宣戦布告 〜ハドラリアーからの要求〜
第14話 宣戦布告 〜ハドラリアーの要求〜
導入
ルーク
「ちなみに僕はネゲント系の第1世代だ。君の系統は?ヒュラ」
ナーク
「彼はおそらく重系の第3世代です。
僕の弟子にします。現C級の中でも上位に匹敵する戦士でしょう」
ルーク
「君、誰だっけ?」
セルラ
「本当に、たちが悪いですよ。
あなたの多くない弟子の中でも、特に優秀な戦士ですよ。
A級候補者の1人、ナークです。
彼は半年以上前からA級候補に上がっていながら、こちら側の都合で昇格させられなかった優秀な戦闘員ですからね」
山場1
ヨダ
「ナークは確かに強く、A級中間層と同等の戦力になります。
しかし、組織の顔として、B級上位に彼は不可欠です。
それに、彼は壊系の第2世代。
A級への昇格には、さらなる経験が必要かと」
ナーク
「ルーク総司令。
僕は先ほど、期待の新人C級9人6系統を相手に、ハンデありで、無傷にして全員を倒しました。
これで僕も、条件通りA級に昇進できますよね?」
ルーク
「あっ、思い出した。君、ナークか。
B級2位でギークの次に強い子。
ギークは隔系で第2世代だから仕方ないか」
ナーク
「B級個人戦などの総合成績では確かに彼が少し上です。
しかし、そもそも彼は僕より1年早くから戦闘員をやっていますから。
それにもかかわらず、ハドラリアーとの実戦経験の豊富さと戦闘参加の割合では、僕の方が彼より利があるはずですし」
セルラ
「とは言ってもな。
B級最上位3人は、A級下位層の3人の代わりに、ここで回復を早めて戦場復帰できる特権があるからな」
ナーク
「特権じゃなくて義務ですよね?
A級内でも、その義務から逃れるために敢えて下位層にとどまる者もいるって聞きますし。
実地に出向いて防衛を頑張ってる者がそんなに無碍に扱われるのはおかしいんじゃないですか?」
ルーク
「君と同じようにA級昇進を望む者は多いんだよ。
全員、そこそこ弱…じゃ、なかった。強いし。
ギークもその1人だよ」
セルラ
(しれっと全員をディスりかけてる!)
ナーク
「あなたは、C級選抜での結果をもって、僕のA級への昇格を確約しましたよね?」
ルーク
「肯定的に考えるって言ったんだ。
昇進確定とは言っていない。
ただ、そう言った手前、あっさり拒絶することもできない。
君が優秀なのは認めているからね」
セルラ
「さっきはナークを忘れかけてた癖に」
ルーク 「なんか言った?」
セルラ 「いえ何も」
ルーク
「だから、ナークには、明日から1週間、そこのヒュラと一緒にメレピーを倒して、その成果をギークと競って欲しい。
君のA級昇進を肯定的に考えるって言ってしまったから、いや約束した以上、君に有利な条件で競ってもらおう。
ヒュラには、ここを休憩室として模擬戦や経験を積んでもらう。
彼の手柄も君の戦果として数える」
ナーク
「ヒュラ、よかったな。
これで、君は実質、既にB級最上位の扱いを受けられるんだ。
この区域の待機場所では、戦闘体の回復が早いんだ。
君は明日から1週間、ここにいることになる」
山場2
ヒュラ
「急すぎないですか?」
ルーク
「悪いね。上層部の決定だ。
君にはどうにもできないよ?
折角だから、君もナークからいろいろ教わると良いよ。
こんな経験は滅多にないだろうからね」
セルラ
(あんたの独断だろ!)
ルーク
「それはそうと、今朝のハドラリアー襲撃について教えてくれないかい?ヒュラ」
ヒュラは自分が経験したことを全て話した。
ルーク
「へえ。人型がそんな会話を。なんだか胸騒ぎがするな」
ギークがやって来た。
「ゲート先からやってきたハドラリアーが、ルーク総司令にこれを渡せと…」
ギークがルークに石のような物体を渡す。
その物体は発光して、ハドラリアーの要求文が投影された。
*[ハドラリアーの要求文]
ハドラリアー惑星国群は、連合軍として大規模襲撃を行う。
8日後の朝に襲撃を開始する。
なお、擬惑星国ウラニス7 が以下の要求を無条件に受け入れた場合、この宣戦は破棄される。
要求1
5年間の総発電量分の電気を6つの星の全てに割譲すること
(合計30年分の電力を割譲)
要求2.
ウラニス7に存在する主要エネルギー生成装置、巨大核融合炉100機のうち、30機を割譲すること
要求3.
食糧2億tを半年以内に星外へ供給すること
要求4.
半年間、遠征偵察及びそれに準ずる行為を完全停止すること
要求5.
働けない民を合計7000万人移民として無償で居住環境を確保して受け入れ、移民用の領土を開け渡し割譲すること
要求6.
1000万人を5年〜40年間、各惑星で労働に従事させること
☆要求6.について
・割譲してもらう資源のうち、彼らの最低限の生活環境維持に必要な物を予め割り当てる
・彼らには一切の身柄の拘束を課さず、労働源及びメレピン源としてのみ利用する
・一切のことについて、彼らには干渉しないものとする
・彼らは、擬惑星民の間で、労働に従事させてもらう
・労働困難になった者は強制送還する
追記・警告
・以上の要求を満たせない際には、代替可能な要求を追加する
・以上の要求を受け入れない場合、ステレオ武装により総力戦争を行うものとし、大規模な襲撃を行う。
100億クオンタ(日本円で12兆円相当)を賠償金とする。
引き
ヒュラはポカンとした。
(なんだこれ?とりあえず、とんでもない無理難題だな。
不条理すぎるんじゃないか?
そもそもこんな無理な要求、通せる根拠があるのか?)
ヒュラ
「条項を破ったり、違反したら、どうなるのですか?」
ルーク
「そうやって逃れ道を探せば、自ら精神支配されていくね。
嫌なら仮想戦争をするしかない」
ルーク
「そもそも仮想戦争は破壊を伴わないだけで、立派な暴力だと理解してないのかな?
さて問題だ。
取り付けられた条約はどうやって保証されると思う?」




