04 出発
南の黄金、メシュラルド。
ロトアロフの真下に位置する国だ。この大陸の中でも一番大きな領土を持つ。気候は比べて暑く、乾燥している。草木はあれど、砂ばかりの土地が多く、それに適応した魔物がはびこっている。
「だからあっちは水がだいぶ貴重なんですよ。魔術使えば良いだけですけど全員が使えるわけじゃないんで、使えることがバレたら本当に面倒で……」
偵察中、その面倒な目にあったのだろう。ロビンは大きく息をついた。
今、静達は王都の外にいる。
大勢の平民や貴族に見送られ今日、出発した。静と伊織は同じ馬車に乗っていたわけだが、二人揃ってカーテンの隙間から外を見ては小さく手を振り、すぐに裏に隠れた。
何せ今まで見たことのない民衆がわっと集まってきていたのだ。そして誰もが手を振ると反応し、明るい声が沸くのだ。
ちょっと怖かった、というのが静と伊織の感想だった。
そんなことがありつつ、無事に王都の外へと手てしばらくし、少し早めの休憩となったのだ。その時間を使って、静と伊織はこれから向かうメシュラルドについて教えてもらっていた。
本来ならば出発前に聞くべきことだったのだが、何せ婚姻式に戴冠式。その他通信機のあれこれで忙しなかった為、時間が取れず、ようやく今教えてもらっているわけだ。
「ってか、何ですか。さっきから」
「いやいや。ロビンがどうやってお二人に教えているのだろうと思ってね」
「楽しまないでいただけますかね? 陛下」
「ふふっ。まだ慣れないな、それは」
簡易的な椅子に座る静と伊織にメシュラルドについて教えてくれていたロビンは後ろを振り向き、馬を愛でているランスロットとアンジェリカを見やった。
戴冠式を終えたばかりの若き王、ランスロットは朗らかに笑みを浮かべている。隣にいるアンジェリカはそんなランスロットを見つめ、困ったように微笑みを浮かべていた。
仕方がない。何せ、慌ただしく戴冠式を迎えてしまったのだから。と、静とロビンがそう思っていると、ランスロットはアンジェリカの腰を優雅に抱き寄せた。
二人の衣服は王城で見たものよりも動きやすさを重視した比較的簡素な物だ。とは言え、一目で高級品だと分かるし、何よりもまとう空気が違っていた。
「だからアンジェ、たくさん呼んでくれるかい?」
「もちろんですわ。陛下」
とても心配して損をした。
ロビンは見つめあう二人を放置し、一度空を仰ぎ、大きく息をついた。
「……えーっと、なんでしたっけ」
「水が貴重って話」
「あー、そうでした」
途中までの話を思い出したロビンは、話を続けた。
「そんで、そういう土地なのもあって。とくに凍結の魔術を使えるのは、そりゃあいろいろと有利になるってわけですよ」
「その分面倒なことは起きるだろうがな」
伊織の近くに座り、共に話を聞いていたヴィンセントが大きく顔をしかめた。
ヴィンセントは凍結の魔術の得意としている。だからこそ、今後起こりうるであろうことを想像したのか、面倒と言わんばかりにうっそりと息をついていた。
「……そっかー……」
そんなヴィンセントの心情が見えているであろう伊織は、しかしながら少し残念そうに小さく呟いた。するとすぐにヴィンセントは口元を僅かに引き締めた。
「そうだな。ちょうど良い魔物が来たら分からんな」
「そうだね!」
そしてすぐにそんな、もっともらしいことを言い放ったヴィンセントに、伊織は満面の笑顔を浮かべる。
ロビンは伊織を見て、そしてヴィンセントを見て、最後に静を見やった。
「静様。この二人、何かありました?」
「たぶんあったんじゃない?」
「たぶんって」
どう説明すれば良いのか分からずに、静は曖昧に答える。そうするとすぐにランスロットがロビンの後ろから声を投げかけた。
「聞かなかったのかい? 伊織様のドレスのこと。ヴィンセントの礼服とまるで合わせたようなドレスだったんだよ」
「……用意したのは」
「もちろんヴィンセントだよ」
ロビンは思い切り顔をしかめ、空を仰いだ。
「……帰りてぇ」
「今度は奥方と子供用に土産を買うと良いよ」
「そうさせてもらいます。もちろん全部、陛下持ちですよね?」
「当然」
ランスロットからの許しを得たロビンは片手を軽く握りしめていた。
なにせロビンはつい最近、父になったばかりである。話を聞けば、かわいらしい女の子。ただ肌の色が褐色であった為、厳しいこと他より多くあるだろう。それでも大丈夫だと言えるように、ラウディアータや真咲のように導いてやりたいとロビンは語っていた。
「ねぇ、ロビン。それでさ、祭事のこと詳しく教えてよ」
「ああ、はい。そうでした」
また話が反れそうになり、静はまたロビンへと声をかける。今回もっとも知らなければならないのはあの王兄、ベルナルトが言っていた祭事というものについてだ。
ロビンは頷き、またすぐに説明を始めた。
「あちらの主神は太陽を司る神なんです。名はソール。舞踊や楽を好み、そして花を愛している神になります」
まずは大前提となる神の話だ。暑く、砂の国に相応しい神だった。そして聞いてすぐ、そういえば我らが神であるアルカポルスは何を好むのだろうかと静はふと思った。
神話や歴史書には何一つそれについての記載はなかった。あまりにも人と関わりを持たない神だから、なのかもしれない。戻ったら、おそらく地下の書庫に入り浸っているであろう神話の学者であるセオドアに聞こうと決めた。
「祭事は王都。王宮前の広場にて行われます。そこで選ばれた女の舞手が舞いを奉納するんですが、言い伝えによると花が咲き満ちると言われているんですよ」
「……言い伝えなんだ」
「はい、残念ながら。で、今回はなんと百年に一度の祭事なんですよ」
「めでたいね。何か特別なことをするの?」
「特別な舞を舞うらしいです。どう違うのかは知りませんけどね」
言い伝えとされている花とはどんなものなのか、と静は想像しつつ、その特別な舞というものに興味をいだいた。そも、本来の舞が分からないのだが。
折角だから、そのどちらも見てみたいがお願いは出来ないだろうか。なんて静は思った。
「俺があっちにいた時はまだ誰が選ばれるか分からなかったんですけど。候補は三人いるんですよ」
ロビンは指を三本立てて見せた。
「一人目が国王陛下の妹君。二人目が神官。そして三人目が国王陛下の婚約者。俺個人としては、婚約者殿だと嬉しいんですけどね」
「どうして?」
「本当に、個人的な話なんですけどもね」
その個人的なことに対しても話すことに躊躇はないらしく、ロビンはそのまま語る。
「今は表向きにはいませんけど、前まで奴隷がいたんですよ。それで、前の国王が奴隷っていうものを無くしまして。結果、国が混乱しました」
「……うん?」
「昨日まで奴隷だった奴らをいきなり平民として扱うと宣言したんですよ。制度やら、受け入れの準備を一切していない中で強行したんですよ。まぁね? 解放側の奴らからは高く支持されたんですけど、そいつら以外はすっげぇ反感を買ったんです」
「それっていつの話なの?」
「十年と少し前の話です。で、俺って奴隷商人の家系なんですよ」
静はもちろん、話を聞いていた者達全員がロビンを見やった。
それはそうだろう。本来であれば隠すような、もしくは話すことに躊躇を覚えるようなことをロビンはいとも簡単に話をしたのだ。しかもここには元奴隷のヴィートだっているわけだ。ロビンの話をさりげなく聞いていたらしいヴィートもまたロビンを凝視している始末。対してロビンはわざとらしく肩をすくませ、小さく笑った。
「で、そういう家系だったもんで。次の日から罪人扱い。こっちとしてはやってられねぇってわけです。あの時は何とか家族共々、国中に逃げて、逃げて、そんで散り散りになって。俺はロトアロフに逃げてきました」
なかなかに、重たい話だ。だと言うのに、重たい話が不思議と日常会話の延長のように聞こえてしまった。それはロビンが躊躇なく話をしているからなのか、笑って話せるほどのものへと昇華したのか。
見えない静には分からなかったが、いずれ過去のことを聞かれたときはこんな風に話してみたいとさえ思えるものだった。
「今はおかげで、奴隷ってものはいない方が一番良いってのはちゃんと理解していますし、そう思っています。これは我らが神に誓って断言しますとも」
「……もう、ロビンはロトアロフの人間だねぇ」
「ええ、もちろん。全部、嫁のおかげですけどね」
我らが神に誓って。
その言葉を口にしたロビンは、産まれはメシュラルドであれど、今は立派なロトアロフの人間であることを十二分に語っていた。
後ろではランスロットが満足げに頷いている。アンジェリカは微笑み、柔らかな眼差しをロビンへと向けていた。
「それで、なんで婚約者殿が良いって言ったかって言うと。元々は奴隷だったお方なんですよ」
「ロビン。それ話をして良いものなの?」
「メシュラルドの国民は皆知ってますよ。本当、話すのが大好きで。ちょっとの噂もすぐに広まっちまうんですよ」
秘匿でもなんでも無い話にしてもであった。顔をしかめる静に、ロビンはよく分からないと言わんばかりに器用に片眉をあげつつ、何も言われないことを確認してからまた口を開いた。
「前の時代で言えば奴隷がいて当たり前で、商人も当然いるし罪でもなんでもなかったんですけど。今はもう時代が変わった。なのに向き合わずに今もまだ正当化し続け、裏でこそこそと続けている。俺がその家系だったから余計に腹立つわけですよ」
だから最初、ロビンは表向きだと語ったのかと静はようやく理解した。そう言えばヴィートとの話の時もまた、似たような言い方をしていたことを思い出すが今はそれについて考えるときではないと判断し、静はすぐにロビンの続く話に耳を傾けた。
「だから、さっさと現実を突きつけてほしいんです。時代は変わった。光与える太陽の下、この大地に生きる我らは同じ人間である。そりゃあ急いたのは悪手ではあったけれども、前王の判断は決して間違いではなかった、と」
ある日突然に商人から罪人になった。故郷を追われ、家族とも別れ、凍土へと逃げ込むことになったというのにロビンは全く恨んではいなかった。むしろそうなって当然だったと言わんばかりだった。
静はそれに対し、何の言葉も思い浮かばなかった。
奴隷というものを歴史等で知ることはあれど、現実には会ったことなんてなかった。いや、ジェイク達が似たようなものだったかもしれないが。それでもこれはとくに他国の話である。何も知らない当事者でもない赤の他人である静が、知っている当事者であったロビンへ何か、重ねて正しきことを言うべきではなかった。
「……そっかぁ」
せいぜい出た言葉がそれだった。
ロビンは静の相槌に何かを感じ取ったのか、困ったように小さく笑みを零した。
「まぁ、でも。やっぱり身分の高い奴らは好かないんですけどね?」
「後ろに陛下がいらっしゃるけど?」
「いやぁ。良い金くれるんですよ、それが」
「お金は大事だね。何か欲しいのあるの?」
「ちょっと良い家と、後は馬ですね。馬。良い馬って高いんですよ。下手したら宝石よりも良い値段がつくんで、どうするかなぁって思ってまして」
「そうなんだ」
ロビンは馬が趣味なのだろうか。なんて静が考えていると、ランスロットがまた声をかけてきた。
「欲しいなら与えるよ? 偵察をしてくれたわけだし」
「まじっすか? とりあえず戻ってから詳しく聞きます」
ここ一番で明るい声を発したロビンに、静はつい小さく笑い、どうしてランスロットがロビンを側の置くのか少しだけ理解出来た。
異国の出身であるからこその底抜けの明るさ。今までの経験による割り切りの良さ。我らか神に対しての献身な態度。権威よりも金が上であるのもあるのだろう。
ちょっとだけレイメイに欲しくなったのは内緒である。
そして静は、未だに難しい顔をして話をしている集団の中にいるルイスを様子を伺うことにした。
静はほんの少しだけ、さむさを覚えた気がした。
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一行はさらに南へと向かう。
その途中、もはや行くのが当然になってきそうな墓守がいる神殿へと立ち寄ったのだ。
「本当に、毎回の事ながら突然で申し訳なく」
「いえ。静様が謝る必要は何一つありませんとも」
墓守はさすがに年の功か。すっかりと慣れや様子ではいたが、この集団にヘクターとノーマンがいたことで、わざわざと見つけて怒鳴っていた。完全に理不尽であるが、怒鳴られている二人は分かっていたように墓守を落ち着かせていた。それに怒鳴っている内容なんて、怒りというものではなく、若干の心配げな、それこそ分かりやすく言えば親が子の健康を確認しているかのようなものだった。
「ジェイクとリーリアの婚姻、立ち会ってくださってありがとうございます」
「他に立会人がいないのだから仕方がありません。にしても……、まさか身重な者がいるというのに馬一頭だけでやってくるとは……。リーリア殿はその後、どのような状態ですかな」
「元気ですよ。ただ悪阻が少し……」
「ああ……。それは安静にしなければなりませんな……」
王都から出発する時も、リーリアは体調が良いとは言えなかった。それでもせめて見送りをと、ジェイクに支えられつつも笑顔で見送ってくれた。
側にはジェイクもいるし、奈緒や真咲もいる。大丈夫だとは分かっていながらも、静はどうしても気になってしまっていた。その静の心情を察してか、隣りにいたヨカゼが軽く静へとすり寄る。そしてアラレもまた同じように足へすり寄った。ヨカゼの背中にいるスズカはすり寄ることが出来ない代わりに翼をばさり、と広げ、ぴゅい、と鳴いた。
墓守はそんな彼らを見やり、ほんの少しだけ首を傾げた。
「何やら動物が増えたようですが」
「ええ、はい。この子は奈緒の猫で、アラレって言います。で、こっちは真咲が呼んでくれた鷹のスズカ。不本意ながら、わたしの見張りです」
「ああ……」
何故だろう、墓守はとても納得したように頷いていた。
おかしい。墓守の前ではちゃんと大人しくしていたはずだというのに、どうしてなのかと静は心底不思議でならなかった。と、一人のこの神殿にいる神官が慌てて駆け寄ってきた。
「お、お話中、申し訳ありません。その、陛下が墓守殿とお話をしたい、と」
「何故わざわざ」
「うぅ……分かりませんよぅ」
「全く! もっとしゃきっとせい! 大神官殿に選ばれたというのに、なよなよしい!」
「すみませぇん……!」
声を張る墓守に、弱気な神官の肩は大きく跳ねた。
あの神官はこの神殿に配属された二人のうちの一人だ。そのどちらもがヴィンセントが直々に選んだ者達なので人間性については疑うことがないが、性格的なところはなかなかに難しいようだ。しかし度胸はあるのだろう。墓守は静へ一つ断りを入れてから、呼んできた神官の少し前に歩く。神官は何度も頭を下げつつ、すぐに墓守へとついていき何か声をかけていた。
さすがはヴィンセントだと思い、一人残された静はぐるり、と周囲を見渡す。伊織はヴィンセントと共に森の中へと足を踏み入れようとしていた。それをクレアやヘクターはもちろん、大勢いる深紅の護衛騎士の一人として選ばれたクラウスも止めようとしていた。
ではルイスはどこかと言うと、また話しあっている途中だった。
今回、護衛騎士はレイメイ、漆黒、深紅の合同である。
レイメイは隊長であるルイスがまとめている。人数にするとルイスを含めて十五人と少数だ。その代わりというように、眷属のフーリュとベルンがいる上に、ヨカゼもいる。さらに静にはアラレにスズカ。そして銀の狼が二頭もついてきている。この二頭の狼達はそれぞれ伊織とアンジェリカを守る役目を背負ってくれた良い子達だ。当然ながら伊織にはウーロがいるし、なんだったらヴィンセントがいるので安全である。ちなみにエドヴィンはいないので、ヴィンセントのお目付け役はヘクターと深紅のクラウスが任されている。
対して漆黒をまとめるのは副隊長のジグルド。人数は二十人。その中に顔を知っている騎士はアイヴィとロビンだけであったが、皆なかなか気さくなもので、レイメイとずいぶんと意気投合している。
そして深紅をまとめるのは同じく副隊長のリクハルドだ。人数は一番多く、三十人。主にランスロットを中心とした護衛ということらしい。顔を知っているのは同じくクラウスだけであり、なかなか全員共に体が大きいということもあってか静はとても近寄りづらかった。
そして今、その三人はメシュラルドへ行くための経路の確認中だ。雪がない季節とは言え、魔物はやってくるし賊も来る。どこが一番安全な経路かを確認しているところだった。
静は何気なく近くの木へと寄りかかり、ルイスを見る。忙しそうだなぁ、とまたさむさを感じつつ眺めているとふと、ルイスが突然顔を上げて静へと顔を向けた。
一体どうしたのか。静はどうしたのかとさらに見ていると、ルイスはジグルドとリクハルドにまた向き直ったがすぐに二人から離れ、静へとまっすぐにしかも早足で歩み寄ってきた。
「静様、どうかされましたか?」
どうやら、何か用があると思ったらしい。
静は邪魔をして待ったことに申し訳なさを思ったが、それと同時にほんの少しの満足感を感じてしまった。
「いや、特にないよ。忙しそだなぁって思ってただけ」
「……そうですか」
けども邪魔をしてしまったことには変わりないから、静はその満足感を胸の隅へと押しやりつつ、笑みを浮かべた。
ルイスは何故だろうか、僅かに眉をひそめた後、小さく息をついた。
「少し歩きませんか?」
「え、でも」
「一息つかせてもらっても良いと思いませんか」
話し合いに疲れたのか。それとも、隠したはずの静の心情を感じ取ったのか。もしくは両方か。静には分からないが、ルイスがそう言ってくるのだから断る理由なんて無かった。
ルイスの差し出された手に、静は迷いなく手を重ねる。無意識に、静は笑みをこぼした。
にゃう!
ぐぅ。
ぴゅい。
すると突然、アラレ達の鳴き声が耳に入りこみ見やれば、アラレはヨカゼによって首をくわえられ、地面に押し付けられていた。それでも逃げようとするアラレの前に、スズカが大きな翼を広げて立ちはだかる。
どうやらヨカゼとスズカは二人っきりにしてくれようとしているらしい。力強くにゃあ、と鳴くアラレには申し訳ないが、静は一頭と一羽に甘えることにした。
「ふふっ。アラレ、少し待っていてね」
そう言って静はルイスと手をつなぎ、歩き出す。どこへ行くのかはルイス次第だが、本当にこの付近を歩くだけのようだ。
それでも十分だと思いながらも感じていたさむさがすっかり消えたことに気づき、静はほんの少しだけルイスとの距離を詰めたのだった。




