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固有魔法

あれから約1ヶ月経った6月1日、俺は固有魔法を授かるため、屋敷に神父を招いていた。今は儀式の準備をしてもらっている。


(天啓の儀、遂に始まるな)


「準備終わりました」


すると神父が声を掛けてきたので俺は神父の元へと向かう。


「ではこの魔法陣の中心に立ってください」


部屋に入ると魔法陣とその前に水晶が置かれた台座がある。俺は指示に従い魔法陣の中心に立つと神父が水晶に手を翳す。


「ではまずは属性から」


そして神父が祝詞を唱えると魔法陣が赤、青、緑、黄、茶色に輝く。


「何と!まさか全属性持ちとは」


神父が驚いたように言う。


(知ってるからあまり高揚しないな)


「で、では続いて固有魔法を」


そしてまた別の祝詞を唱えると今度は水晶に文字が浮かび上がる。


「ジェ、創世級《ジェネシス》がニつ!?こんな前例がありませんよ!素晴らしい才能です!」


それを聞き俺の頭には疑問符が浮かんでいた。


(そんな事教えられてないが?)


すると頭に鈍い痛みが走りまた音声が流れた


(どうびっくりした?君の魂の方に固有魔法を刻んでおいたから君が持つ固有は実質2つになるよ〜、詳細は神父が話してくれるよ)


「ええと魔法名は〈創光《リライト》〉と〈闇黒《ダークネス》〉で創光が主に光や熱を操れ本質は創造、闇黒は主に陰などを操れ本質は破壊との事です、今すぐ国に報告します」


神父が連絡用の魔導具を取り出すがその前に待ったをかける。


「ちょっと待ってくれ、〈創光〉は伝えてもいいが〈闇黒〉は報告しないでくれ」


「それは出来ません、国の決まりです」


「それでは困るのだ…では伝えてもいいが必ず公表しないことを約束してくれ」


(バレたらマズイ)


「それも無理です」


頑なに神父が認めない。


(面倒くさいな、仕方がない)


俺は闇を展開して神父に圧を掛けながらこう言った。


「忘れろ」


「ひっ、…無、無理ですこの国の法は神に授けられた物と言われてます。私は神に逆らいたくありません」


だが彼はこう言い切った。


(これでは脅しは無理出来たとしても後でバラされそうだ…なら出来るかわからんが)


『おおーーーーい、ゼスーーーーーー』


心の中で大声を上げアザゼスを呼ぶ。

すると


『何かなそんな大声を出して、今神界のニュース見てるんだけど』


何と返信がきた。


『今すぐ俺の目の前の神父に「彼の言う事に従いなさい」との神託を下ろしてくれ』


『突然なんだよ…て、ああ固有魔法の事隠したいのか。いいよ』


ゼスはすぐこちらの意図を理解して目の前の神父に神託を授ける。神託を聞いたのか神父の態度が180度変わる。


「分かりました、この事は私の心に留めておきます」


(何とかなったな)


こうして少し疲れた天啓の儀は無事終わった

ーーー

赤が火、青が水、黄が電気、緑が風で茶が砂を表しています、これらが進化すると炎、氷、雷、嵐、岩になります。進化属性(炎や氷など)になっても元の属性の魔法は使えますが余りメリットはないです、使うとしたら水くらいですかね。

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