表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】刻の檻刀ーKAGEGIRI-<AIノベル版>  作者: 慧依琉:えいる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
18/23

第十八話:哀しみを食む影




崩れたビルの屋上、沈む夕日が街を橙色に染める。風が吹き抜け、影を伸ばしたその場所に、満流と輝夜は立っていた。 




「ここで最後の目撃情報があった。例の“影を喰らう鬼”だ」




満流の手には式符。すでに張られた結界が周囲を静かに包んでいる。輝夜は無言でうなずく。空気が重い。視界の端で何かが蠢く気配がした。




「……来る!!」




暗がりから現れた〝それ〟は、かつて人であった気配を残す異形だった。肩幅ほどもある巨大な顔、どこか泣いているような歪んだ目。その姿に、輝夜が小さく息を呑んだ。




「これは……“感情”を………喰っている?」




かすかに聴こえる呻き声。言葉ではないが、叫びのような、誰かの心がちぎれる音。




「哀しみ……か、」




満流が呟いたと同時、鬼が突進してきた。数本に分かれた腕のような影が、空間を裂いて襲いかかる。 




輝夜は刀を抜き、影をはらいながら叫ぶ。




「あなた……誰の“悲しみ”を抱えてるの⁉」





─────だが、鬼は言葉に応えない。刹那、輝夜の肩を影がかすめ、体が浮くように吹き飛ばされる。








バ──────────ン!!!






「輝夜っ!」








「───────ッウッ!!」








満流の叫びと共に、彼の式符が爆ぜた。光の柱が鬼の身体を貫く。だが、それでも鬼は倒れず、苦悶するような唸りをあげた。




「まだ……残ってる。食べきれてない、感情が……」




輝夜が立ち上がり、心を澄ます。鬼の周囲から漏れる“誰か”の記憶。母の声、子の泣き声、失われた日常。






〝この鬼……家族の哀しみを、喰らってる〟






輝夜の瞳は悲痛な輝きを放っていた。




「ごめんね……でも、もう終わりにしよう」








一歩、また一歩。剣先がまっすぐ鬼を指す。




「“一閃・断罪”」




風が鳴いた。斬撃が鬼の中心を穿ち、哀しみが散った。


いつも以上の戦慄を放ちながら…凄まじい光だった!






直後、鬼の体が崩れ始める。影が煙のようにほどけていく。その中から、小さな白い花が落ちた。




「……これは?」




「記憶の、残り……かもな」




満流が拾い、そっと掌で包む。沈みゆく陽の光が二人を照らした。




「哀しみは、消えない。でも……誰かが、それを背負えば、前に進める」




輝夜の目に、一筋の涙が光った。





ご覧下さりありがとうございました。AIノベルです。いつもの作品と読み比べて頂くと面白いかもしれません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ