xX-14 ディスカウントショップ。
観測者
[二人の関係は…]
[ETCカードが挿入されていません。]
大地(チャーリー中佐)
「テレビ見るか?」
汐川(ラファルサ少佐)
「いや…」
大地
「そんなに硬くならなくていいのに…」
汐川
《無理がある》
車が発進した。
汐川
《どこへ行くのだろうか》
《男同士の話し合いとは…》
《…ついてきたのか》
直樹
〈うん!〉
しばらく無言が続く。
赤信号で止まる。
中佐へ視線を向けた。
汐川
《話さないじゃないか》
「男同士の話し合いとは…」
中佐は一瞬だけ、こちらを見た。
大地
「あ…ああ。…もう少しで着くから」
青信号。
正面方向を互いに見つめる。
汐川
《もう少し…か》
《…で、直樹はなんでついてきた》
直樹
〈駄目だった?〉
汐川
《いや…俺に聞かれても……》
《ほう。あれは…まだ現役か…》
駐車場へ入った。
汐川
《え…ここ?》
直樹
〈知ってるの?〉
汐川
《そりゃな…》
なぜか胸が高鳴る。
カコンッ
ピー ピー ピー…
カクン ギィィ…
――カチッ
シートベルトを外した。
大地
「着いたぞ」
汐川
「ああ」
外へ出る。
――バンッ
音を立てて閉める。
夜風が、
気持ちいい。
汐川
《にしても…懐かしいな》
大地
「衣料品売り場行くが、欲しいのあったら言って」
汐川
「ああ」
天使は微笑む。
???
『店内へ入った』
汐川
《うっわ。この歌…懐かしすぎるだろう》
《若い頃よく来たよな…》
大地
「ラファルサ」
汐川
「何だ」
大地
「下着とパジャマないだろう」
汐川
「ないな…」
大地
「俺の着れないだろうから連れてきた」
中佐の体格を見つめる。
汐川
《……もう少し鍛えろ》
大地
「よそ見してると、商品にぶつかるぞ」
汐川
「あ…ああ。すまん」
足を引っ掛けそうになる。
ギリギリ避けた。
???
『2階へ移動』
中佐は衣料に触れる。
ポロシャツを片手に持った。
徐ろに少佐の上半身へ向けた。
汐川
《…やめてくれ》
直樹
〈なんで?パパ楽しそうだよ?〉
大地
「普段着に悪くないんじゃないか?」
直樹
〈似合ってるよ?〉
天使は微笑みながら首を傾げた。
中佐からポロシャツを渡された。
断れずに受け取る。
大地
「ウエストは?」
汐川
「知らん」
頬を赤らめた。
直樹
〈嘘ついた〜〉
天使はケラケラと笑う。
大地
「試着するしかないか」
汐川
《…嫌だ……》
大地
「気になるのあったら言って」
汐川
「ああ」
気になる服が目に止まる。
汐川
《若い頃は、着てたな》
《今は流石に…》
直樹
〈ん?…いいね!これ〉
その服をまじまじと見る天使。
大地
「おい。おーい」
中佐が戻ってきた。
大地
「何?…これ?」
少佐は視線を逸らした。
大地
「いいんじゃね?」
その服を手に取る。
また、体に合わせてくる。
中佐は頷いている。
大地
「似合うじゃん。Lでいいかな。試着すんぞ」
カゴへ入れた。
ラファルサ
《…嫌だって》
???
『試着室前』
大地
「着て見せて」
少佐はため息と共に俯く。
???
『固まる』
汐川
《…早く帰りたい》
???
『試着室へ入る』
汐川
《適当に着て終わらせよう》
???
『着替えた』
大地
「着替えたら言って」
汐川
「おわった」
《ぁぁ…ある意味おわった》
少佐はそっと仕切りを開ける。
???
『うお!少佐の普段着!!』
大地
「似合うじゃん!それ、お前が見てたやつだろ」
少佐は中佐から視線を逸らした。
汐川
《そんなことない。たぶん…》
耳が熱くなる。
???
『少佐が照れてる!』
天使は笑いを堪えている。
大地
「もう一着、決めて」
少佐は頷く。
仕切りを閉めた。
???
『今のうちに』
『ここならバレないだろう』
天使は声を堪えながら悶絶する。
着替え終わる。
仕切りを再び開けた。
少佐は眉をひそめる。
中佐の横にもう一つの気配。
大地
「それもいいな!残りは戻すから貸して」
汐川
「頼んだ」
大地へ試着した服を渡した。
大地
「OK。着替えてて」
???
『動かない…視線が痛い』
『ん?こっちへ来た!』
――パンッ!
直樹
〈アハハハハハ……!!〉
部隊員
「痛ッ!」
汐川
「こそこそと…帰れっ」
部隊員
「なんでバレた…」
汐川
「気配でわかる」
床に笑い転がる天使。
少佐はそんな姿を見つめ小さく微笑んだ。
大地
「下はどうする?」
汐川
「選ぶ」
大地
「…去ったか」
「調査班のくせに…忍気一切なかったな」
少佐は肩をすくめた。
汐川
「これで買いやすくなっただろ」
大地
「ああ」
「気を使わせてしまってすまない」
汐川
「いいえ、お気になさらず」
大地
「俺らの仲、流石に部下には…な?」
汐川
「まぁ…」
天使はポカーンとしている。
汐川
《どうした?》
直樹
〈パパとどういう関係?〉
汐川
《仕事仲間》
直樹
〈違う違う〉
〈お友だちなの?〉
汐川
《親友だが…》
直樹
〈えー!!!〉
天使は仰天する。
会話しつつ衣類を選ぶ。
カゴへ商品を入れながら二人は笑い合う。
男同士の和やかな買い物風景。
まるで兄弟の様だった。
◇◆◇
大地
「ただいまー」
真彩
「おかえり」
直樹
〈ただいまー〉
真彩は微笑んで出迎えた。
少佐と視線が合う。
真彩
「ラファルサ。おかえり」
ラファルサ少佐
「ああ…。ただいま」
大地
「つまみも買ってきた」
レジ袋をテーブルへ置いた。
天使はキョロキョロしている。
真彩
「頼んだのも買えた?」
大地
「買った、買った」
真彩
「タグ切るから置いといて」
真彩はラファルサへ視線を向ける。
真彩
「お風呂どうする?」
少佐は視線を逸らした。
Dovira
【あれ、絶対照れてるよね。】
真彩
《ドヴィラ?》
Dovira
【はいはい。】
真彩
《やめたれ》
Dovira
【えー。可愛いのに…。】
真彩
《…》
大地
「風呂入ったら1杯どうすか」
ラファルサ少佐
「あ…ああ」
少佐の口角が上がる。
真彩
「タグ切るから待ってて」
ラファルサ少佐
「いい…」
少佐は少し冷たい視線を向ける。
真彩
《今なんて言った?》
ラファルサ少佐
「自分でやる…」
Dovira
【マヤ!やっぱり少佐照れてますって!】
真彩
《あっそ》
「ここに置いておきます」
――トンッ
ハサミをテーブルへ置いた。
真彩
「大地」
夫へ振り向く。
大地
「ん?」
妻と視線が重なる。
真彩
「お風呂のこと任せた」
大地
「へい」
真彩
「さてと、こっちは仕舞いますね〜」
袋を持ってキッチンへ向かった。
天使がついて行く。
少佐は横目で追った。
大地
「ビール冷やしといて」
真彩
「うい」
真彩は冷蔵庫前で袋を開ける。
少佐はハサミを手に取る。
服のタグを切り始めた。
ラファルサ少佐
《あいつに見られるのだけは勘弁だ》
直樹
〈なんで?〉
少佐は肩を跳ねらせた。
天使へ視線を向けた。
大地
「風呂の使い方、教えるからちょっと来て」
ラファルサ少佐
「ああ」
中佐の後を追う。
脱衣所の使い方やボディーソープとシャンプーについて、給湯の使い方など教わる。
ラファルサ少佐
《実家のようだ》
天使は少佐の顔を覗き込んだ。
大地
「OK?」
ラファルサ少佐
「わかった。ありがとう」
リビングへ戻る。
――次の瞬間、息が止まった。
ラファルサ少佐
《…っ!おいっ!勝手に触るな》
「やめろ」
真彩
「え……ゴミ回収してただけだが」
ラファルサ少佐
《確実に見てた。服めくってた》
真彩を睨みつける。
真彩
「わかったって。………ボクサー派なんだぁ」
ラファルサ少佐
「おまっ…」
《最悪…》
真彩
「洗濯するんだから、腐るもんじゃないだろ」
ラファルサ少佐
《…デリカシーなさ過ぎるだろ》
少佐は大きなため息を吐く。
大地
「風呂お先にどうぞ」
真彩
「追い焚きしてあるから」
下着とパジャマを渡された。
真彩
「さっさと入って」
大地
「ゆっくり浸かってだろ」
少し苛立ちながら言った。
妻へため息と共に肩をすくめる。
大地
「気にすんな。まっ、のぼせんなよ」
少佐は頷く。
ラファルサ少佐
《なんだか緊張する》
《毎回思うが…怖くなるのはなんなんだ》
《別にお化けが怖いとか…そういう訳では無いが》
直樹
〈ん?〉
ラファルサ少佐
《ん?じゃない…》
扉へ警戒する。
ラファルサ少佐
《入ってくるなよ》
服を脱ぐ。
中佐に言われた通り下着類を洗濯機へ放り込んだ。
――コンッコンッ…
少佐は慌てる。
ラファルサ少佐
「誰だ」
大地
「俺だ」
少佐は小さく息をついた。
ラファルサ少佐
《大地?何だ?》
大地
「少し開けるぞ」
手だけ扉の隙間から出てきた。
何か持っている。
ラファルサ少佐
《あ…ボディータオル》
そっと近づき受け取る。
ラファルサ少佐
「すまない」
大地
「ん。ごゆっくり」
扉が閉まる。
中佐は去って行った。
ラファルサ少佐
《…優しいやつだな》
直樹
〈ねぇ…〉
ラファルサ少佐
《なんだ…》
直樹
〈僕も入りたい〉
ラファルサ少佐
《……入れるのか?》
天使は徐ろに白いワンピースを脱ぎだした。
少佐は天使と一緒に浴室へ入って行った。
Next Time Hint
――事情聴取。
観測者
[最後まで、読んで頂き、ありがとうございます。]




