患者との思い出が結衣を成長させる
午後の病棟は柔らかい光に包まれていた。結衣は茶髪を揺らしながら、今日も元気に巡回をしている。子供患者も高齢者患者も、結衣を見ると自然と笑顔になる。派手な見た目に惑わされない、温かい存在感を放っていた。
「結衣お姉さん、これ見て!」
小学3年生の悠真が、塗り絵を持って駆け寄る。昨日の夜勤で仲良くなった子だ。
「わぁ♡すごい上手!お姉さんも描いてみるね♡」
結衣は悠真と並んで塗り絵を始める。互いに色を選びながら、自然と笑い声が病棟に響いた。
その後、久美子さんのベッドを訪れる。今日は少し体調が優れないらしく、ベッドの上で静かに座っていた。結衣は優しく声をかける。
「久美子さん、今日はどうですか?」
「ちょっと疲れたわね…でも結衣さんが来てくれたから嬉しい」
結衣はにっこり笑い、手を握って寄り添う。
「ふふ♡お姉さんがいるから大丈夫だよ♡」
昼休み、結衣は病棟のスタッフと談笑しながら、自分が関わった患者の話を振り返る。
「今日は子供も高齢者も、笑顔が見られたな〜♡」
「結衣さん、やっぱり患者さんに好かれるね」
佐藤も微笑む。結衣はギャルのノリで話しながらも、患者一人ひとりを観察し、心に寄り添う自分の成長を感じていた。
午後、院内で小さなイベントが開かれた。子供たちは折り紙やお絵描き、高齢者は昔話や歌を楽しむ。結衣はどちらの場にも顔を出し、声をかけ、笑顔を引き出す。
「みんな上手だね〜♡ギャルナースも負けてられないな!」
子供たちは手を伸ばして作品を見せ、高齢者は楽しそうに笑う。結衣はその光景を見て、胸が温かくなる。
夕方、悠真が体調を崩し、少し不安そうにしていた。結衣はすぐに駆け寄り、落ち着かせる。
「大丈夫♡お姉さんがついてるからね」
患者の心を和ませる声かけと手際の良さは、昨日の夜勤での経験が活かされていた。悠真は次第に笑顔を取り戻し、安心してベッドに座った。
夜になり、病棟が静まり返る中、結衣は窓の外を見つめる。今日一日を振り返り、胸に少しの達成感と満足感が芽生えた。
「ふふ〜♡患者さんの笑顔って、やっぱり最高だね♡」
子供や高齢者、さまざまな患者と接することで、結衣はナースとしてだけでなく、人としても少し成長したことを実感していた。
夜勤明け、結衣はナースステーションで高木先輩に報告する。
「結衣さん、今日も患者さんとの関わり方がすごく良かったわ」
「ありがとうございます♡ギャルナースでも、患者さんの心に寄り添えるって証明できました〜!」
高木先輩は微笑みながら頷き、結衣の成長を認める。
こうして、結衣は患者との日常や交流を通じて、多くのことを学び、ナースとしての自信を深めた。派手なギャル姿でも、温かさと行動力で患者の心を癒し、病棟全体を明るくする存在として、結衣の存在感はますます増していくのだった。




