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第十四話 初めての共闘

実力試験から数日後。


一年A組では、次の授業が発表された。


「次の授業は、パーティ演習だ。」


鬼塚教官の言葉に、教室がざわめく。


「パーティ?」


「もう組むのか?」


「探索者は基本的に複数人で行動する。」


鬼塚は黒板に文字を書く。




役割分担


前衛


後衛


支援


探索




「ダンジョンで重要なのは、個人の強さではない。」


「仲間が何をできるか理解することだ。」


そして。


「今日は二人組で第一階層へ入る。」


生徒たちが一斉に相手を探し始める。


そんな中。


「悠真。」


声をかけたのは蓮だった。


「組もうぜ。」


悠真は少し驚く。


「僕でいいの?」


「何言ってるんだ。」


蓮は笑う。


「昔から一緒に遊んできただろ。」


「今さらだよ。」


その言葉に、悠真は小さく笑った。


「分かった。」


「よろしく。」




訓練ダンジョン第一階層。


悠真と蓮は並んで歩いていた。


蓮は剣士。


悠真は探索役。


一見すると、普通の組み合わせだった。


「悠真。」


「何?」


「お前、戦う時に迷わないな。」


「そう?」


「ああ。」


蓮は前を見ながら言う。


「俺は考える前に動くタイプだから。」


「でも、お前が後ろにいると安心する。」


悠真は少し考える。


「蓮は逆。」


「僕が迷った時、前へ進ませてくれる。」


「……。」


蓮が笑う。


「なんだよ。」


「ちゃんと見てるじゃん。」




その時。


前方から魔物の気配。


二匹。


ゴブリン。


蓮が剣を構える。


「行くぞ。」


しかし。


悠真が手を伸ばした。


「待って。」


「一匹じゃない。」


蓮が見る。


「……どこだ?」


悠真は壁を見る。


「上。」


次の瞬間。


天井から別のゴブリンが飛び降りてきた。


蓮は驚きながらも剣で防ぐ。


「助かった!」


「まだ。」


悠真の視線が動く。


「右の壁。」


「穴がある。」


「仲間が来る。」


蓮は即座に判断した。


「なら先に潰す!」


蓮が走る。


悠真が作った隙を、蓮が最大限活かす。


一撃。


二撃。


ゴブリンたちは倒れていく。


最後の一体。


蓮が剣を振り上げる。


しかし。


「待って。」


悠真が止めた。


「逃げ道がある。」


蓮は一瞬迷う。


「追わないのか?」


悠真は頷く。


「今は。」


「倒す必要はない。」


蓮は剣を下ろす。


そして笑った。


「やっぱり、お前らしい。」


「何が?」


「勝つことより、生き残ることを考えてる。」




演習終了。


結果発表。


二人の評価は高かった。


「藤堂。」


「攻撃力A。」


「神代。」


「探索判断A。」


鬼塚は二人を見る。


「面白い組み合わせだ。」


「藤堂は前へ進む力がある。」


「神代は危険を避ける力がある。」


「片方だけでは足りない。」


「だが。」


鬼塚は少し笑った。


「二人なら、良い探索者になるかもしれんな。」




帰り道。


夕日が二人を照らす。


「なあ、悠真。」


「何?」


「いつか本物のダンジョン行こうぜ。」


悠真は少し考える。


「危険だよ。」


「分かってる。」


蓮は笑う。


「だから一緒に行くんだろ。」


悠真は空を見る。


25年前。


突然現れたダンジョン。


そして、2050年。


地上へ現れる魔物。


まだ誰も知らない。


この二人が。


未来の人類を救う存在になることを。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

明日からは19:30の更新とさせていただきます。

どうぞよろしくお願いします。

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