表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/58

第40話「海デート ― 夏の光に照らされる君」

夏休みの朝。

僕――早見孝介は、

駅前で乃愛を待っていた。


(乃愛、どんな水着なんだろ)


そんなことを考えていると――


「こ、孝介……!」


乃愛が小走りでやってきた。

まだパーカーとショートパンツ姿だけど、

どこかそわそわしている。


「おはよう、乃愛」


「お、おはよう……!

 あのね……海に着いたら、ちゃんと着替えるから……」


(……可愛い)


海に着くと、

乃愛は更衣室の前で立ち止まった。


「孝介……ちょっと待っててね。

 すぐ着替えてくるから……!」


「うん、ゆっくりでいいよ」


乃愛はパーカーの裾をぎゅっと握り、

恥ずかしそうに更衣室へ入っていった。


(どんな水着なんだろ……)


胸が少しだけ高鳴る。


数分後。


「こ、孝介……!」


振り向いた瞬間、

息が止まりそうになった。


乃愛は

白と水色の爽やかなビキニに、

薄いパーカーを軽く羽織っていた。


健康的で、夏らしくて、

とにかく“似合っていた”。


「に、似合ってる……」


「ほ、ほんと……?

 変じゃない……?」


「変じゃない。

 すごく可愛いよ」


乃愛は顔を真っ赤にして、

パーカーの袖をぎゅっと握った。


「……よかった……」


海に入ると、

乃愛は楽しそうに笑った。


「孝介、見て!

 水、すっごく冷たいよ!」


「ほんとだな」


「えいっ!」


ぱしゃっ!


乃愛が水をかけてくる。


「おいっ!」


「きゃははっ!

 孝介、反応遅いよ!」


「やったな……!」


二人で水をかけ合い、

笑いながら走り回る。


(……乃愛の笑顔、夏の光みたいだ)


砂浜に座って休憩していると、

乃愛がそっと言った。


「ねぇ孝介……

 今日ね……ずっと緊張してたの」


「なんで?」


「だって……

 孝介にビキニ見られるの……

 ちょっと恥ずかしくて……」


乃愛は膝を抱えながら、

砂に指で線を描いた。


「でも……

 “可愛い”って言ってくれて……

 すごく嬉しかった」


「乃愛は、何着ても似合うよ」


乃愛は顔を真っ赤にして、

小さく笑った。


「……ありがとう」


夕方。

海辺の風が少し涼しくなる。


乃愛がそっと僕の手を握った。


「ねぇ孝介……

 今日ね……

 すごく幸せだった」


「俺もだよ」


「また……

 海、来たいな。

 孝介と一緒に」


「もちろん」


乃愛は嬉しそうに微笑んだ。


「……孝介、大好き」


その言葉は、

今日の海よりも眩しかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ