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夢千夜  作者: 西野了
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ヨシキさんとマルオカ君とムラヤマさん

 ヨシキさんが僕に相談があると言う。何でも市議を訴えるので、その文書を見てほしいと言うのだ。その市議は美人議員で人気もある。彼女は一昨年からヨシキさんが徴収している会費、月4万円を納めていないらしい。経済的には余裕がありそうな派手な人なのにかなりの滞納だ。

 しかしヨシキさんが言うには上層部は秘密の会議をしているらしい。確かに部外者をシャットアウトしている。どうやらマルオカ君が虐待をしたのでどうするか検討しているみたいだ。マルオカ君は利用者さんを倒してその顔におしっこをしたと言われている。それはひどいなぁと思ったが、僕はさきほどマルオカ君と話をしたばかりだった。以前も暴力を振るった青年はマルオカ君と同じ白っぽい服を着ていた。僕はそのことを上層部に話忘れたことを少し後悔している。

 作業所に行くと相変わらずに京都の長屋づくりでムラヤマさんがバスタオル一枚の姿でへらへらしている。相変わらずこの人は!と思ったが仕方がない。彼女はそういう人なのだ。白いバスタオルの下には端切れのようなものがのぞいている。僕はあきらめて路地に出た。路地の風景は昔から変わっていない。

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