破壊劇
ここで1つ、フランチェの壊滅させた組織は全て猟奇的な現場になる。具体的には天井から吊り下がるワイヤーには手や足が結び付いていたり体がバラバラになっていたり……ただこれは前座に過ぎず一番ヤバいのは必ずどこかに歪な刃で斬られたようなぐちゃぐちゃな断面がある事、
そうまるでノコギリのような物で。
「……ボス」
彼女が眼帯を外し静かながらも冷徹で禍々しい殺意が籠もった声で許可を求めてくる。露わになった目は全てを飲み込むような漆黒の瞳だ。
「どうぞ、ただしグロいのはこれを展開した後でやってくれよ」
俺が箱状の魔導具を渡す。
「分かりましたわ」
彼女が席を立った瞬間俺は電球の魔力配線を弄り停電させる。
バツン
「何だぁ!?」
「おい、早く明かりを着けろ!!」
会場内が一気にパニックになる。その隙に俺は折の前に移動し魔力錠前を魔法陣を改竄し破壊、『聖滅の呪紋』を治療してから〈終祭〉の戦闘員に引き渡す。するとその時「グギャァ〜〜!!!」と言う悲鳴が響き渡りそれが客を更なるパニック状態にし扉の外へと逃げようとするが、そこにも〈終祭〉の戦闘員がいて一瞬で鎮圧する。
(客も汚かった、叩けば余罪が有りそうだから逃がす訳にはいかない。さてとフランチェの方はどうなってるかな?)
俺は黒服の男を4人引きずりながら彼女の方へ向かうと大きな箱があった。
(ちゃんと守ってくれたようだね)
これは俺特製の魔導具『お家ちゃん』、4畳くらいの防音・防臭機能付きの密室空間を作り出せる優れモノだ。
「どうなってるのかな〜〜」
扉を開けると一気に鉄錆の臭いが漂ってきて中はそれはそれは悲惨だった。司会の爪を剥がされ荒々しい切断面の指が床に転がってあり床は無論血に染まっていて、彼は泣き喚いている。
「そいつはただの司会、あんまり情報は持ってないよ」
俺は彼女にそう言って止めさせる。すると彼女は眼帯をまた付け俺に振り向いた。
「……そうですわね。少し気が立ってしまって、少々やり過ぎてしまいましたわ。ですが吐かせるのには最適な状態かと」
「その気持ちは分かるぞ、フランチェ。……おい、お前」
司会に声をかけると彼は顔を真っ青(失血もある)にしながらこちらに顔を向ける。どうやら怯えすぎて声も出ないらしい。
「ここを何処に守って貰ってる」
彼は壊れた蛇口のようにベラベラと喋り始めた。
「この通りを東に進んだら古い2階建ての家がある、そこはマフィア〈深淵〉の根城でそこに守り代を支払う変わりに守ってもらっている」
(ふむ、やはり直接的な奴の関わりは出てこないか…相変わらず完璧な隠蔽工作だ。だがこれでフラグは立った、これで奴を破滅に陥れる証拠に辿り着ける)
「行くぞフランチェ、次の獲物はマフィア〈深淵〉だ」




