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宣戦布告

ある日の放課後、第2章開始のイベントが起こった。


「グラトくん、君に序列決闘を申し込む」


エフィドが真剣な顔で目に焼けるような闘志を漲らせ序列戦をグラトに申し込んだ。


「……あ゛? 」


(始まったのか第2章が…知っててもイヤだな)


彼の頭にはその顔で自分を殺した場面が色鮮やかに蘇って(よみがえって)いるが、彼は精神力で恐怖を抑え込み原作通りの反応を見せる。だがその虚勢は俺にはお見通しだ。


(内心ビクビクだね、まあ自分を殺す奴とは関わりたくないよなぁ〜。その気持ちわかるぞ)


「俺の聞き間違いか?お前如きがこの俺に挑むだと?」


彼は暴力的で圧倒的な魔力を解き放ち凄まじい眼力でエフィドを睨みつける。


(このイベントは本来グラトの学園で初めての死亡フラグに繋がる重要な場面だが、それに繋げるには剣魔祭でのクルト戦での惨敗とここでエフィドに負ける事で成立する。つまりこの死亡フラグでは彼を殺さない、でもエフィドが少なからず成長するから俺にとってはプラスだな)


エフィドも周囲もその禍々しい大魔力に気押されるもエフィドはその圧を乗り切る(世界の修正力)。


「聞き間違えじゃないよ」


「学園長に一太刀入れたぐらいで調子に乗るなよ」


(くそ、世界の修正力め!俺が準決勝に参加できていればこんな面倒な事にはならなかったのに。こうなれば俺の勝利条件は)


(基本的に序列決闘を挑まれた者は断れない、だから彼の勝利条件は)


「「エフィドに経験値《エサ》を与えず尚且つ格を落とさないよう圧倒して倒す」」


俺と彼の思考が一致《シンクロ》する。


(彼は固有は勿論一般魔法や剣術なども極力使ってはならない、だが先の祭でかなりレベルアップしたエフィドをどう倒すのか…見ものだ、今後の参考にもなる)


(クソ、どうする。奴は先の祭でかなりレベルアップしたはずだ、生半可な縛りでは逆に経験値を与えるだけ…)


彼が序列決闘を承諾し闘技場へと移る。

序列決闘は誰でも見れる為、俺は勿論のことクラスの全員がここに来た。


「やっとあいつの本気を見れそうだな」


「グラトくんの固有魔法は〈暴食《ベルゼビュート》〉。 攻防ともに優秀でありとあらゆる物が食べられる、エフィドくんがそれをどうやって突破するか見ものだね」


観衆《生徒》が突然の序列決闘に盛り上がっている。


(多分固有は見せてはくれないだろう、実力的にも心情的にも)


火を見るより明らかな序列決闘だからあんまり盛り上がれんな。


「馬鹿だな、お前が勝てるわけ無いだろう」


グラトの試合前の口撃《ジャブ》にもエフィドは反応せず静かにグラトを見据えている。そして審判役の先生がコホンと軽く咳払いする。


「両者、準備はいいですね? それでは――始め! 」


こうして主人公《エフィド》VS悪役貴族《グラト》の序列戦が始まった。


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