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夢千夜  作者: 西野了
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海岸線を歩くと受験生だったけど、職場にワクチン接種に行って自分の車が見当たらない

 海岸沿いの店はオンボロでバラック小屋のようだ。しかしまだ営業していると人は言う。お好み焼きやたこ焼きが美味しいとみんな言っている。そういえばその家の端々に白いビニール袋がぶら下がっている。今も営業しているけど、今日は休みだった。

 僕は海沿いの道を歩いていく。海に入ってみたいけど大しけで入れない。地元の女の子が海で遊んでいるけど大波に翻弄されている。大丈夫かな? こんな大波ではやはり海には入れない。

 それと僕はもうすぐ大学受験なのだ。しかしあと数日で夏休みが終わるけど宿題は全くやっていない。高校3年生だけど数学も英語も物理も化学も全く分からない。頭の中は何も入っていない。全然勉強してこなかったためだ。僕は絶望的な気分になった。英語のテキストをノートに書き写すことから始めよう。しかし英文の意味は分からない。あと2か月で大学受験だ。

 次に僕は職場の駐車場に青色だったか緑色だったか自分の軽自動車を止めた。いつもと違う土の駐車場だ。僕はワクチン接種のためにここに来た。ワクチンは「中央」と「排外」の二種類がある。僕はどっちを接種したのか分からない。たぶん「中央」を注射されたと報告したら親切なナガオ君が「排外」の方ですよと教えてくれた。黒板を見ると「排外」のグループに自分の名前があり安堵した。ナガオ君はいい奴だ。

 それから自動車で帰ろうと駐車場に向かう途中、僕の嫌いな同僚が馴れ馴れしくやってきて、「またすごい新しい取り組みができたぞ!」と吹聴している。こいつの言うことは全く当てにならない。自分勝手な馬鹿な男なのだ。こいつがまだ僕の職場にいたとは思ってもいなかった。既に解雇されていると思っていたのに。

 僕は山奥の駐車場で自分の車を探したが、なかなか見つからない。

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