第71話 極東国、到着
歌いだしてすぐに。ふっと。わたしの視界が真っ白になった。体もふんわりと宙に浮かんでいるようで……。
わー……、転移系? などと思っているうちに、すとんと、どこかに落ちたみたいな感じがして……。
さっきの石碑とは違う、別の石碑の前にいた。
「え?」
あたりをぐるりと見渡す。
「嘘でしょう……⁉」
まず見えたのは、二階建ての戸建て住宅サイズの東京タワーにビックサイト。それか名古屋城みたいなお家もあって、その隣にはやっぱり、住宅サイズの法隆寺に横浜みなとみらい赤レンガ倉庫。あと、富士山みたいな形の小山も見える……。
何なんだこれ……。
しかも「ようこそ極東国へ!」なんて垂れ幕があちらこちらにあるし……。
「マジですか……?」
眩暈がしてきそうだった。
「博覧会の日本パビリオン? まさか!」
十分の一サイズの通天閣まで見つけてしまい、空を仰ぐ。
「なんなのここ……」
呆然と呟けば。
「ようこそ『極東国』へ!」
「いやー、十年ぶりのお客さん! しかも二人一緒!」
「そろそろ外界からここにたどり着く人間もいないかなーと思っていたんだけどねえ」
「いやいや。百年単位でいないっていうくらいまで、一応、隔離しておかないと……」
いつの間にか、大勢に囲まれていた。
「えっと、あの……」
きょろきょろと、周囲を見る。
ナイジェルも、少し離れたところでたくさんの人間に囲まれている。
「な、ナイジェル様ああああああ!」
「トリクシー!」
スーパーダッシュでナイジェル様がわたしのところに来てくれた!
ぎゅっと抱きつけば、ナイジェル様も抱き返してくれて。
周囲の人たちからニヨニヨした目で見られてしまった……。
「あ、あの、ここって何なんですか⁉」
叫んだら。
「極東国だよー」
「かなーり昔、日本人転生者の魔法使いが作った、似非日本!」
「自分と同じように、日本人がこの世界に転生して来たら、ここに来れるように誘導まではしないけど、一応ヒントを世界中に散りばめて……」
「そうそう。だって、異世界転生をした日本人とくれば!」
「日本食が食いたくなるだろう!」
わけがわからないけど。最後の一言だけは完全同意だった。
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今回短くてすみませんm(__)m
ようやく極東国到着! 最終回までの道のりが見えてきたー☆




