第14話 良い誤算、悪い誤算
澪自身は苦戦だったが、チームはどうなったのか?そして、この日、とある数名に大きな運命の別れ道が待ち受けていた、、
32:19で先にゴールした岳本から遅れること約1分半。。救護員に肩を貸され、足を引きずりながら引き上げてくるのは、33:45でフィニッシュした、森野だった。本来の走りではなかった。だが、それにしてもなんだこの有様は。俺だったら棄権していた。こんな走りで屈辱を浴びるくらいなら、いっそ早いうちに引き上げた方がいい。いや、正しくは、その判断の方が、俺にとっては良かった。
榊原は、この選考会というレースで、想定外のことが何個か起こった。一つは、森野のこと。やめていいと声を掛けたのに、聞こえていなかった。いや、聞きたくないことをシャットアウトするタイプなのだろう。もう一つは良い意味だ。河合と広岡が変わったのだ。1組目の2人に続き、2組目、3組目の4人も苦戦した。2組目は、河合は31:48。谷崎は自己新の31:31。3組目は、千石が31:41。自己新ではあるが、こちらは本来の力はこんなものではなさそうだ。千石はマネージャーということもあって、練習はしていたのだろう。しかし、実戦から遠ざかっていたこともあり、集団内では無駄な力を使っているように見えた。広岡は周回遅れの32:44。やはり、広岡と河合は強さが足りない。実は今日は、コンディションが強風だった。それもあり、ただ速いだけのランナーは、勝負の世界では通用しない。そして、2人はそれを理解したようだ。上田、佐伯共に、組上位には入っていて、自己新はならずとも、来年は東海学連選抜という、この東海地区選考会で敗れた大学の中の上位選手のみ選ばれるチームに選ばれ、全日本大学駅伝に出場できるかもしれない。一方で、森野は、病院に行った。シンスプリントという脹脛のところの骨の炎症が悪化し、疲労骨折したようだ。そして、榊原が澪に対して放った一言が、
「澪、すまなかった。そして、君に対しての監督命令だ。君は1年間、走るな。」
いやー、澪はこの1年間は激動、そして苦戦の1年ということになりました。ただ、それによって最終的に結果が変わるかもしれません。そして、珍しく澪以外の目線で、そして、初めてでもあるこの人達の目線。なかなかここの話に伏線張ってきましたのでそれも考えてもう一度ご覧になってみませんか?




