表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウラニス戦記  作者: 7s9
第二章 入隊編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
5/8

選ばれし者

第10話



導入

マラル サマンダー  

「やばっ。強すぎだって」


ヒュラ

「準1級1体でもあれだけ強いのに、さすがです。

僕は、準2級すら倒し切れず16体、3級2体には逃られて…」


ナーク ケラ ヒル

「なんの話だ?」


ネラ

「この試験で倒したのは、準1級1体と準2級10体だよね?」


ヒュラ

「今朝、船でハドラリアーに襲撃されたから交戦したんだ。

人型2体とスコーピア7体、クロー5体」


サマンダー

「この中で1人だけ実戦経験があるわけね」


ヒル

「人型だって?勝敗と条約はどうなったんだ?

どんな状況だったんだ?」


ヒュラ

「人型とは戦えなかった。

メレピーはほぼ全滅させたが、12体中3体には逃げられた」


マラル ぼそっと

「えっ、マジか?!1人で9体倒したのか」


ナーク

「1対14で敵は準2相当なのに、有利に戦えたのか。

C級でも中上位クラスの戦闘力じゃないか」


山場1


ヒュラ

「ただ、準1は準2とは桁違いです」


ナーク

「相性もあるからね。

特に、今回の準1級アンテは、隔系にしか利がない。

他の系統では戦いにくいだろう。

特に、ネゲント系は真っ向勝負になりがちで、かなり不利」

(あれは隔系以外を封じるためのものだ。

遠距離が得意な電磁系への対策も施されている)


クラル

(確かに、ネゲント系は近距離の体術戦を得意とする。

分厚い装甲の屈強なアンテ相手では、部が悪いだろう。

壊系と意志系は能力によるが、元々攻撃力に優れた系統でない以上、やりにくい相手となる)



ネラ「重系ならどうですか?」


ナーク

「ん?重系?

重系はもともと不遇だけど、準1アンテとの相性は最悪。

重系であれに1人で勝てたらB級上位並み。

A級くらいかも、いや、どうだろうか…」


ヒュラ

「本当ですか?僕、重系なんです。

苦戦しましたけど、良かったです」


ナーク

「えっ?! 君、重系なんだ!」


クラル

(他系統でもかなり不利な敵だろう。

圧倒的に不遇な重系で、ネゲント系気質の戦闘が得意なヒュラにとっては、まさに天敵だ。)



アナウンス

全員揃ったので、今から第2試験を始めます。

第2試験、反応力テスト。

適合系統とリンクエフェクトのレンジを計測します。


ヒュラはハドラリアーの人型Aを思い出した。


台の上に体温計型で先端に針が付いた計測器が9個用意され、それぞれがステレオによりメレピン武装を起動して、右手の人差し指に刺すよう指示される。



マラル

「こんなんで、本当にわかるのか」


ヒュラ

「今朝の襲撃時も、木の枝みたいな物で系統を調べられたな」



計測器

「結果が出ました。ヒュラ隊員にエラー検出。

もう一度やり直してください」


「レンジ1.3以下。武装不可。

全系統に揺らぎなし。エラー……。

リセットボタンを押してください」


ナーク

「おかしいな。

この装置、精度が高くて、滅多にエラーなんてないはずだ。

’系統に揺らぎなし’なんて初耳だ」


ザン

「ヒル、お前、意志系でどうやって第1試験を11秒でクリアしたんだ?」


アレン

「俺と同じ電磁系が3人もいるなんてな。

まっ、俺が1番だが。

せいぜい頑張れよ、君たち」



ヒュラ

「もうメレピン切れなのかも………」


ナーク

「まあ武装できている時点で心配しなくて大丈夫だから。

やり直し結果はさすがに…」


ヒュラはリセットボタンを押して、深呼吸をした後、フィールドを集中させた。

そして、計測をやり直していた。


計測器

「やり直しの結果が出ました。

全適合系統の力を100%発揮可能。レンジ9。

無条件にC級上位認定。

B級選抜に移ってください」


ヒュラ

「なんだって?そんな馬鹿な。

ハドラリアーの方が正確なんじゃないか。

それに、さっき戦ったばかりなのに、レンジ9だって?」


マラル

「ただのエラーだろ。早くやり直せよ」


クラル

(戦闘を終えたばかりでのレンジ9。

D級の中では並外れているが、ありえないとは言い切れない。

だが、全適合系統が100%発揮できるなんて、さすがに………)


ナーク

「んー。おかしいな。こんなの見たことない。計測器はとても高精度で、特に系統の検査では各系統の揺らぎまで測れるはず。レンジ振れならともかく、こんなエラーが起こるなんて」


ヒュラ

「とりあえず、あと3回計測してみます」



クラル

(本来起こるはずのないエラー…………。

そもそも、ヒュラの適合系統はあまり顕著ではない………。なんだろう?この違和感。)

クラルはヒュラの適合系統について考えて分析してみる。

(彼の体術攻撃を重視する戦闘スタイル…。

第六感特性の特殊能力である、体内把握強化、進化して自己強化制御…。

それぞれ、戦闘スタイルはネゲント系気質、第六感特性は意志系か壊系に近しい…)


ケラ

「さっきの会場までの道の話で、ザンがヒュラに何か言いたいことがあるそうよ」

山場2


(ヒュラと初対面のザン)

「初めまして。俺はこの島に住むザンだ。

島の外部から来たんだろ?よろしくな」


ヒュラ (興味なさそうにする)

「ああ、どうも。初めまして」


ザン

「島に向かう船には人工知能が搭載され、乗船した受験予定者の媒覚能力とリンクエフェクトを測定するらしい。

んで、それに応じて到着地を振り分けるって噂だ」


クラル

(船の到着地は試験会場にたどり着けるかに大きく関わる。

ケラの言う通り、会場に続く道は迷路で、罠も多い。

真っ直ぐ会場に着いただって……?)


ザン

「罠にも迷路にも邪魔されず、最後に到着した者は、’選ばれし者’って言われる。

’選ばれし者’は、6系統の全ての力を100%発揮でき、ステレオを一切使わずに媒界を自由に行き来できるらしいぜ」


アラン

「ザン、そんなのはただの都市伝説だ。

第一、ステレオなしで媒界に行くなんてあり得ない。

レンジ20~30は要るだろうしな」


ザン

「噂かデマか伝説か知らんが、つまり、ヒュラはなんか特別なんじゃないかって事だよ」


ネラ

(ただの測定ミスだろうけど、そんな都市伝説があるんだな。

ヒュラは重系では珍しく隣り合う能力の特性がやや強く出るタイプだし、すごい偶然だ。

とにかく、今日のヒュラはとても調子がよさそうだ。)


ナーク

「噂の真偽は僕も知らないけど」


「メレピー襲撃の件で上層部に呼ばれたC級受験者は君だな。

上層部がヒュラに興味を示したのは間違いないね」


ヒュラ

「上層部はハドラリアー襲撃を全て把握しているのですか?」


ナーク

「そうだよ。その後で、君に実力を証明してもらおう。

本部近くの訓練用地区では、戦闘後の回復が早い。

B級用ステレオで、僕と1対1の勝負をしよう」








引き


ナーク

「もし僕と1対1で勝てたら、その場でB級に昇格できるように上層部に請け合っておくよ。

悪くないだろ?」


ヒュラ 「本当にいいんですか?」


ナーク

「A級昇格候補のB級最上位に勝てばそりゃ即B級昇進でしょ。

君に興味が湧いたんだ。上層部も君を優遇してる気がするし」


マラル

「今日たまたま調子良いからって、あんまり図に乗るなよ?

お前、不調の時、めちゃくちゃ弱いじゃねえか」


ケラ サマンダー クラル

(それは本当にそう………。)


ネラ 

(ヒュラは強いのにな。悪いけど、こればっかりはマラルの言葉を否定できない………)

サマンダー

「ヒュラは重系よね?

重系はその不遇さからレンジが跳ね上がるって聞くけど、ヒュラは、レンジ振れがひどいわ。

戦闘スタイルや能力も異質だし、無能力にすら感じるわ」


ネラ

「ヒュラの能力は内部知覚みたいで俯瞰できない。

掴みどころがないよね。

タームを補助に徹して、体術と武器が中心の戦闘を好む。

いつも最低限の基本装備を柔軟に応用して戦っている。

戦闘センスがずば抜けてるんだよ」


サマンダー

「まあそうね。でも、同じように戦闘センスがずば抜けた敵は無能力なはずもないわ。

そんな奴らには、センス頼みで原理的に勝てる余地ないよね。

かと言って、別にいい方法は浮かばないけど。

もしヒュラが実は別系統なら話は変わってきそうなのにね」


ヒル

「俺はステートなしでも、ヒュラに負けた事ないぞ。

能力や系統の話の以前に、あいつには最大の弱点がある。

不自由に感じる状況さえ揃えば無能になるからな」


ヒル

(逆に言えば、ヒュラを不自由にできない以上は、ヒュラを負かすことは、決してできないだろう。

たとえ、相手が何者であったとしても)


ヒュラは意味がわからないと言わんばかりにヒルを睨んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ