねーんだ!」
「負け犬が!」
「その負け犬から、ぴょんぴょん跳んで、みっともなく逃げてるのは、誰かなー⁉」
「ちくしょう!昨日くらった聖女の雷撃のせいで上手く身体強化が使えねえ!万全の体調なら、てめえなんか一瞬でぶっ殺してやれるんだ!」
「たらればで話すな!現実を見ろよ、甘ちゃんのガキオヤジ!」
「腹立つクソガキだな!でも、てめえ、ちょっとスゲー力持ってんな!おい、俺に降れ!俺の所に来れば、人生面白可笑しく生きられるぜ!ツエー奴は何をしたって許されるんだ。あくせく働くなんでのは馬鹿のやる事だぜ。地べたを這いずる、糞虫に新しい世界を見せてやるよ!なあ、こっち側に来いよ!あの、ちびっ子聖女も王太子にはやらねーって約束してやる!聖女は居なかったって俺が一言いえば済む事だ!どうだ!いい話だろ!」
「俺みたいな糞虫が場違いな世界に行ってもシンドイだけだ!俺は薄暗い場所でこそこそしてるのが好きなんだよ!」
「負け犬根性が染みついてやがる!それなら、てめえら全員力ずくで俺の部下にしてやる!」
「お前、アスルを殺すって言ってたな!」
「ああ、あいつは駄目だ!あいつは俺の下に付くような人間じゃねえ!てめえで頭を張る人間だ!ここで生かしたら、あの野郎はいつか必ず俺の前に立ち塞がって、邪魔をするような気がする!だから、ここで殺す!」
「アスルを殺したらセシルはお前を許さない!」
「女なんてのは、何度か抱いてやれば、すぐ大人しくなるんだよ!気持ちいい事が好きだからな!俺が家族を全部ぶっ殺した女でも、抱いてやったら、すぐに俺に惚れて犬っころみてえに尻を振って来たもんだぜ!」
「クズめ!セシルは俺の婚約者だ!」
「だから、てめえに俺の下に付けと言ってるんだ!てめえが俺の下に付かねーなら、処女だろうが何だろうが、仲間と一緒にやっちまうぞ!」
「断る!」
「じゃあ、話は終わりだ!ここで死ね!」
ネルガルが俺のすぐ横に来て、腰を低く落とす。
その中腰の態勢で魔剣を頭上に大きく振りかぶる。
すかさず俺はネルガルの足首にファルカタの刃を振り抜く。
奴の足首が一瞬光る。
刃の当たる足首の周りだけに身体強化を発動させて、ファルカタの斬撃を防いでいた。
魔剣の衝撃波が、行き場を無くして周囲に放散される。
(この身体強化の使い方はアスルの真似か?対応が早いな!)
ネルガルは、振りあげた火の魔剣を全身の力で思い切り振り降ろして来た。
その燃える刃がギロチンの様に俺の腹の真上に落ちて来る。
(あ、ヤバい……)
そのネルガルの魔剣の腹に、光る玉の様な物が高速で激突した。
俺の胴を両断しそうになっていた魔剣の刃が、横に弾き飛ばされて地を叩く。
セシルがこちらに向けて、光の盾ロケットパンチを発射してくれていた。
当のセシルはストーンゴーレムの左右のパンチに滅多打ちになっている。
左腕を頭上に掲げて、全身にジンを集めて、ひたすら防御に徹している。
その劣勢の戦いの最中に俺の方を気にして、助けてくれているのだ。
(くそ!俺が足手まといになってる!何とかしないと!アスルはセシルを援護できないのか⁉)
剣を失ったアスルは、両こぶしを構えて、拳闘スタイルで戦っていた。
小刻みなフットワークで軽快にステップを踏んで、相手が振り回すロングハンマーを紙一重で避けている。
アスルの前でハンマーを振る深緑髪の屈強な男は、自分の体に刺さったアスルの剣を抜きもしないでそのままにして戦っている。
剣の刺さった場所からは血も流れていない。
男の体の色が赤土色になっていて、何か粘土が動いているように見えた。
(得体のしれない敵だ。あれは何の能力だ?)
「動きは大体分かった!」
と言ってアスルは微笑む。
頭を下げてハンマーをかわしてから、一足飛びに相手の懐に入って、右の拳骨を突き出す。
相手はそれを黒と銀色に輝く円盾で受ける。
アスルの拳骨に乗った身体強化の魔力が、円盾の表面で稲光の様に弾ける。
「魔鋼の盾か、魔力が散る。なるほどな」
ハンマーの振り下ろしを避けて、跳び下がるアスル。
「だが、これはどうだ!」
アスルの全身が光る。
俊足の勢いでさっきと同じように敵の前に突っ込むアスル。
光り輝く拳骨を円盾の上に振り下ろす。
光る拳が当たると、相手の構えた円盾が、爆発するような轟音と共にバラバラに砕け散った。
「やっぱりな!出来ると思ったんだ!」
と笑顔のアスル。
「アスル!早くそいつを仕留めて、セシルの方を頼む!」
「ほいきた!ちょっと待ってくれ!」
と気軽な感じでアスルが答える。
ネルガルに寝転がり対策をされて、俺の方はこのままでは戦えない。
うおーん!
うおーん!
黒衣の老人との融合を深めて、その場で立ち上がる。
黒くなった俺の両手両足が猛禽類のかぎ爪の様に形を変じる。
「ジャッ!」
その場で高く跳び上がり、両足で側面の岩壁に着地する。
足のかぎ爪が壁面の凹凸を強力に掴んでいる。
重力を無視して壁に直立しているかのように、俺の体は壁面の岩壁の上に張り付いていた。
「ごあっ!」
ネルガルの頭上を反対側の壁面に跳びながら、奴の首目掛けて剣を振る。
首を傾けてその一撃を避けるネルガル。
「があっ!」
さらにもう一度、跳ぶ。ネルガルはその場しゃがんで剣を頭上に突き上げる。
剣先が赤く光って、俺の体に向かって一瞬で剣先が伸びて来る。
うおーん!
腕が俺と同化している今の黒衣の老人は、自由に魔法を防御できなくなっている。
咄嗟にその剣先を曲げた膝で受ける。
黒い足の表面で火の魔剣の刃が掻き消える。
(魔人と同化した手足なら、魔法を防げるのか⁉よし、これなら行けるぞ!)
岩壁から岩壁へと跳びまわってネルガルをかく乱する。
「魔物みてえなガキだな!いや、こりゃあ、魔人って言った方があってる気がするな。おい、黒い魔人のクソガキ、下りて来い!そっちがそうやって逃げてると、俺はてめえのかわいい婚約者を先にぶった切るかも知んねーぞ!」
「させない、殺す!」
自分の口からガラガラのしゃがれ声の様な声が出る。
頭がふらふらして、あまりはっきりと考えられなくなってくる。
岩壁を蹴って、頭から真っすぐネルガルに突っ込む。
(……駄目だ!挑発に乗るな!)
俺の頭の冷静な部分が警鐘を鳴らすが、マグマのように怒りの感情が湧いてきて、自分で自分の行動がコントロール出来なくなってくる
「ちょろいな!」
突っ込む俺に向かってネルガルが真っすぐ魔剣を振り降ろす。
右のファルカタを奴の頭目掛けて振り抜き、左のファルカタで奴の剣を防御する。
俺の右剣を、軽く首を傾けただけで簡単に避けるネルガル。
ネルガルの魔剣は、俺の左のファルカタを避けて、ゆらりと不思議な軌道を描いて振り抜かれる。
体に激通が走る。
反対側の岩壁に着地して、自分の体を見ると、左脇腹から腿に掛けて縦に深く切り裂かれていた。
血が大量に流れるが、黒衣の老人の治癒力ですぐに止血される。
「ちっ!浅かったな!普通に斬ってもすぐに塞がっちまう。てめえ相手には完全にぶった切らないとダメみてーだな!」
と悔しがるネルガル。
後方に目をやると、森人と敵の軽装歩兵の間でも戦闘が始まっていた。
軽装歩兵の円盾と長剣の装備に対して、森人は盾なしで戦場剣を使って戦っている。
この狭い場所では短い戦場剣の方が、取り回しが良く有利に思えるが、敵の軽装歩兵は、盾で森人の攻撃を防ぎながら、脇を締めて長剣をコンパクト持ち、剣先を盾の陰から槍の様に突き出す戦法で戦っている。
敵も乱戦の集団戦に慣れている。
今のところどちらが優勢とも言えない状態だが……。
ミルさんの姿も乱戦の真っただ中にあった。
彼女は例の金属糸の暗器を使わずに、左右の手に一振りずつのウヴァーの角の短剣を持って、敵と対峙していた。金属糸の暗殺道具は、この狭い場所では使いにくいのかもしれない。
ミルさんは自分から積極的には仕掛けないで、敵に押し込まれている仲間を見つけては、それを援護するという補助的な戦い方をしていた。
敵にとどめを刺すのではなく浅手を与えるだけで、すぐに他の押し込まれている仲間の援護に向かう。
三十人の森人に対して敵はまだ七十人近くいる。
前線の石垣が崩壊しているので、隘路の地勢的有利があまり生かせていない。
盾のシールドバッシュで押し込んでくる敵の勢いに押され、次第に森人達が後方に下がり始めていた。
長剣の突きで体を刺されて、数人の森人が倒れ伏していた。
その森人にすかさず英子が治癒魔法を飛ばす。
傷を負った森人が一度後方に下がり、英子の治癒魔法で完全に回復してからまた戦線に復帰している。
敵の軽装歩兵の中にはむき出しの手や足を戦場剣で斬られて、後方に下がる者がちらほらと見られる。
そして、一人下がると後方から無傷の兵が一人前線に上がってゆく。
組織的な戦闘は敵の方が慣れているようだ。
森人は各自が個人技にたけているが、こうした乱戦では中々自由に身動きが取れなく、思う存分個人技を振るう余地が少ないようだ。大分苦戦して見える。
英子がいなかったらとっくに森人達の戦線は崩壊していただろう。
そう言えば、騎士団予備校では、徹底して集団戦を仕込まれた。
狭い範囲に並んで、全員で判を押したように同じ剣筋の攻撃をすることを、しつこいくらい繰り返し練習させられたものだ。あれは、こういう時の為の戦い方なのだなと、今更ながら理解した。
(まずいぞ、だんだん押され始めた)
ネルガル達三人を早く倒して仲間の援護に向かわないと、このままでは負けてしまう。
(どうする?)
俺はネルガルを押さえるので手一杯だ。
奴を倒すのは難しいだろう。
とすれば、後はアスルかセシルが敵を倒してくれることに期待するしかない。
セシルは相手の攻撃に防戦一方で、反撃の糸口を掴めないでいる。
剣を奪われたアスルは、相手の攻撃をかわしながら散発的な攻撃を繰り出している。
(頼む!アスル!セシル!お前達に期待するしか無いんだ!どうか森人達を助けてやってくれ!)
―アスル視点―
俺の身体強化を乗せた拳骨で敵の魔鋼盾が砕け散った。
思った通りだ。
身体強化を拳の一点に集めて固めて当てると、相手の魔力防御を突き抜けて力が通って行った。
「よし、次だ!」
相手の大金槌の動きは単調だ。
破壊力は有るのだろうが、あんなのろい攻撃が俺に当たる事は無い。
だが、いちいち毎回避けないといけないのがうっとうしい。
試しに大金槌を自分の拳骨で迎え撃って受けてみた。
俺の拳と金槌の間で魔力の火花が散って拳が弾かれる。
金槌部分はかなり丈夫だ。
(よく見たら、あれはドグラの平角か?)
どうりで固いわけだ。
柄の部に魔石を仕込んでいて、その魔力をぶつけて来てるみたいだ。
だが、俺の身体強化の魔力をこの敵の体に直接叩き込んでやれば、こいつは身動きが出来なくなるはずだ。
(次の一撃で決める!)
敵の攻撃をかわしてすぐに拳骨を奴の顔目掛けて叩き込む。
敵の緑髪は盾を無くした左腕でとっさに顔を庇う。
俺の拳骨は奴の二の腕の辺りを叩いた。
(ん?)
ズンと鈍い音がして、俺の魔力が辺りに飛び散る。
なぜか奴の体の中にこちらの魔力が入って行かない。
すぐに後ろに下がって、相手の金槌の攻撃をかわす。
(どういうことだ?こいつは今何の魔力も発動していなかった。俺の身体強化の打撃を防げるわけはない。今までどんな魔力量の多い魔獣が相手でも、この攻撃はちゃんと効いたんだが……)
相手の男は無言でニヤニヤしながら、同じ単調な攻撃を繰り返す。
まるで、こちらが疲れて力尽きるのを待っているみたいだ。
もう一度、右の拳に魔力を溜めて、敵の懐に飛び込む。
緑髪はまた左手を上げて顔を隠す。
俺は無防備な胸板の真ん中に思い切り拳骨の魔力を叩き込んだ。
胸当てが砕けて、拳骨が半分くらい相手の胸板の中に沈む。
ぶ厚い粘土の塊りを殴ったみたいな圧力が跳ね返ってくる。
奴の胸板に半分めり込んだ拳骨を引き抜いてまた後ろに下がる。
(妙だ……)
人間の体を殴る感触じゃない。
それにあの胸のへこみ方。
普通なら肋骨が砕けて肺を潰しているくらいの威力の拳骨だった。
それなのに緑髪男に苦しむ様子は無い。
ニヤニヤしてひたすら同じ攻撃を繰り返してくる。
(どうなっている?)
俺はセシルの方を見る。
相手の左右の拳骨を連続で上から喰らっていて反撃が出来ないでいる。
セシルのジンの力が有れば簡単にやられる事は無いだろうが、あのままじゃまずい。
俺が援護してやらないと。
(この緑髪野郎に長々と関わってられないぞ)
「おりゃ、おりゃ!」
左右の拳を連続で相手の胸と腹に叩き込む。
また緑髪の体がべっこりと凹む。
(まるで粘土人間だな)
少し距離を取って、相手を観察する。
「しっ!」
攻撃する振りをして足を一歩踏み出すと、緑髪はまたとっさに顔を左手で隠す。
(ん?なんだ?)
攻撃を途中で止めると、大金槌の振り回しが俺目掛けて振り下ろされる。
それを、拳骨で迎え撃つ。
バン!
大きな音で俺と大金槌の魔力が弾ける。
ドグラの平角の打撃はやはり固い。
身体強化が無かったら俺の拳はとっくに潰れているだろう。
それにしても、この緑髪男のさっきの反応。
俺が攻撃しようとすると、自分の体を無防備にさらして顔だけを隠そうとする。
さっきもそうだった。
顔は殴られたくないのか?
確かに、頭は急所だから、優先して守ろうとするのは分かるが……。
何か違和感があるな……。
(よし、試してみるか……)
もう一度敵の大金槌の振りまわしをかわして、相手の懐に飛び込む。
また、顔を左手でかばう緑髪。
「おりゃ!」
その左手の肘の辺りを下からの左逆突きで、上に弾き上げる。
立て続けに、右拳を緑髪の顔目掛けて突き入れる。
緑髪の顔からニヤニヤ笑いが消える。
咄嗟に首を傾けて俺の右拳をよける。
「だよな!」
かわされた右拳の手を開いて、俺は相手の首を掴む。
そのまま一気に自分の方に引き寄せた。
「よいしょ!」
自分の頭に身体強化の魔力を集めて、敵の顔面に頭突きをくらわしてやった。
どちゃ!
今までと違って、柔らかく相手の顔が潰れる感触があった。
のけ反る緑髪。顔の真ん中がへこんで鼻が無くなっている。
鼻のあった場所から赤い血の色が噴き出す。
(いける!)
そう思ってさらに頭突きをくらわしてやろうと顔を引くと、相手が手の大金槌を放して、両腕で俺に抱きついて来た。
「おっ⁉」
予想外の攻撃で対応が少し遅れてしまう。
ピッタリとくっつかれて、そのまま一緒に地面に倒れる。
緑髪は凄い力で俺の体を締め上げる。
人間に出せる力じゃない。
まるで、オークだ。
締め付けられた上半身の骨が軋む。
体が潰れそうだ。
全身に身体強化を発動して体を光らせて対抗する。
だが、こんな全身発光は魔力を凄く使うから、そう長く続けられない。
相手の首を掴んだ手に力を籠める。
俺の指が相手に首筋にめり込む。
だが、相手に咳込んだり苦しそうな様子は無い。
(こいつ、呼吸をしてないぞ!)
まるで土人形だ。
俺はセシルに拳骨攻撃を繰り返している石の巨人に目をやる。
(あれの粘土版か?)
しかし、さっきの顔への頭突きでは、ちゃんと攻撃が通っていた。
まるで正体が分からない敵だ。
俺は相手の首を掴む右手に身体強化の力を集める。
「おりゃー!」
その手を思い切り上に引き上げる。
「首を引っこ抜いてやる!」
俺の渾身の力で、緑髪の首が上に伸びる。
そして、プチプチと何か紐の切れるような小さな音がする。
相手の首が上にせり上がって体と離れ始める。
首の付け根の辺りに、縦にたくさんの隙間が空いて、どんどん体から離れてゆく。
隙間からは血などは出て来ない。
(なんだ、こいつ⁉)
かなり不気味な光景だ。
相手の首は植物の根の様になっていて、その無数の根が体から引き抜かれていくように見えた。
緑髪の目と口が大きく開かれる。
「あ…、あ、あ、あああぁ……」
その口から小さな声が漏れる。
俺の体を締め付ける力も強くなる。
このままじゃ、こっちが先に気を失う。
「うりゃー!」
気合と共に緑顔の頭を一気に体から引っこ抜いてやった。
人間の首を素手で引き抜くなんて経験は初めてだ。
気分が悪くなるが、やらないとこっちがやられるので仕方ない。
俺の体を締め付ける相手の腕の力が緩む。
緑髪の口が大きく開かれた。
「ギアアアアアアアアアアー‼」
凄い叫び声が緑髪の口から発せられた。
その声を聴いた瞬間に俺は頭を殴られたような、衝撃を受けた。
意識が朦朧として全身が麻痺したみたいになって、体が全く動かなくなる。




