妨害工作
「平民だからと差別するのはやめてください、平民上がりの優秀な人もいます」
エフィドは物怖じせず毅然と言い返すが
「知らないわよ、さっさと始めましょう」
彼女はあまり気にした様子はない。
(表向きは学院内では身分格差はなしと言われているが、生徒達が差別意識を持っていたりでなかなかそうなっていないのが現状だ。だからこの手の決闘はよくある。勝てばクラスを1つ落とす事が出来る、学院としても誰であろうとクラスを落とされないように鍛えろって事でこの決闘を認めている。ただ彼女は普段はこんな事する人柄ではないのだが…まあ事情があって荒れてるし仕方ないと言えば仕方ないが…おっ、効いてる効いてる)
俺は彼女達の言い争いに耳を傾けているふりをして横目でグラトの様子を盗み見ると彼は顔を真っ青にしていて何かを堪えている様子。
(彼は今、多分こう思っているだろう。
『お腹痛くて下痢しそうだし、気分が悪い。クソ!こんな時に消化不良か、朝食にがっつきすぎた』みたいな感じかな?)
勿論これは仕組みだ。
わざと縁起のいい高級食材を彼の家が食材調達の為、食料品店に連絡を取る少し前に予約していた食材の予約を二つキャンセルして購入させる。
無論キャンセルした家は全て別々の家に加え俺の家はその売買に関わっていない。
そして輸送業者に紛れ、旨みが5倍になるが消化不良を起こす薬を散布する。すると消化不良になる。
精神力で捩じ伏せ喧嘩を売れて注意を引いても彼女は短気だ、すぐに決闘に持ち込もうとする。だがそこでお腹が痛いと言って辞退すると、逃げたと思われて彼女に散々煽られる。そうなると彼の面子は潰れるためそんな判断はしにくいだろう。
「分かりました、決闘を受けます」
(よっし、勝った!)
「今はホームルーム中です、決闘は終わってからしてください」
先生がそう言った事で一旦は両者とも矛を収める。
(初めての妨害は上手く行った、この調子で奴を始末できる舞台まで誘導していこう)




