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Uranus 第六特命巡視捜査隊  作者: サロ
第2章白きシロモノ
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18/21

Red-pen corrections/幕間/16歳

※本編幕間の短編です。

※時系列、第16話後。

「また……四課に報告書を突き返されたのは、なんなんですか。アレ」



――深夜のファミレス。



(愚痴るんか、苺パフェ食べるんか……どっちかにしてくれん? 沙与)


その報告書を昼に秒で突き返されたんは俺やし。


まぁ……そんな野暮、明かす気ないけど。


ブラックコーヒーを一口飲む。


沙与にしてみれば、懸命に仕上げたもんやし、そら愚痴りたいわな……今回で二度目の提出やもん。


(あの記載量を秒で即却下は、そら凹む。

けどまぁ……)


四課係長の白井らしいのは否めない。



ソーサーへ置いたカップが、カチャと鳴った。


「もっとコンパクトにまとめな。沙与は、ありのままに書きすぎるんよ。もっと簡潔でええ」


「……あれでも削りました」


(その削り方が甘いんよ)


言葉で言うより、書くか。


ショルダーバッグから三色ボールペンを取り出し、紙ナフキンを広げる。


「ええか?」


そう言って、ペンを走らせた。


まずは、あの報告書の一文を書き出す。


「沙与、こう書いたやろ?」


「はい」


ボールペンを赤へ切り替え、そのまま修正版を書いていく。


時々解説を挟みつつ、彼女の反応を見る。


……沙与本人が納得してくれなきゃ、意味ないからな。


「短……」


「けど、こんくらい削って書け。状態じゃなくて、状況を書くんや」


一拍。


もう一枚、紙ナフキンを取って続きを書く。


そして――


「鑑識や一課へ出す見聞調書なら、沙与の書き方でええ。でも四課への報告書は、事実だけ書くの。ほい」


出来上がった二枚を並べて見せる。


向こう席の紫の瞳が、考えるように瞬きした。


「確かに……こうして見ると私、余分に書いてますね」


「うん。分かった?」


背もたれへ軽く沈む。


「沙与って、“見えた順”に書く癖あるねん。せやから情報量は多い。

でも四課は、“結論へ必要な順”しかいらん」


そう言い切って、ボールペンをしまう。



その傍ら。


懸命に咀嚼しようとする独り言が、小さく聞こえてきた。


……こういうとこが、この子の新卒時代からのええところや。

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