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夢千夜  作者: 西野了
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遅刻しそうなので地下道を歩いた

 8時10分が始業時刻だが遅れそうだ。今日はかなり早く起きて仕事の準備をしていたのに遅刻してしまう。遅刻は生まれて初めてだ。バスを待っていたのに、そのバスは8時10分になっても到着しない。俺は仕方がないので同僚とともに地下道を行くことにした。傍にいる知らない女が不安そうな顔で俺に言った。「ここは幽霊が出るんですよ」振り返るとくたびれた水色の作業着を着た男二人がいる。首から上が曖昧でよく見えない。こいつらが幽霊か?俺は合掌して、そいつらに突進して行った。何か手ごたえがあった。幽霊?しかし目の前にいる男は見覚えがある。幽霊と同じ作業着を着たその男は元プロ野球選手の清原和博だった。意外と小柄で愛想良く、ニコニコと笑っている。幽霊はどこかに行ったらしい。

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